三半規管のm氏です
私が師と仰ぐようになった頃すでに氏は変貌していたのです。
高尚なチヌ釣り師から脱皮して「何でも釣ります師」になっていたのです。
尾鷲湾で真鯛の養殖用筏に乗って五目釣りを楽しんでいました。
ハリスは五号で迷わず、およそ何でも上がります・・喰い付けば。
馬鹿釣れしたときなど電話が鳴って、「魚要る?」「ほ~い」、
石鯛の子供なんかを貰ったときは嬉しかったな~。
当時尾鷲湾は火力発電所の温排水で水温が高く真鯛の養殖に適していました。
筏の内側(網の中)には真鯛がうじゃうじゃ、
餓えた巨大ピラニアの如く網の中でエサを待って飢えています。
誤って落ちたくない状況です。
筏の周囲の浮き桟に乗りいけすの外側に向かって釣ります。
網一枚が私有権と公海とを区切っています。
囚われのエリアと自由のエリアですが、
同じ海なのですから撒いたエサは網の外にも流れていきます。
網から逃げた真鯛はエサの味を覚えていて、離れず周辺に居着きます。
すなわち、魚影が濃いと言われる釣り人嬉しや状態が人工的要因で作られているわけです。
養殖真鯛は表層にいる為日焼けで黒っぽいのですが、元養殖真鯛はピンク系に戻っていきます。
師匠は海が荒れた後などに行き、更なる魚影の濃い状況下で”漁”をするのです。
わんさか釣り上げる真鯛は昨日まで網の内側に捕らわれていた真鯛なのです。
真鯛のほかにもいろいろな魚が獲れ”盗?”ます。
素人は全部天然だと思うでしょうね。
氏はそれをご近所に配り回り、ご好評を得て、
釣り師として不遇な家庭環境内で予防線とする訳です。
経済論理で放置されていた火力発電所が動いています。
巨大プラントは自然環境を変えてしまいます。
小さな湾ではその影響が顕著に出てしまいます。
漁業者はその都度身支度を変えねばなりません。
またぞろm氏のご近所さんは食卓が賑わうでしょう。 

 原発の熱効率の低さは酷いものです、
海を温めるプラントと言っても良いでしょう、副産物として電気も出来る・・程度です。
そう考えると
何百万kw出力もの原発を内陸に持つ国の、国土(河川)の豊かさは羨ましい限りです。
日本は水資源に恵まれた国ではありますが、
巨大プラントの冷却を行ってもまだ生態系への影響を無視できる大河はありません。
日本の原発はすべて休止しました、発熱は少々抑えられたのです。
この先、利口な電気の使い方を学習して、いつか又原発が目覚めることの無きようにしたいものです。
もんじゅの一次冷却材を温め続けるのに24000世帯分の電力が必要です。
東電が家庭向け電力値上げの暴挙を行い、世帯7千円/月として、
もんじゅの金属ナトリウム保温には20億円/年を無駄に消費します。
どこから節電に手をつけるのかなど、議論するまでもない。
手術室が停電になって良いのかと、どこの子供に向かって言っているのか。