「日本を取り戻す」という安倍政権の目標について、私は支持しています。
アベノミクスについても、劇薬ではありますが、経済・金融の舵取りをしっかりやれば有効だと思います。
ただし、アベノミクスを始めてから、まだ期間がたってないのです。
消費税を5パーセントから8パーセントに増税することは、
安倍政権にとって得策ではありません。
輸出企業や株式保有者は大儲けをしていますが、それは全体のごく一部です。
そのお金が下請け企業に回ったり、従業員に給料に回るまでには、時間がかかります。
勤務者の賃金水準はむしろ落ちています。
最低賃金に近い非正規雇用の人や年金生活者の家計はますます苦しくなります。
これから円安の影響が本格化して、輸入品を中心に物価上昇が続きます。
税金の中でも、すべての人々の家計に最も影響するのが消費税。
消費税の税率を上げても、それ以上に消費が落ち込めば、税収の増加にはなりません。
円安になりすぎて、経常収支は赤字です。
最悪の場合は経済のコントロールができなくなる恐れがあります。
安倍首相の志を実現するためにも、
安倍政権を長期政権にするためにも、
浜田内閣参与ともう一度相談して、
1年から2年の延期か、段階的な増税に、
決断し直した方がよいと思います。