ハタチの少年?のときから吸い続けてきたタバコです。
いろいろ試してショート○ープに落ち着いて数十年。
小さな箱に短いのが10本しか入っていないのも気に入っていた。
時々切らしてしまい人様にマイルド系タバコを1本いただいておきながら、
「スカスカのタバコもどきやなこれは」
と、そんな悪態をつく程ショート◎ープに惚れ込んでいた。
5、6年前に二人居る息子の内、私と趣を異にする方が「これに替えろ親父」と言って、加熱式タバコの加熱器をプレゼントしてくれた。
仕方無く義理で試してみたら、悪くない。
やがて無数に有る加熱式タバコ銘柄から好みの味にたどり着いた。
珠玉の逸品。トロピカルメンソールだ。
これほど美味くて、過去のこだわりに配慮出来ていたものは無かった。
3年付き合った。
しかしどうしたことか?それが店頭から消えて無くなってしまった。
妻と一緒に行った飯店の内、私の口に合った店がことごとく無くなっていったように。
妻は私に気に入られた店を「この店もやがて終わりね」、そう言ったものだ。
やむなく私はよく似た味の加熱式タバコに替えていったのですが、
やはり、狙い撃ちのように私の気に入った銘柄が次々と店頭から消えてしまうのである。
そしてついに最期まで残っていた銘柄も無くなってしまい、加熱スティックだけが残ったのです。
どないなっとんねんマールボロさんよ!、社屋にライターで火付けたろか・・・って火は要らないからライター持ってなかったけど。
困った私は山で採ってきた怪しげな葉っぱや線香等を加熱器に入れて吸っていたのですが、どうも効き過ぎて怖くなった。
仕方無く、ショート○ープを吸っている私と趣を同じくする息子の方に1本もらって吸ってみたら、
「これは体に悪いやろ」
はっきりとそう感じた、数十年来吸ってきたショート●ープだったが、久しぶりに吸ってみるともう吸いこなす自信は無かった、こいつをこの先死ぬまで吸い続けるのは自殺行為だ。
そしてどうなったのかというと、
若い頃他人様にもらっておきながら悪態をついたマイルド系紙巻きタバコに落ち着いてしまった。
そのマイルド系タバコの中でも現在の主流製品となっている銘柄です、わしも人並みになったもんやな。
ニコチンやタール含有量の違いによって無数のシリーズが有る、本当に無数に有るのですが、困ったことにパッケージデザインは皆同じ青系色なのです。
小さな字で書かれたシリーズ名やタール含有量を表す数字が読み取れないと買うことも出来ない代物です。
コンビニでレジ後ろの陳列棚の約半分を占めているこの銘柄一族の中から自分の欲しいやつを探し出すのは私の視力ではほぼ不可能です。
よって、店員さんに「メ○ウスのメンソール5ミリ」と言って探してもらうことになるのですが、「500円のでしょうか?580円のでしょうか?スリムタイプでしょうか?オプションでしょうか?プレミアムでしょうか?Eシリーズでしょうか?Aでしょうか・・・Zでしょうか?」
なめとるんかい!
日本たばこ産業さんよ、
社員の数だけのタバコを作ったんかい。
こんだけタバコ買うのに苦労させるのは何かの意図が有るんかい。
まあええわ、間違わず無事に手にしたときは無上の幸福感を感じることができるで。
ところがやっぱりスカスカのタバコもどきやな。
灰がポロッと落ちるのや、
ショー○ホープは灰は絶対落ちなかった。
少々の風の中でも最後まで落ちなかったから灰皿は要らなかった。
火が燃え尽きたタバコをゴミ箱に投げ入れるだけで良かった・・危いな。
こいつは灰が勝手に落ちてしまう、しかも火種ごとポロッと落ちてしまうんや。
そしてやたらと燃えやすい、しっとりしてるのがタバコだと思っていたがこいつは乾燥し過ぎで、もみ消したつもりが燃え広がっていることがある。
それで今私に何が起こっていると思う?
車のスポンジシートには火種がもぐり込んでいった深い噴火口が出来ている。
寝具の綿繊維は耐えるだけ耐えたが、耐えきれず焼け焦げた戦場跡が無数に有る。
私が焼死体で発見される可能性はショー○ホープを吸っていた頃よりはるかに高くなった。
ついでに書いてやると、
パッケージ裏にはこう書いてある、
「喫煙は、動脈硬化や血栓形成傾向を強め、あなたが心筋梗塞など虚血性心疾患や脳卒中になる危険性を高めます」
そして表にはもっと大きな字で、
「たばこの煙は、あなただけでなく、周りの人が肺がん、心筋梗塞など虚血性心疾患、脳卒中になる危険性も高めます」
あのねえ、
人の健康を気遣ってる場合と違うように思うんだけどね。
製造物責任を問われるような代物やでこれは、
私ならこう書いて責任逃れするけどなあ。
「このタバコはあなたや、あなたの周りの人を焼死させることが有ります」
まあ、本当は作らず売らずがええんと違うの?
でも政府は旧国鉄債務の精算や防衛費でも頼らざるを得ないんだろうけどね。
もっと健康にも配慮した?本物のタバコを作ってくださいよ。
家にある古い火鉢の灰からは明治生まれの祖母が嗜んでいた刻みタバコの良い香りが今でも立ち昇る。
昔この村でもタバコ栽培をやっていて、
その大きなタバコの葉っぱを盗ってきて自分なりの葉巻を作ってみたいと思ってましたが、そんなことが出来る時代じゃなくなったのが寂しい。