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前回の記事
続きです
<男性不妊と食生活>
Fertility Sterility 2023年10月
【摂るべき食事】
野菜・果物・全粒穀物・ナッツ類
低脂肪乳製品・魚介類
【摂りすぎない方が良い食事】
菓子類・砂糖入り飲料
肉・加工肉
Diet and recreational drug use in relation to male reproductive health Sarah LaPointe, Akanksha Mehta, Audrey J. Gaskins Fertil Steril. 2023 Dec; 120(6):1089-1097
乳製品[受精率,着床率など]
この論文には、
男性の乳製品摂取が、
臨床的に影響するというエビデンスは、
現在のところない
と書いています。
実際に、
体外受精・顕微授精を受けている、
142人の男性に対して、
行った研究があります。
結果は、
「種類や脂肪分に関わらず、
乳製品の摂取量の増加は、
受精率、着床率、臨床妊娠率とは、
関係なかった」
と書いてあります。
全粒穀物
穀物の摂取量と精子の状態を、
直接調べた研究は、
ほとんどありません。
この論文では、
「特定の食事を詳しく分析すると、
全粒穀物食品が、
状態の良い精子を作る為の、
構成要素になるだろうと、
いくつかの研究で言われている」
と書いています。
「穀物に含まれるグルテンの量が、
精子にどのような影響を与えるか」
という事が近年話題に上がりますが、
現在のところ、
この疑問に対する答えを導く為の、
ヒトを対象とした研究はありません。
マウスでの研究
【3つのグループに分けた】
マウスを使った研究で、
トウモロコシグルテン摂取のグループと、
小麦グルテンを摂取したマウスと、
大豆摂取のグループで、
精子の状態を比べた研究があります。
【結果】
トウモロコシグルテン摂取のグループのマウス
↓
大豆摂取のグループより、
精子濃度と運動率が低く、
異常精子が多い
小麦グルテンを摂取したマウス
↓
大豆摂取のグループと、
結果に違いは見られなかった
全粒穀物と妊活
現在のところは、
直接的な効果は不明ですが、
欧米の食生活では、
「健康的な食生活の一部として、
全粒穀物製品を取り入れると良い」
とのことです。
全粒穀物とは・・・
玄米、全粒大麦、キビ、全粒ライ麦など。
欧米の方は、
日本人よりも肥満度が高いです。
肥満は、不妊症に繋がります。
肥満の改善
特に、女性よりも男性は、
肥満と不妊症の関係性がより強く、
精液・精子の状態が悪化する事が、
わかっています。
ただ、女性も、
肥満で排卵障害を起こすなど、
不妊症になるので、
男女ともに、
標準内のBMIを、
心がける必要があります。
その為、
特に、欧米の方は、
ヘルシーな食事という意味で、
普段の炭水化物を、
全粒穀物に、
切り替えても良いでしょうね。
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