シーベルト(Sv)とは放射線の物理量を表す単位ではありません。
物理量を表す単位にはグレイ(Gy)が使われ研究室ではこちらが用いられます。
では良く聞くシーベルト(Sv)とは何なのか?
シーベルト(Sv)とは放射線が人体に及ぼす影響の度合いを表す数値です。
広島・長崎・第5福竜丸・水爆実験・臨界事故等から得られた多くの健康被害データを元に国際基準が決められたのです。
この数値は人によって決められたものですから良くも悪くも人によって都合良く捉え直されるという特徴を持ちます。
福島の事故後政府は避難基準の年間被ばく量を20mSvにしましたが、小さな子どもが遊ぶ校庭にも同様に適用したことに泣いて抗議する医者や学者が多かったのです。
一般人が警戒すべき数値として年間数ミリシーベルト(mSv)と捉えておくのが良いでしょう。
気になる人は線量計(安価ですよ)を買って常備することを勧めます。
なおレントゲンやCTなど医療行為による被ばくのとらえ方ですが、一般的な考え方として被ばくリスクより検査を受けるメリットのほうが上回ると捉えられて実施されていますが危険なのは事実です。
次にベクレル(Bq)です。
ベクレル(Bq)とは放射能の強さを表す物理量の単位です。
研究室でも社会でも使われます。
昔はキュリー(Ci)が使われていましたが今は使われません。
たとえば
福島第一原発事故で放出されたのは推定52京(1兆の10000倍)ベクレル(Bq)。
これはほんの一部で残っているデブリ等の総放射能量は天文学的。
ちょっと実感出来難い数値ですね、何の例えが良いのかなあ?
チェルノブイリは福島の7倍、広島の400倍。
広島型のウランは64キログラム、原発のウラン燃料は1基数百トン、燃料プールにも沢山。
これでどうかな。