ゆな:「いじめを仕掛けてきているのは、お母さんが働いている会社の社長の娘。」
サラ:「そなたは大変なのだろう?わらわは、この国のいじめがよくわかっておらん。」
ゆな:「はあ?」
サラ:「わらわもかつては、兄上や姉上によく虐められたものじゃ。それと同じようなものなのか?」
ゆな:「いじめってのは、汚くて陰湿なもの。」
サラ:「やはり食事の毒を盛られたり、暗殺者を送られたりするのは、この国でいういじめでは、ないようじゃ。」
ゆな:「毒?暗殺者?」
惣助:「今の物言いだと、兄弟喧嘩ではない、虐めには心当たりありそうですね?」
ゆな:「お母さんには内緒よ。たしかに学校で虐められているわ。水をかけられたり、制服や教科書を汚されたり。」
サラ:「大事にしたくない事情があるんじゃな?」
惣助:「お母さんに迷惑がかかるのを恐れている・・とか?」
ゆな:「いじめを仕掛けてきているのは、お母さんが働いている会社の社長の娘。中学に入って、すぐお父さんが亡くなって、お母さんが働かなきゃいけなくなって、そんなとき、お母さんを助けてくれたのが、主犯格の母親。それからいじめが始まった。」