書きかけだった過去記事を今更ながらUPするシリーズ。

 

9月のある晴れた日に、アルチンボルド展に行ってきました。

会場は、上野・国立西洋美術館。

会期ぎりぎりにようやく足を運ぶことができました。

さすがに入場前に並ぶこともなく、ゆっくり見られてよかったです音譜

 

 

 

植物や動物、物体を組み合わせて人物を描く合成肖像画

一度見たら脳裏に焼き付いてしまうインパクトがあります。

『あっ!見たことある!』と思った方も多いでしょう。

 

現代の感覚でも『これはすごい!』と唸ってしまいますが、

こうした『寄せ絵』が16世紀ごろにすでに描かれていた!というから驚きです!!

いやはや発想力が半端ないですね。

収穫した作物をカゴに盛るうちに思いついたのかな…(←私の乏しい発想力はこんなモンだ)

 

そんな奇想天外な『寄せ絵』で有名なジュゼッペ・アルチンボルドさんですが、

作品自体が希少で、意外にも日本では初となる今回の企画展。

彼の代表作である『四季』(春・夏・秋・冬の4作)

『四大元素』(大気・火・大地・水の4作)が揃って出品され(なんてゴージャス!)

おのおのの作品を、連作で見られることに大きな価値がありましたaya

 

こちらは自画像。

左:『紙の男』 

紙を貼り合わせたような構成です。くるくるっとカールした紙の表情がリアル。

右:『自画像』

青みがかったインクの色合いが綺麗。描かれてから500年も経過しているとは思えません。

そしてどちらも感動的なほど描線が美しいです。

 

 

宮廷画家として成功したミラノ出身の画家・アルチンボルドさん。

ものすごい観察眼と画力で、繊細かつリアルに描き込まれた彼の作品は、素敵にグロい!!

たとえばこちらは、『4大元素・水』という作品で、

水にまつわるモチーフで構成されているのですが、

魚なんて、見ているだけで生臭さが鼻にまとわりつくよう〜。

あまりのリアリティに、脳も思わずパブロフ反応してしまうのですね。

 

 

香しい花の香りや、瑞々しいフルーツをほおばったとき口に広がる爽やかな酸味、

乾いた枯れ枝のもろさやパチパチと火の粉を散らしながら燃えさかる火の熱量などなど。

視覚からまさに五感に訴えかけてくるような感覚を楽しめました。

近づいて細部を観察したり、遠くから見たり。

不思議な絵の数々を前に、何度も繰り返しました。

いつまで見ていても、飽きのこない面白さ!

 

アルチンボルドの活躍した時代を学びながら、

貴重なコレクションを一堂に鑑賞することが出来、素晴らしかったですaya

 

 

展覧会にはこんなお楽しみも。

アルチンボルドメーカーで、合成肖像画にチャレンジ!

モニタの前に立つとセンサーが顔認識をして、パーツが野菜や果物に置き換わる仕組み。

ゴゴゴゴ…という音とともに画像が構築され、数秒経つとゴゴゴゴ…と崩れ去ります。

その間にスマホでパシャリ!

 

果たして似てるのか?!

こちらは横顔。

 

 

アルチンボルド展にふさわしく、遊び心あるグッズも購入。

角度を変えると絵が変わって見える、レンチキュラー印刷のポストカード。

これは彼の作品にお誂え向きのグッズだと思います。

そして一番右の赤いパッケージは、フェイスパック。

野菜顔になりながら美しくなれてしまうシートマスクですよ(笑)

 

見終えた頃にはちょうどお腹が空いたので、上野公園内のPARK SIDE CAFEローリエでランチ。

心無しか、パスタの盛りつけさえ顔に見えてくる!?

 

食後は、同じく西洋美術館の常設展へ。

企画展のチケットがあれば、そのまま再入場出来るのですaya

常設展を見たのはかな〜〜り久々ですが、お馴染みの作品に再会出来たり、

新たに収蔵された作品がお目見えしていたりして興味深かったです。

 

あらためて見るとけっこうな作品数なので、見応えがありました。

企画展のチケットがあれば、タダで見られるのだから得した気分になりますね!

 

芸術の秋、食欲の秋、運動の秋(?)←「美術館 歩き回って 筋肉痛」ってかaya

上野で過ごす休日はいいですね〜。

 

 

 

 

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