【作品#0971】G.I.ジョー(2009) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

G.I.ジョー(原題:G.I. Joe: The Rise of Cobra)

 

【概要】

 

2009年のアメリカ映画

上映時間は118分

 

【あらすじ】

 

あらゆるものを破壊できる能力を持つナノマイトが悪の組織「コブラ」の手に渡ってしまう。アメリカ政府は秘密組織「G.I.ジョー」を使って「コブラ」の動きを止めようとする。

 

【スタッフ】

 

監督はスティーヴン・ソマーズ

音楽はアラン・シルヴェストリ

撮影はミッチェル・アムンドセン

 

【キャスト】

 

チャニング・テイタム(デューク)

レイチェル・ニコルズ(スカーレット)

マーロン・ウェイアンズ(リップコード)

クリストファー・エクルストン(マッカラン/デストロ)

ジョセフ・ゴードン=レヴィット(レックス/コブラコマンダー)

シエナ・ミラー(アナ/バロネス)

イ・ビョンホン(ストームシャドー)

デニス・クエイド(ホーク)

ジョナサン・プライス(アメリカ合衆国大統領)

 

【感想】

 

ハズブロ社が販売している同名玩具のアニメ版「地上最強のエキスパートチーム G.I.ジョー」の実写映画化。全世界で3億ドルを上回るヒットを記録し、すぐさま続編政策のゴーサインが出ている。なお、「ハムナプトラ」シリーズでタッグを組んだブレンダン・フレイザーがカメオ出演を果たしている。

 

さすがはスティーヴン・ソマーズ。内容スッカスカのドンパチアクション映画に仕上がっている。世界各地を瞬間移動していきなりドンパチ。奪われた弾頭の着弾阻止が最終目標になっているが、途中から誰が何のために動いているのかさっぱり分からんぐらいにごちゃごちゃしている。

 

今では23か国の人間が参加している「G.I.ジョー」だが、これほどの危機に実際に動いているのは7~8人くらい。敵のアナを知っているという理由だけで「G.I.ジョー」入りを希望するデュークはシミュレーションによるテストで上々の成績を残してあっさり合格する。というか、こんな一刻を争うような時にテストしている場合かよ!?呑気だなぁ。

 

しかも、あまりチーム感がなく、デューク以外はスカーレット、ともに「G.I.ジョー」入りを果たしたリップコード、セリフのないスネークアイズくらいしか活躍していない。しかも、スネークアイズを除けばキャラクター別の特徴もほとんどなく、ただ早くて強い奴という印象。

 

そして敵の「コブラ」だが、「G.I.ジョー」の秘密基地をあっさり見つけ弾頭のケースを奪っている。そこではホークを負傷させるにとどまっているが、なぜ殺さないのか。その弾頭のうち1つはパリでテストすることになり、エッフェル塔がその標的に選ばれる。エッフェル塔が破壊される絵を見せたかっただけの場面である。さらに、機能停止のボタンを押したデュークは敵に捕まってしまう。そこでもデュークは殺されることはない。生かされる理由がないんだよなぁ。

 

それから、敵のアジトでアナは徐々に洗脳が解け始める。かつてアナとデュークが恋仲で、アナの弟レックスを戦場で死なせてしまったことで二人の仲は引き裂かれたという安っぽい回想シーンが挿入される。回想シーンがあるだけで、デュークはアナの洗脳が解けるように努力したわけでもない。アナの洗脳が解けた後、敵が今までにプログラムが解かれたことはないとか何とか言っていたがそんなの脚本家の匙加減だろうに。

 

さらに、敵のドクターが実はレックスでしたというオチまで用意されている。戦場で死んだはずだったが、潜入した研究施設でナノマイトの技術を魅せられたことで敵の側に堕ちたらしい。こちらも簡単な回想シーンで済まされているんだが、技術者としてナノマイトの技術に魅せられるのは百歩譲って理解できるとしても、好青年だったレックスが極悪人になって、自らの死を偽装して、姉のアナを洗脳するに至るのは全くもって理解できない。

 

そして、発射された弾頭すべてが破壊されてめでたしめでたしという雰囲気になるのだが、実はアメリカ大統領は敵のザルタンに取って代わられていたことが示唆されて映画は終わる。この手の映画で「実は敵の勝利でした」みたいなオチは必要かな。本作こそ勧善懲悪で良いだろうに。

 

確かにフランスでのアクションシーンなど見ごたえのあるものはあるがCG満載であり、言っちゃ悪いが俳優たちの頑張りが見えないアクションばかりである。脚本もいい加減。演出も大味。どこを評価したらいいのか分からん超大作。やっぱりスティーヴン・ソマーズ。

 

【関連作品】

 

「G.I.ジョー(2009)」…シリーズ1作目

G.I.ジョー バック2リベンジ(2013)」…シリーズ2作目

「G.I.ジョー:漆黒のスネークアイズ(2021)」…リブート

 

 

 

取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

【配信関連】

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├オリジナル(英語/フランス語/ゲール語)

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├日本語吹き替え

 

【ソフト関連】

 

<BD>

 

言語

├オリジナル(英語/フランス語/ゲール語)

├日本語吹き替え

音声特典

├スティーヴン・ソマーズ(監督)、ボブ・ダクセイ(製作)による音声解説

映像特典

├メイキング・オブ・G.I.ジョー

├次世代アクション