我が家には3匹の猫がいた。

妻が大事にしていた形見の猫だ。

妻が最も大事にしていた1匹は既に妻の所に行った。

残りの2匹もかなりの高齢になっている。

もう20年くらい生きてるんじゃないか。

1匹はオスの白猫で青い目が綺麗な甘えん坊で誰にでも良く懐く。

1匹はメスのサビ猫でアシンメトリーの奇抜な様相で私には絶対懐かない。

白猫はいっとき死にかけていたが最近盛り返してきて元気になった。

2匹は息子の扶養に入っており定期的に届く目の玉が飛び出るほど高価なカリカリは息子の口座から支払われる。

私にとって猫は"居なければそれに越したことはない"程度のもので、妻が可愛がっていたからまあ寿命まで飼ってやろうと思っているだけ。

妻は幼少の頃から筋金入りの猫好きで自分の命より残された猫の心配をしていたほどだ。

これらの猫はみんな拾い猫なので彼らは極めてラッキーな猫人生を拾ったことになる。

猫を観察していると教えられることが多々ある。

極めて綺麗好きである。

運動能力がずば抜けている。

人の役には立たない学習能力を持っている。

バカではない。

よく遊ぶ。

働かない。

主従関係の概念がない。

好んで敵を作らない。

暇があれば寝る。

エサの時間には起きる。

死期にジタバタしない。

人もこうあるべきではないかな。