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単独行者の山行録

歩いた山々の記憶を詳らかに。
山行中心の備忘録。

8月9日は毎度お馴染みの箱根外輪山を7月上旬丹沢トレーニングに同行した後輩のQ君を連れていつものトレーニングコースへ。
5月下旬に歩いたばかりの全く同じコースを逆回りで。
毎度懲りずにやって来ました大雄山駅。
何が懲りずにって、2ヶ月前に歩いたばかりなのと、夏季のこのコースで今までに何度も暑さに後悔しているのに行き先に困るとついつい足が向いてしまうからだ。
無論、今までの経験から死ぬほど暑いのは折り込み済みで、体力作りだけでなく暑さに屈しない精神力も鍛えようというのだ。(アホ)
そんな修行のような(実際に修行みたいなもんだが)山行とは露知らずのうのうと付いて来たQ君。
果たして完踏できるかなぁ?笑
大雄橋から望む明神ヶ岳。
既に身を焦がすような強烈な日差しに凪。
我ながら完踏できるか心配だ。
道了尊仁王門
ここからは大杉の樹林の中の遊歩道なので頭上からの日差しは遮られるのだけど、湿った林床からの湿気で蒸し暑さが半端ない。
大雄山駅から歩くこと50分、道了尊に到着。
このままではバテてしまうので、ここで一旦小休止。
ふと側を見れば葉っぱの上に留まるクロカナブン
境内の奥から登山道へと入って直ぐにQ君が歩くのを制止した。
何事かと尋ねると、足元には杉の枝葉程の大きさのヤマカガシと思われる幼蛇。
拾って道の外に逃がすと(触れて)大丈夫なのかと訝しむQ君。
彼の祖国にはキングコブラなどヤバい毒蛇が多いらしいので、警戒するのは当然のことだろう。
普段は一人で登るとつまらない序盤の植林の道も、そういった異国の話(特に生き物)が興味深くて全く退屈しなかった。





シーズンも終盤とあって花の種類はぼちぼち···

そしていよいよ明神ヶ岳の山頂へ。
いつも賑わう山頂は幸運にも貸し切りだ!
10:17明神ヶ岳到達。
相変わらず山頂に着くなり自撮りしまくるQ君···笑
蒸し暑さには流石に滅入ったものの、ペースを乱さず登って来られたこともあり、お互い体力はまだまだ余裕。
とは言えまだ行程の半分以下なので、せっかくの貸し切りということもあり、大休止することにした。
金時山·富士山方面。
金時山の背後に見える筈の富士山は本日は完全に雲隠れ。
山頂付近の砂礫地に多く自生するフジアザミ
そして、この時季山頂でよく見かけるナミハンミョウ。
今日も山頂付近の砂礫地のあちこちで疾走している所を観察できた。
山頂で40分程大休止した後は稜線を南下し明星ヶ岳方面へ。
流石のQ君も途中のアップダウンに疲れたのか、次の目的地まであとどれくらいなのか何度も訊いてくるような有り様だった。
11:53明星ヶ岳到達。
四苦八苦で付いて来たQ君にあともう一つピークがあると残酷な事実を伝えると言葉を発せず、ただ苦笑いを浮かべるのだった笑
事前にちゃんと説明したんですがねぇ。

失速したQ君を途中何度か待ちながらも辛辛13:20最後のピーク、塔ノ峰に到達。

正真正銘最後のピークなので、あとは麓に下るだけ!

14:00箱根湯本駅到着。
失速していた彼も最後は根性で余力を振り絞り遅れることなくゴール。
元々他の訪日外国人同様にイマイチ山を舐めている節があったQ君。
前回塔ノ岳を難なく登ったことで浮かれていた彼は登山の厳しさを少しは身を以て体感したことだろう。
斯くいう私も下山した時点で完全燃焼。
トレーニングという本来の目的は十分に達成できただろう。
何度も歩いているコース故に目新しさは皆無だし猛暑でしんどい山行ではあったけれど、やはり日常を忘れられる山歩きは良いものだった。

8月9日 36,764歩
大雄山駅7:07→道了尊(最乗寺)7:57→明神ヶ岳10:17→明星ヶ岳11:53→塔ノ峰13:20→箱根湯本駅14:00