「もろともに あはれと思へ 山桜 花よりほかに 知る人もなし」
孤独に折れない心を詠んだ歌
私がお前を見て愛しく思うようにお前も私のことを愛しいと思ってくれ山桜よ
お前以外に私を知る人は(こんな山奥には)いないのだから
今から千年ほど前に修行僧の行尊がこの歌を詠んだときに見た山桜が、実はクマノザクラであったとされる説が最近になって出てきた。
ウィキペディアより引用
クマノザクラ(学名:Cerasus kumanoensis[1]、英名:Kumano cherry)は、2018年(平成30年)に新種と判断された日本の紀伊半島南部が原産の日本の固有種のサクラで、日本に自生する10種、もしくは11種のサクラ属基本野生種[2][3][注釈 1][注釈 2]のうちの一つ。
従来から紀伊半島南部にはこの地域に自生するヤマザクラやカスミザクラに似た早咲きのサクラが自生する事が確認されていたが、地元住民は「早咲きのヤマザクラ」と認識しており、独立した種として区別されていなかった。しかし森林総合研究所(現・国立研究開発法人森林研究・整備機構)がヤマザクラの遺伝的変異に関する調査を進める中で、2014年(平成26年)に紀伊半島のサクラの標本から既存の種とは異なると考えられる種の標本が見つかった。そこで2016年(平成28年)から2017年(平成29年)にかけて森林総合研究所と和歌山県林業試験場が共同で現地調査を行い研究した結果、この既存の種とは異なると考えられる種(「早咲きのヤマザクラ」)が既存の種の突然変異ではなく新種であると判明した。日本のサクラ属の基本野生種としては1915年(大正4年)にオオシマザクラが発見・命名されて以来約100年ぶりの発見であり、森林総合研究所はこの新種のサクラをクマノザクラと命名した。そして、この研究論文が日本植物分類学会発行の『Acta Phytotaxonomica et Geobotanica誌 69巻2号』(2018年6月下旬発行)に掲載受理されたことで、2018年3月13日に森林総合研究所がクマノザクラの発見を報道発表し、学名「Cerasus kumanoensis」(セラサス クマノエンシス)、英名「Kumano cherry」と命名された。
この季節になると毎年思うことがあります。
公園や沿道に立つ寿命の短いサクラの老木のことです。
一斉に寿命を向かえつつあるこのサクラは社会問題にもなってきました。
人が作り上げたソメイヨシノを不自然に増やし過ぎてしまった景観は残念でならない。
それに引きかえ山に自生する野生桜の何とたくましくて美しいことか。
自然を細工するのは自分の庭だけにとどめておくべきだとつくづく思うのです。