痺れる/沼田まほかる

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沼田まほかるさんの作品は好きだ。

決して明るいとは言えず、希望や輝きなどはまったくない。

でもそれが人間の(特に女の)中身であるように思う。

希望や輝きは、外見を装うひとつふたつのアイテムだ。

仄暗い、底辺よりちょっと上辺りに漂う9人の女が主人公の短編集。

どの女も好きにはなれないが、どこか親近感の湧く女たちだった。

 

9 編の作品で共通して言えるのは、結末が想像できないこと。

「えっ、そういうことになるの...」と毎回思う。

不倫の物語もよくある不倫の結末では終わらない。

老女の思い出も憐れさだけが残り、

殺人計画もオカルトのように終わる。

それは沼田まほかるさんの底力だなと思う。

 

暗くなるけど、ある意味笑える女たちでもある。

思慮深いけど、自分の浅はかさに気が付かない。

まるで私(あなた?)ではないか...

 

 

集録作品

*林檎曼荼羅

*レイピスト

*ヤモリ

*沼毛虫

*テンガロンハット

*TAKO

*普通じゃない

*クモキリソウ

*エトワール

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-- itokazu --