家族4人でLAからダラスへの移住を決め、マイホームをLAからリモートで建てることを決めたハーパー家。はじめての方は、まずはじめにをお読みください。

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マネーマガジンに、「Best Place to live 2018 (全米で最も住みやすい街) No. 1」に選ばれたフリスコ。

マネーマガジンの記事左差し左差し

 

北ダラスの新興住宅地としていま最も注目されている街であり、全米からの移住者がマイホームハンターとして流れ込んでいるフリスコ市。街の情報として、おそらく読者の方が最も興味をもつエリアかと思いますので、独立した記事にしています。

 

まずはベースラインの情報を、以下の図で見てみましょう。

 

                     Courtesy of Money Magagine

 

住民の平均世帯収入が、平均で130Kという、にわかには信じがたい数字です。

(フリスコ市の最新公式データによると、昨年140Kを更新したようです)

 

全米平均は550Kですから、その収入レベルと生活レベルの高さが分かるかと思います。

 

平均収入が高いということは、安定した優良企業に雇用されている人口が多く、高学歴によって手に入れた、High Paying Occupation(高収入の職業)についている人口も多い。

 

現地の不動産エージェントによると、フリスコの住民のおよそ半分が、カリフォルニア州からの移住者だそうです。アメリカでは、高所得の職業の男性は、自分と同様に高所得の奥様がいるのもごく普通ですから、それも平均世帯年収を押し上げている要因かと思われます。

 

因みに、1日に1000人が北ダラスのエリアに移住しているそうです!

 

トヨタを始めとする大企業が、プレイノやフリスコ、隣接するアービングなど北ダラスのエリアへ、本社を移転させるケースも相次いでいますので、社員とその家族が転勤によって移転してくる数も相当なものでしょう。

 

また同時に、シリコンバレー、シアトル、ロサンゼルス、サンディエゴなど、高所得にも関わらず、希望のエリアに希望の広さの住宅が買えない、という住宅難民らが、ダラス一帯に移住し続けていることも、人口増加が止まらない要因と言えるでしょう。

高所得ではなくとも、一般的な中所得家庭の我が家もそのケースです。

 

教育レベルに目を向けてみます。

ほぼ100%が高校を卒業する(=大学等の高等教育機関へ進学できる)ので、治安が良く犯罪率が低いこと、また公立学校区の教育レベルの高さを証明しています。

 

そして注目すべきはMedian Home Price (平均住宅価格)が350K!

 

右下の、Home Price/Income(住宅価格/収入)の数字が2.7ですから、統計上は、フリスコ住民は平均収入の、およそ2.7倍の値段で平均価格の住宅を購入できることになります。

 

一方、LA近郊で最も日本人が多く住むトーランス市

 

不動産価格の評価サイト、Realtor.comによると、平均住宅価格は690Kとありますが、これには治安の良くないエリアも含まれています。

実際、トーランスの学校区が良いエリアの住宅価格の平均値は800~900Kくらいです。

 

トーランスの平均世帯収入は85Kで、平均世帯年収の10倍を払って住宅を購入しなければなりません。

 

10倍と2.7倍は、3倍以上の開きがありますね。

 

フリスコの平均通勤時間は30分。

これは片道?往復?定かではないですが、どちらにせよ短いですな(笑)。

 

夫はLAの郊外からハリウッドまで通勤していますが、朝のラッシュ時は、自宅の玄関を出て30分で、ようやくフリーウェイの405号線の入り口にたどり着いたところでしょう(笑)。

往復の通勤時間は3時間を超えており、連日「腰が痛い。。。」と嘆いています。

 

子育て世代が、子供の送迎と通勤時間に、1日に3時間以上を費やすのはLAではごく平均的なことです。

ですが、世界基準からみれば明らかに異常ですし、Poor quality of life(生活の質が低い)とされるでしょう。

 

悲しいかな、この現象、今後も改善されることはないと思います。

 

過酷な渋滞通勤に業を煮やしたテスラCEOのイーロン・マスク氏が、

「地下トンネルを掘って、車はみな地下で移動すればいい!」

と仰って、トンネルのボーリング技術の開発に奮闘されていますが、実現するのはいつなんでしょう?

 

人口増加が分かっていながら、公共交通機関を真剣に開発してこなかったLAの、怠慢政策が生み出した送迎&通勤奴隷社会、と私は呼んでいます。

LAに在住のみなさん、ここでぜひ大きくうなずいてください。

 

続いて、フリスコ市の公式データを見てみましょう。

 

          Courtesy of City of Frisco

 

住民の平均年齢(Median age)が36.6歳は若いですね。

労働人口(Lagor force population)が73%ですから、経済活動や税金の支払いを支える人口が、この先30年は安定してるんじゃないでしょうか?

 

続いてフリスコ公立学校区の評価です。

学校区の評価は、Niche.comで確認できます。

 

 

見てのとおり、総合評価がA+

このサイト、なかなか評価が厳しいんです。

 

生徒らの共通テストのスコアだけでなく、クラスサイズ(先生と生徒数の比率)、教員の取得しているディプロマや履修内容、学校の設備、スポーツやアート、音楽などの課外活動、給食のクオリティ、人種のバランスなど、多岐に渡る評価項目があり、すべてが優良でないとA評価を出しません。

 

例えば小学校は、テキサス州の全ての公立小学校4500校の中で、2つの小学校がトップ10入りを果たしています。

 

中学校は、同様に全テキサス2000校の中で、4つの中学校がトップ10入り

 

高校は、惜しくもLiberty Highが全テキサス1600校の11位にランクイン

 

テキサス州には、ヒューストン、オースティン、サン・アントニオと、ダラス同様に高所得の家庭が生活する都市が数多くあり、どの都市をとっても学校区の評価はトップランクです。

 

そして更に驚くべきは、近隣のアレン学校区、マッキニー学校区、プロスパー学校区も、同様にA+評価だということ。

 

そんなトップランクの学校区が軒を連ねる激戦区州にあって、トップ10入りを果たす学校が複数あるというのは評価に値することですし、教育にかける予算が高く、人材の配置が功を奏しているから、と感じ取れます。

 

住宅購入に学校区の評価は全てではありませんが、治安が良く好立地、高評価、平均世帯収入の高いエリアの学校は、自然と人気も集まりますから、「できるならそこに住みたい」と思うのが、子育て世代の親の本音でしょう。

 

そして人が集まれば集まるほど、住宅の価格に影響していきますから、全てではないと言いながらも、無視できないポイントでもあります。

 

下見では、大手4社の新築ビルダーを訪問し、モデルルームを内覧しました。

 

詳細は下見② 新築戸建て価格のからくりへ続きます。