悲しい恋歌 | 韓国ドラマが好き!!

悲しい恋歌

「天国の階段」のグォンサンウ主演の最新作「悲しい恋歌」は、視聴率は、もとより、アジア地域からお熱い注目をあび、日本企業は、配給、40億ウォンと、かなり本腰を入れている様子。こんな、大変なことになっているドラマなので、今回は、このドラマをちょっとだけ、詳しーく、紹介しまーす。

簡単に、内容を紹介すると、今回のヒロイン役は、「グッバイマイラブ」「風の息子」のキムヒソンで、主演のグォンサンウとは、幼ななじみで、いくつかの試練を超えて結ばれていくという流れは、基本的に「天国の階段」に似ている。

しかし、既存の韓ドラは、「天国の階段」でも代表されるように、愛し合う二人前に、予期せぬ事故や、不治の病など、突然、急展開するパターンがオハコだったが、この「悲しい恋歌」は、ヒロイン役が、スタートから、イキナリ、ハンディキャップ(目が見えない)を背負った転校生として登場する。

その転校生をお世話するうちに次第に二人は、ハンディキャップを超え、互いに、心惹かれていくという、『超純愛仕立て』になっている。幼少期の頃をいつものように、二人の子役が演じているが、これが、また、なかなかうまいのに驚かされる。(子役の演技の質と層も確実に上がってきているのだ。)

突然の事故でないだけに、かなり前半は演技力を要するところだが、キムヒソン(現在、赤丸急上昇中)がなかなかの見せ場をつくっている。今回、グォンサンウの家庭は、父は浮気で蒸発、母は(横須賀の米軍基地の周りによくありそうな)米国人を相手にする水商売のオーナーという設定。

その母親の店に、キムヒソンを世話する叔母が働く事で、二人は、出会うきっかけとなったが、母親は、ハンディキャップをもつキムヒソンと息子グォンサンウの関係が近くなりすぎる事を恐れ、叔母とキムヒソンを追い出してしまい、2人の純愛は引き裂かれてしまう。

会えそうで会えないすれ違い。この辺は、「天国の階段」に似ている。そして、ようやく出会えたと思ったら、米国人に惚れてしまった叔母の都合で、キムヒソンと共に米国に渡る事に・・・。お約束の海外ロケは、今回は、米国NYが舞台。(セントラルパーク付近を集中的にロケしている様子。)「御曹司は、今回は、出てこないのかな?」との心配はご無用。ちゃーんとお約束通り、グォンサンウの友人として登場します。(笑)

米国と韓国を結ぶ遠距離恋愛は、ヒロインが目が見えない事もあり、テープレコーダーで声を吹き込んで、お互いに手紙のように送りあい、愛を確かめ合うのだ。すごいでしょー。(笑)

しかし、順調な純愛もつかの間、グォンサンウ死亡のデマ情報が二人で愛を誓ったペンダント(韓ドラアイテム)とともにキムヒソンの元に届く。そして、ペンダントを手で確認したヒロインは、それを信じてしまい、自殺を決意。 グォンサンウが、すぐ近くまで来ているのに・・・。(また、すれ違い・・・)

しかし、そこに、御曹司くん登場。彼は、ヒロインを立ち直らせ、生きる勇気を与え、おまけに、彼は、彼女の目の手術代まで提供し、彼女は、目が見えるようになるのでした・・・。しかし、彼女の心は、今だ、御曹司くんではなく、死んだと思い込んでいるグォンサンウにあるのでした。

そういう彼女を待ち続ける御曹司くん。そして、御曹司くんは、時を得て、彼女にプロポーズ。そんな事もつゆ知らず、グォンサンウは、兵役期間も連絡の途絶えた彼女を信じ、一途に思い続け、純愛一筋なのである。兵役後、彼は、もう一度、米国に行く為に、肉体労働の仕事を始めるのだ。(涙ぐましい)

そこに、大の親友、御曹司くん、再登場。久しぶりの再会に、グォンサンウは、喜ぶ。そして、御曹司くん「今日は、自分の婚約者と一緒にきたんだ」と婚約者を紹介。そこに立っていたのは、目が見えるようになったキムヒソン。

しかし、キムヒソンは、目の前に立っているグォンサンウが誰だかわからない。

茫然とするグォンサンウ。

ここから、ドラマは、怒涛の急展開・・・。



最初は、かなりのスロースタートの感じだったが、前半は、かなりストーリーに複線が張られていたので、後半になるほど盛り上っていく展開になっている。

グォンサンウが友情(御曹司くん)をとるか、キムヒソンをとるかで、戸惑い、御曹司くんの親友故に、グォンサンウは、キムヒソンの近くにいながら、自分から、言い出せない愛の十字架状態だった。

それで、13話で、ついにキムヒソンが目の前にいるのが死んだと思っていたもと彼(グォンサンウ)と気がつく展開。しかし、グォンサンウは友情をとってしまう。そして、14話で、御曹司くんがいよいよ2人の関係に気付き始める。

しかし、グォンサンウの友人を演じているヨン・ジョンフンの役柄は、ひたすら、こちらもキムヒソンを待ち続ける紳士な役どころが、泣かせてくれる。ヨンの実父も俳優だったらしい。また、来月、女優ハン・ガインとの結婚式を控え、何かと注目されてきるヨンだが、『悲しい恋歌』の日本で放映されれば、日本でも、さらに人気もあがる事だろう…。しかし、11月、兵役の為、しばらくは、仕事を休止するらしい。

うーん、フジグループ。放映権獲得は、吉とでそうだな。さすがトレンディードラマの本家。長年の経験から、あたる番組は、分るんだろうね。これから、更に展開が早くなっていきそうだ。

因みに、韓国ドラマの製作段階でかなり考慮に入れられるのが挿入歌。これは、日本のドラマにもいえる事だけど、韓国ドラマの場合、かなり、短調なメロディーの繰り返しが多い。それにかなり挿入歌に頼っているところが多い気がする。ワンパターンといえばそれまでかもしれないが、『基本に忠実』という言い方もできる。

作品を作る側に、ある程度の確信があるように思えるし、韓流スターのインタビューを見ていても分る事だが、彼らは仕事に対して非常にまじめである。荒削りでも、ストレートな演技が、韓国ドラマがワンパターンでも、新鮮さを感じさせられるのは、その辺にも要因があるような気がする。




最終回。はっきりいって最後が腰砕け状態で終わってしまった。演技そのものは、かなり見ごたえがあり、最後で、もうひと展開あると期待していたが、なかった・・・。ごらんの通り、「あしたのジョー」のような最終回になってしまったのだ。うーん、友情と愛情の板ばさみを感じながら最後は、サンドバック状態で灰になってしまった。