成美と別れた僕は早速、他の女の子に声を掛けることにした。
成美と別れるまでに3か月掛かったお陰で、自分の中で成美に対しての気持ちは整理が着いていたからだ。
声を掛けると言っても周りは既婚者ばかり、出会い系の掲示板は成美が見ていると思うと自分の職場くらいしか選択肢は無かった。
その中でも一人気になる子がいた。
4歳年下の永野さんだ。
【スペック】(後日判明したものも含む)
外見:ショートボブ、眼鏡、低身長、かなり可愛い
性格:優しくておしとやか
年収:不明
趣味:ゲーム
さて、問題は接点が全くないことだった。(それ以外にも僕のスペック的にどうだ!?とか、色々問題はあると思うが話を進めたい)
どうしたものかと職場の先輩(♂)に相談したところ、簡単に食事会をセッティングしてくれた。
以後、この先輩をリアルでも「ゴッド」と呼んでいる。
軽くゴッドのプロフィールを説明すると、元族上がり(と噂)のイケメン。
失礼ながら仕事はイマイチだが人としての優しさはピカ一。
何事にも動じない仕事以外では頼れる先輩だ。
更にゴッドは永野さんだけだと緊張するだろうからと後輩2(♀)にも声を掛けてくれた。
後輩2・・・ここで「月野」としよう。
月野は見た目だけなら女優やアイドルにも負けない程に可愛い。
もちろん彼氏持ち。
挙動不審だが、仕事に対しての真面目な姿勢は周りからも評判がいい。
ただし、仕事はあまり出来る方ではない。
永野さん、ゴッド、月野、僕。
今思い返してもかなりカオスな面々だが、この食事会をセッティングしてくれたゴッドには感謝してもしきれない。
現に、その後も僕は事ある毎に「一生分の返しきれない恩がある」とゴッドに恩義を感じて頼まれごとは決して断らないようにしている。
食事会までの僕はハイテンション過ぎて周りからかなりウザがられていたと思う。