ディラン・トーマスの自作の朗読の動画が、youtube にいくつかアップされていますが、その中で、

 

Do not go gentle into that good night あの良き夜に優しく入ってはいけない

 

は、その詩の出来栄えの素晴らしさと、トーマス自身の朗読の声の良さと、その抑揚とリズムの巧みさは、より抜きん出たものがありますのでここに紹介したいと思います。

 

まずその朗読をお聴きください。

 

  

 

この詩は、フランスの villanellヴィラネル という詩の形式をとっています。

19行の詩の中に2つの韻と2行のコーラスラインが繰り返されます。1951年、学校の教員であった彼の父の死に際して書かれました。

 

DO NOT GO GENTLE INTO THAT GOOD NIGHT

 

Do not go gentle into that good night,

Old age should burn and rave at close of day;

Rage, rage against the dying of the light.

 

Though wise men at their end know the dark is right,

Because their words had forked no lightning they

Do not go gentle into that good night.

 

Good men, the last wave by, crying how bright

Their frail deeds might have danced in a green bey,

Rage, rage against the dying of the light.

 

Wild men who caught and sang the sun in flight,

And learn, too late, they grieved it on its way,

Do not go gentle into that good night.

 

Grave men, near death, who see with blinding sight

Blind eyes could blaze like meteors and be gay,

Rage, rage against the dying of the light.

 

And you, my father, there on the sad height,

Curse, bless, me now with your fierce tears, I pray.

Do not go gentle into that good night.

Rage, rage against the dying of the light.

 

あの良き夜に優しく入ってはいけない

老人は日暮れに燃えて怒れ

怒れ、怒れ、死に往く光に

 

賢人は臨終に、闇の正しきを知る

彼らの言葉が電光を裂かなかったが故

あの良き夜に優しく入ってはいけない

 

善人は最後の水際でどんなに輝いていたかを叫ぶ

彼らの儚い行いが緑の入り江で踊ったかも知れないと

怒れ、怒れ、死に往く光に

 

野人は飛び去る太陽を

捉まえ歌う、そして遅かったことを学ぶ

太陽をその途上で悲しませたことを

あの良き夜に優しく入ってはいけない

 

死が迫った容易ならざる人は見えない視覚で見る

見えないその眼は隕石のようにきらめき光り輝く

怒れ、怒れ、死に往く光に

 

そしてお父さん、あなたは今悲しみのどん底にいる

私を呪い、祝福してください、あなたの熱い涙で、お願いです

あの良き夜に優しく入ってはいけない

怒れ、怒れ、死に往く光に

 

 

               (日本語は意訳しています)