【横須賀線「武蔵小杉-西大井」】 | pocopanのブログ 「地図がいっぱいある暮らし」

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地図を眺めれば、家にいながら「冒険」の始まり。
毎日をワクワクドキドキの「夏休み」にするためのブログ。

昨年は、家内とともに帰宅演習を楽しんだ。そのとき報告した演習では、災害用のコンピュータプログラムが指示したルートをベースにコースを決めていた。武蔵小杉から品川・五反田方面へ向かうとすれば、災害用のプログラムでなくても、いわゆる「中原街道」を選び、それにそって歩くことになる。ただ、この街道は、歩道が狭く、自転車がひっきりなしに通り過ぎていくので、ウォーキングにはとてもむいているとはいえない。

そんなことを思い出しているうちに、別のルートを試してみたくなった。それは、単純に横須賀線と総武快速線に沿って帰宅するルート。このルートには、何しろ面白そうなスポットがいくつも点在している。昔は、「ポケモンGO」の「ポケストップ」を、今は、「ポケモンGO」のベースとなっている「イングレス」の「ポータル」を、通勤の車中で確認していると、気になるスポットが目白押しなのだ。「ポケストップ」にしろ「ポータル」にしても、どちらも基準は、「文化的・芸術的・宗教的に重要な場所」なのだ。訪ねてみない理由はどこにもない。

ということで、いつものように家内とともに始発の総武快速線に乗り込む。一つ残念なことは、マクドナルドが武蔵小杉から撤退してしまったことだ。武蔵小杉駅は、南武線と横須賀線と東横線が交差する重要な接続駅だ。そんなターミナルにマクドナルドがいつまでも存在しないなんて不思議すぎる。きっと将来的には、タワーマンションが建ち並ぶ区画に、洒落たマックが復活するのではないかと勝手に想像している。そんなわけで、私は家でチリトマトヌードルを、家内は車中でコンビニのおにぎりを食べ、エネルギーを充填しておく。

武蔵小杉の新南口の改札を抜け、NECの工場側ではなく、高層マンションが屹立する側へ向かう。多摩川を渡るためには、丸子橋を使うしかない。そのために、網島街道を北上する。橋を無事に渡り終えると、再び横須賀線に近づくために、橋桁の階段を降りていく。

そこには、先日の「一之江境川親水公園」を思い起こすような涼しげな風景が二人を誘っていた。「六郷用水」と書かれている。多摩川の対岸である川崎側には、川崎領と稲毛領を流れていた「二ヶ領用水」があり、一度訪れたことがるが、こちら側にも用水路が残っているのは初めて知った。六郷用水は世田谷領と六郷領を流れていたそうだ。先の二ヶ領用水とあわせて「四ヶ領用水」とよばれているそうだ。爽やかな風と穏やかな流れに、心地よい気分で歩く。コイやカメたちも、のびのびと泳ぎ回っている。

六郷用水を離れると、新幹線の高架が見えてくる。遠ざからないように、美富士橋児童公園や東原くすのき公園を抜け、環八通りを越えていく。東急池上線の踏切を渡れば、御嶽山駅だ。木曽の御嶽山を信仰する、いわゆる「御岳信仰」の地方拠点だ。洒落たお店が軒を連ねる商店街が一直線に伸びている。そこを過ぎると、雪ヶ谷と呼ばれる谷間に出る。

そして、再び坂道。「相生坂」というのだそうだ。新幹線と横須賀線を挟んで同じような坂道があるので、その名がついたそうだ。つまり、昭和にできた坂で、これから歴史をきざんでいくことになる。このあたりから、早朝とはいえ、夏の日差しがこたえるようになる。しかも、線路沿いの道はなく、地図を確認しながらの歩きとなる。そんなわけで、バッテリーの消耗が怖く、「イングレス」を起動しようとは思わない。

なるべく日陰のある道を選んでいるうちに、とある高校の前に出た。「大田桜台高等高校」の校舎には、いくつもの「優勝」と書かれた垂れ幕が屋上から下げられていた。紺色のテニスウェアを着た女子部員たちが近くのテニスコートに三々五々向かっている。

近くに駅があるようだ。住宅街を足早に抜けようとする家族連れやカップルが目立つようになる。都営浅草線の馬込駅だ。国道1号線上に(地下鉄だから下に)作られていることもあり、こんなところまで浅草線が伸びているとは思わなかった。「馬込」という地名はかつてこの周辺の台地上に牧草地があったと想像できる。

馬込駅を過ぎると、アップダウンの多い坂道が続く。しかも階段になっている。そんな、難所を過ぎると、伊藤博文のお墓が奥にあるという西大井緑地公園を過ぎ、西大井駅のホームが見えてくる。その高架下をくぐれば、黄色い卵で有名な森前公園に出る。保育所とホームの間に挟まれた狭い遊歩道を過ぎれば、西大井駅の改札口だ。今日の演習は、ここまでにしておこう。


■ 六郷用水



■ 美富士橋児童公園


■ 森前公園


■ コース



さあ、今日も地図を広げて、
文化的・芸術的・宗教的に重要な場所を訪ねにでかけましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。