【作品#0480】インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016) | シネマーグチャンネル

【タイトル】

 

インデペンデンス・デイ:リサージェンス(原題:Independence Day: Resurgence)


【概要】

2016年のアメリカ映画
上映時間は120分

【あらすじ】

1996年のエイリアン襲撃から20年が経過した地球では、そのエイリアンの船の残骸から彼らの技術を手にして人類は大きな進歩を遂げていた。ところが、月での異常を皮切りに地球でも異変が発生。そしてついに謎の巨大球体が月に姿を現す。

【スタッフ】

監督はローランド・エメリッヒ
音楽はハラルド・クローサー/トーマス・ワンカー
撮影はマルクス・フォーデラー

【キャスト】

リアム・ヘムズワース(ジェイク・モリソン)
ジェフ・ゴールドブラム(デイヴィッド・レヴィンソン)
ジェシー・T・ユーシャー(ディラン・ヒラー)
ビル・プルマン(トーマス・ホイットモア)
マイカ・モンロー(パトリシア・ホイットモア)
ウィリアム・フィクトナー(ジョシュア・T・アダムズ将軍)
ジャド・ハーシュ(ジュリアス・レヴィンソン)
ロバート・ロジア(グレイ将軍)

【感想】

「インデペンデンス・デイ(1996)」から20年越しに製作されたシリーズ2作目。当初は2部作を検討していたが、全世界での興行収入が前作の8億ドルから半分以下となったことで本作の続編は事実上消滅した。また、前作からジェフ・ゴールドブラム、ビル・プルマン、ジャド・ハーシュ、ブレント・スパイナー、ロバート・ロジアらが出演し、ロバート・ロジアは撮影終了後に亡くなり本作が遺作になった。

超大作の監督のイメージがあったが、「もうひとりのシェイクスピア(2011)」や「ストーンウォール(2015)」などの小さな作品も監督していたローランド・エメリッヒ。ゲイであることを公表する彼が渾身の一作として製作した「ストーンウォール(2015)」が興行的にも批評的にも惨敗してしまい、ローランド・エメリッヒ自身も望んでいなかった「インデペンデンス・デイ(1996)」の続編に手を出さざるを得なかったようだ。

前作から20年経過してなぜ再び宇宙船が地球を襲ってきたのか。それは前作から20年経過して製作されたから。それ以外に理由はないだろう。前作の時期は「世紀末でこれから新たな時代が始まる」という時代感が辛うじてあったと思うが、本作には宇宙船を他の何かとして捉えることができる何かが正直なところない。もちろんただ宇宙船が襲って来た時のパニックを描くだけでも良いんだが。

そして、特に21世紀に入ってからのCGの進歩により、どんなことも映像化できるようになってきた。だから本作で描かれる宇宙船や戦闘機での戦いなどは全く新鮮味がなく、むしろ凡庸と評さざるを得ない。本作ならではのものではなく、他の映画で見た何かでしかない。

また、人間ドラマの大味感も前作並み、もしくは前作よりも酷くなっている。それぞれのキャラクターが何かしらの事情を抱え、宇宙船との戦いによってそれがドミノ倒しのように次々に解決されていく。ただ、やはりと言ってかローランド・エメリッヒがゲイであることを公表しているので、特にオーキン博士とアイザックス博士のドラマはどこかホモソーシャルであると感じる。タイトルロールこそリアム・ヘムズワースだが、ラストカットがオーキン博士だったことからも分かるようにこのキャラクターには相当な思い入れがあるのは見て取れる。

たとえどれだけ地球が破壊される描写があったとしても、前作から20年も経過すれば観客を視覚効果で驚かせるのはもう不可能な時代になったと言える。そんな時代だからこそ、映像だけではなくドラマで勝負してほしかったと感じるが、そのドラマが前作以下となれば駄作と言わざるを得ない。

【音声解説】

参加者

├ローランド・エメリッヒ(監督)


監督のローランド・エメリッヒによる単独の音声解説。各キャラクターの心情を監督なりに丁寧に説明してくれている。また、超大作の監督を長年やっているからこそ、実写で撮るかCGで撮るか、どちらが安く上がるか、またたとえ宇宙船が映っていなくてもどんなショットが必要なのかを心得ているという話など興味深い話もしてくれる。

【関連作品】


インデペンデンス・デイ(1996)」…シリーズ1作目
「インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016)」…シリーズ2作目

 

 

 

取り上げた作品の一覧はこちら

 

 

 

【予告編】

 

 

【配信関連】

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├オリジナル(英語)

 

<Amazon Prime Video>

 

言語

├日本語吹き替え

 

【ソフト関連】

 

<DVD>

 

言語

├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

 

<BD>

 

言語

├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

音声特典

├ローランド・エメリッヒ(監督)による音声解説

映像特典

├未公開シーン集(ローランド・エメリッヒ監督による音声解説付き)

├あの戦いから20年(ロングバージョン)

├レヴィンソン親子のテレビ出演

├メイキング

├NGシーン集

├コンセプト・アート

├オリジナル劇場予告編&TVスポット集

 

<4K ULTRA HD+3DBD+2DBD>

 

本編

├劇場公開版(4K ULTRA HD+2DBD)

├3D版(3DBD)

言語

├オリジナル(英語)

├日本語吹き替え

音声特典/映像特典

├上記BDと同様

 

<BDセット>

 

収録内容

├「インデペンデンス・デイ(1996)」

├「インデペンデンス・デイ:リサージェンス(2016)」