3.思わぬ挫折

 

新馬戦に騎乗したのは、ルメール先生。オッズは単勝1.3倍。誰もがベルクワイアの勝利を確信していたことだろう。

しかし、勝ったのはトーセンギムレット。

 

2戦目も芝マイルの舞台。今度は、同じ話題馬のミディオーサの後塵を拝することとなった。

 

この辺りになると、ネット掲示板もかなりの荒れ模様。

netkeibaでの当時のお気に入り数は4000オーバー。多くの目があるということは厳しい目で見る人も多いということ。

これが人気馬に課せられた重圧なのかと思った。

 

掲示板ではダートへの路線変更も待望される中、3戦目も4戦目も芝マイルにこだわっての出走。

確かに、これだけ話題馬になってしまっては、なかなか路線変更しづらいというのも理解できる。

 

ただ、もともと母系はダートの方に良績が偏っていた。父ロードカナロアが芝に良績が偏っていたとはいえ、検討の余地はあったのではないかと思う。

 

結果、3戦目も4戦目も連に絡むどころか、最後は掲示板を外してしまう。

 

さすがにこの結果は堪えたのか、次戦はダートに向けての準備を進めるようになった。

 

4.怪我にも阻まれる

 

3歳2月になって、東京ダートへの出走を進めていた中、骨折が発覚。復帰には半年ほどかかるとのこと。

これには、出資者は頭が真っ白になってしまったことであろう。

 

ともあれ、間に合うことを信じて待つしかない。待ちに待った。

 

5.夏の函館へ。

 

3歳7月。ノーザン早来スタッフは想定よりも1か月早い帰厩という回答を出してみせた。

ただ、正直スタッフも100%満足のいく送り出し方ではない。現地であと調整してどれだけ上積みが出てくるか。

 

帰厩から2週間して、オープン馬レッドローゼスとの併せ馬。

格の違いからは意外と思わせる頑張り。

 

「これはいけるのか・・・?」

 

そして、用意された舞台は函館ダート1700m。必勝を期したルメール騎手。

まさしく「やれることはやった」と充分に言える状況。

 

 

 

あとは結果を出すだけ。

 

 

 

つづく