大手結婚相談所から申し込みのあった

1歳年下笑顔がトム・クルーズ似の年収8000万円経営者とめでたく仮交際に至り2日後には初デートを控えている。


20時頃に私の携帯にトム・クルーズから電話が入った。


私は家に居たから慌ててテレビを消すが慌て過ぎてテレビがまた点く。

鳴っている携帯を見ながらソファに正座、

一体どうしてくれようかと揺れる携帯画面をじっとガン見。

緊張するから出たく無いとか思いながらも自宅にいる間は暫く声を出していないから小さくアーと発生練習しながら恐る恐る携帯に出ると向こうから覇気のあるトム・クルーズの声が聞こえて来るから可愛い声が出せるようになるべく上方向に顔を上げて話す、電話は本当に苦手だ。


トム・クルーズが、

今度の週末に行きたいレストランはあるかと聞いてきたがいきなりで考えが全く及ばず、

食べログとか見て探しましょうかなど言うてみると彼が、


実は六本木ヒルズクラブの会員なのだが会員専用のレストランは行った事があるかと聞いてくるので否と答える。


金持ちは倶楽部と名のつくものに金を払うのが大好きなのか、因みに六本木ヒルズクラブの会員要項を今見たら

初期費用170万プラス年会費18万に消費税だ

こんな所をひとっ風呂浴びるような感覚で金持ちは利用しているのか世界は広過ぎて迷子になりそうだ。


それでは当日19時に六本木ヒルズ51階に待ち合わせで如何かと問うて来るので諾と返した、

要件だけを言って直ぐに電話は切れたが正味3分の会話なのに私は手汗が半端ないそして、六本木ヒルズに51階なんてあるのかしかも夜会うのかと怯えまた、

金持ちの男を相手に心を掴もうと画策し始める自分をどこか冷めた目で、懲りないねと呆れている自分もいる。



トム・クルーズとの電話を切った後で直ぐに恵比寿アトレのメイクサロンに電話をして、当日のヘアセットとメイクをプロに頼む。

会計士との仮交際の時は初回のデート当日にあっさり振られたから今回、最新の注意を払い全て完璧にした上でデートに望むつもりだ、

その上で駄目であればやはりそうかと笑いながら潔く諦められると言うものだ。