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三姉妹の末っ子りりは、ドラべ症候群。
2歳3ヶ月です。母が日々を綴ります。
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金曜日に引き続き、土曜日も神戸に向かいました。
この日は、りりと同じドラべ症候群で、同じ歳、同じ病院という、仲良しJくんのママと一緒です。

目的は…
⚫︎てんかんをめぐるアート展2019
⚫︎市民公開講座
「こどものてんかんと教育・保育〜その理解と対応」

てんかんをめぐるアートでは、てんかん患者だけではなく、医師や看護師、介護する人なども参加されていました。

自分ではどうすることもできない発作と付き合って行く日々の中で、アートに出会い、アートで自分を表現する。それが、自分を癒し、人を癒し、温かなものが生まれるのだろうと感じました。
また、寄り添う周りの方々の作品は、強くて優しい気持ちが表れるものでした。

来年は私も参加しようかな。

そして、市民公開講座は、りりの主治医が「こどものてんかん・発作の見方と対応」、Jくんの主治医が「てんかんの内科的対応」を講演してくださるとのことで、私たちは数週間前からとても楽しみにしていました。

りりの主治医の講演は、てんかんの基本的なことをまとめたものでした。その中でも私が特に印象的だったのは「てんかん児に大切なこと」として、発作が落ち着いているときは、なるべく行動に制限を作らず、他の子供たちとの交流など積極的にしましょうということでした。

発症当時から、ずっとそれはおっしゃっていることで、子供だけでなく、関わる家族も同じようにできるだけ制限なく生活をしましょうとのことでした。私が仕事を辞めるか悩んでいた時に、この主治医の考え方に共感したから、細々とではありますが、今も仕事を続けています。

私の中では、大きなソファに包まれて座っているような安心感のある先生です。
いつも穏やかな口調の先生は、講演会でも普段と変わらず、優しいお人柄の現れるものでした。ほっこり。

Jくんの主治医は、以前このblogにも勝手に登場させたイケメン🍪先生です。
先生のお話は何度か聞かせていただいておりますが、いつも例が面白くて、クスッと笑ってしまいます。むふふ。

先生は、実際にてんかん発作を観た患者家族の印象と、病院の先生の受け取り方に差があると、その後の治療に影響するので、記憶だけでなく記録することが大切で、だから動画を撮ることが有効だというお話など、実際にどのように対応したらよいかの具体的なお話でした。

そしてそして、最後に救急搬送の話をしてくださいました!!
私が何度も訴えている、あの「けいれん重積ガイドライン」からの一文…

けいれん発作が5分以上持続すると自然収束しにくく、38分以上の遷延状態に移行しやすいため、早期に治療介入することが必要である。

と、医師の口から直接聞けたこと。
それが、私はとてもとても嬉しくて、脈拍が速くなるのを感じるほどでした。

また
初期治療は、病院間で大きく変わらない。
ともおっしゃいました。

これは、救急搬送時にドラベと聞いて断られることのないようにするためには、必要な言葉だと感じました。こう医師もはっきり言ってます。どうか、どこの病院でも何よりもまず発作を止めることが大切だと自覚して、断ることのないようにお願いしたいです。

講演が終わり、走って先生の元に駆け付け「先生!3分時間をください!」と懇願し、あまりの私の勢いに負けた(?)先生が足を止めてくださいました。

そこで、これまでの自身の経験、仲間の話など、救急搬送での問題点を伝えました。終始、先生は親身になって聞いてくださり、時折大きく頷いてくださいました。

調子に乗った私は、普段考えていることを続けて話しました。

ドラベ症候群は予後不良と言われているが、単純に小さい頃のけいれん重積状態が少なければ、予後が劇的に改善されるのではないか。

これは現実的ではない話ですが…
ドラベ症候群と診断されたら、脳が急激に発達する3歳まで、お薬調整しながら入院するとする。
それでも発作したら、すぐに治療介入しすぐさま止める。重積を防ぐ。
極端な話、これで予後は変わると思うんです。と。

もちろん、3年入院することはできなくても、もしその時の私が確信を持ってこのことを感じていたら、幼いうちは特に病院の近くに引っ越し、1分1秒でも早く止める努力をしたと思います。

また、りりの場合(多くのドラベっ子)は、てんかんのお薬で一番ポピュラーなテグレトールというお薬を飲むことで、明らかに発作が増えました。しかも、まだ発症当時なので0歳3、4ヶ月の時です。そんな小さい時の発作…しかも、りりの今までの一番長い重積もその頃でした。
その時のダメージを考えると…など…

もしかしたら、防げたことがあったんじゃないか?という事実が、私はとても悔しいですし、できることならやり直したい時間なのです。

ですから、これからのちびドラちゃんたちにこんな思いはさせたくないんです!!

と、訴えました。
ええ、3分なんてとうに越えていて、途中からどうまとめたら良いのかわからなくなって…
「先生、これ読んでください!」って、このblogの救急搬送の記事を勧めるっていう、もうひっちゃかめっちゃか。

それでも先生は、嫌な顔ひとつせずに、最後まで誠実に向き合ってくださいました。
最後に「今後、救急搬送の改善を求め活動をしていく上で、何かあった時に、アドバイスいただけたら幸いです。」とお願いして、終わりました。

お忙しい中、本当にご迷惑だったと思います…(うまく話をまとめる技術が欲しい…)とにかく、ありがとうございましたー!!!そして、すみませんでした…

家に帰っても、絶賛後悔中です…とほほ。

しかし、伝えたい想いは常々感じていることで、救急搬送時の時間短縮や、第一選択薬の変更、発症初期に母親の意識を高めること、また実際に病院で対応してくださる看護師さんにこの病気の特性をよく知っていただくこと、などなど。

お薬開発や病気の根治に向けての研究は、私たち患者家族にはできませんが、できることはまだまだあると感じています。

と、神戸2日目はこんな感じで終わり…ません!
この後、もう少し続きます。また、次回。