アユ釣りに通じている人によると、棲息している川によってアユには特徴差があるそうです。
それはそうでしょうね、水の成分は川それぞれに違うでしょうから。
Ph値とかBOD値とか微妙に違うだろうし地質の違いで川に溶け込んでいる鉱物なども違うでしょう。
その川の水だけで育って大きくなるアユが影響を受けないはずが有りません。
川底の藻を食べるアユは見た目結構汚れた川にでも生息しています。
魚ですから形や色や香りの相違を言うのであって、「あの川のアユは性格が悪い」とはあまり聞きません。
年魚ですからそのような特徴が増幅されていくことは無いでしょう。
遺伝性とは違う環境による一代変化なのでしょう。
「私若い頃”バックシャン”ってよく言われたの」
ジムに来ている年配女性が言う。
今でもスラリとした体型がそれは本当であったろうと伺わせる・・・失礼。
「私は”大杉谷のアユ”と言われていたの」と別の女性が言い返す。
大杉谷とは町の最深部に位置する地域の名称である。
樹齢1000年ともいわれる杉の大木がある神秘的な場所だ。
”アユ”から連想する姿としては、昔は水のしたたる美貌の持ち主だったんだなと想像するが・・・失礼。
違ったようだ。
アユはアユでも大杉谷のアユは独特な形をしているそうだ。
「頭と尻尾が小さくて胴が丸々と太いのよ」
なるほど・・・失礼。