梅は咲いたか? 咲いたけど... | BOOTS STRAP 外国語と ゆかいな哲学の館

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ありふれた日常を考察する
<芦屋・三宮>

通常ならば、梅の花が咲く頃となり、春の息吹を感じ、巡ってくる春に心躍らせる頃だが、
すっかり意識を別のものにとられてしまっている。
せっかく咲いた梅も寂しそうに見える。
春に咲く梅を詠んだ松尾芭蕉の句は数々あれど、今日探ってみるのは
「梅白し 昨日や 鶴を盗まれし」という句について。
俳句は、もともと笑いのアートでもあるが、
これを読んで、すぐさまアハハと笑える人は、このスジの達人。
芭蕉の句は、たいてい、ちょっとした細工と小粋な笑いに徹している。
この句も細工と笑いが込められている。
それを意識してこの句を解釈を進めて行くと、
「梅白し」は梅が咲き始めの状態ではなく、むしろ、満開に近い頃。
上の句全体では、「昨日、梅は満開になりました」という意味となる。
通常、渡り鳥である鶴は、梅が咲き乱れる時までこの地に残らず、
北に向かって渡(わた)りに出てしまう。
この句は、それを表現したもの。
鶴が渡りで北の国に向かいました、という代わりに使った表現が
「昨日、鶴が盗まれてしまった」と、笑いを誘ったもの。
「昨日、梅は満開になったんだけど、それを楽しみにしていた鶴さんなんだけど、
何と、鶴さんが盗まれてしまったんですよ」アハハ。
という内容らしい。
何となく笑いが消えたこの頃だが、
この句をモジって、今現在の状況を表現すれば、
「梅白し 昨日や 意識を盗まれし」というところか?

近頃の我々は、別のものに意識を奪われてしまい、
梅どころではなくなっている...


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<了>