土曜は、一昨年「ヘドバン」の企画でド・ロドロシテル、Boris、DOOM、人間椅子というとんでもない対バンのライヴを見た新宿のReNYへ。今回は現在、全国でメロディックな若手のメタル・バンドを中心に企画ライヴを行っているRYUMEIさんの主催100回記念のイベント。今回のラインナップはかなり凄い事になっている。

2番手のキサキエミから見る。
まず、開始前に鳴らしているドラムスがかなりチューニング固めである。SEが鳴って、メンバーが登場すると、今回はいつものメンバーと多少違っている。ドラマーは今年に入ってからはAccidentally Encounterの初輝さんという方で、さらに今日のギターはキサキエミの楽曲のアレンジャーでもあるhoto-Dさん。基本的にキサキエミはソロ・シンガーであるのでバック陣のスケジュールによってはプレイヤーがチェンジする事はある。
ともかく、のっけから(下手でベースの前ということもあったからか)物凄くボトムが利いていて、且つソリッドで固い音になっている。最近の新曲はほとんどが音源になっていないので、まだ覚えていない曲も多々あるが、今回は5曲目に初めて聴くバラードの"Last Ballad"という曲も登場。その5曲目までMCはなかったが、やはりこういった広いステージでは水を得た魚のようで、「すっごく気持ちいいよ!」と笑顔で語る。
そして、Hoto-Dさんがジャンプして足がつったと言っていた"LOVE GAME"。そう、ワンマンの時はこれを悪ノリで3連続で演奏したのだから、かなりハードだったが、あれ以来、サビでのジャンプはもう完全に定番になっている。キャッチーな"恋のBurning"、サビをオーディエンスに振る"BOKURAへ"で全8曲を演奏。ヴォーカルも安定していたし、イベントに完全に勢いを付けた感じであった。

キサキエミ@新宿ReNY 2/4
SET LIST:
1. SE〜good bye days
2. Diamond Butterfly
3. 83BOURBON
4. beautiful rain -君と同じ空-
5. (New Song)Last Ballad
6. LOVE GAME
7. 恋のBurning
8. BOKURAへ

http://kisakiemi.com/

次は、ソロ・シンガーの矢島舞依さん。
彼女の場合、詞のみ自身の手によるもので、楽曲はソングライターの方がいるらしいが、シンフォニックなアレンジのメロディック・スピード・メタルで、完全に王道の路線。バンド形態になったのは1年前とのことである。出で立ちも彼女だけ所謂「貴族」系な感じだ。途中までベースの出力がかなり小さかったが、何とか回復した。
王道も王道なメロスピ・スタイルで、個人的な完全なツボというわけではなかったが、へヴィ・メタルのシンガーとしては非常にパワーがあった。
ラス前の曲などではモッシュ・サークルも出来る盛り上がりもあったし、なかなかの人気である。

http://www.yajimamai.com/

そして、ほぼ1年半ぶりぐらいに見るLAST MAY JAGUAR。
音がそれまでのバンドより明らかに大きくなった感じがした。同期やグロウルなど音楽的には、やはりモダンなメタル(へヴィ・メタルと呼ぶべきかは難しい…多様な要素が入っている歌モノだけに。)である。
実は今日でギターのKensukeさんが脱退ということで、「第一章」の終わりと言っていた。ラスト2曲の前でその件に触れたヴォーカルのYurica嬢は、次の曲、"マリーゴールド"は「Kensukeとケンカしながら作った曲。」と紹介したが、そのタイトルの花の花言葉は「友情」だと言ったとたん、涙声に…。しかし、最後まで堂々としたステージであった。
バンドのラインナップが変わる事は、本当に難しい局面が多々ある。が、今後の「第二章」を頑張ってほしいところである。

http://www.lastmayjaguar.com/

半年ぶりのG∀LMET。
今回で、このラインナップでのライヴは東京では最後ということであったが、ともかくE-Chang嬢のドラミングは、タイトで且つ非常に鳴りが良い。(彼女は、the IN THE MIRRORSやHERe:NEでもサポートで叩いた事があり、色々なバンドのサポートもしている。)このドラマーが脱退するというのは非常に惜しいという気がするが、今後リズム隊を一新して戻って来て欲しいと思う。
今回は前回と違ってサポートのベーシストもいたので、かなり音圧が違った感じがあった。やはり、デス・メタル・バンドでは低音部を支えるベースは重要であると思う。しかも今回のベース嬢は、ピッキングの音もスティーヴ・ハリスのようにバチバチ聞こえる!
ラストの曲は、クリーン・ヴォイスが入っていたが、実際、G∀LMETは夏に見た時は、ベースがいなくてもかなりコアなデス・メタルに聴こえたりもしたし、今回のライヴではよりメロディック・デス・メタル的なニュアンスにも感じられ、Miki嬢のグロウルは海外でのツアーも経てさらに強力な物になっているが、その中間的な色合いであるということなのかもしれない。だが、ラストの曲のようにクリーンが入る事でなんとなくその彩りが良かったりする場合もあり、ライヴによってかなり表情は変わる…のは選曲にもよるのかな?
ただ、初めて大阪でROSENFELD復活の09年8月に対バンで見た時とは比較出来ないぐらい本格的なデス・メタル・バンドになっている事は確かで、その見た目でナメてかかると痛い目に遭う事は必至だろう。

http://galmethp.web.fc2.com/

トリ前、LAPiS LiGHT。
これまでの4枚のシングルは四季に沿った形でリリースされており、ライヴも基本的には四季に合わせた形のセットリストを作っており、現在の「四季演出NEO冬ラピス」は今回のライヴを以てラストとなる。3月にはミニアルバムのリリース予定があり、今後のライヴのスタイルはどういう風になるのか楽しみでもある。(とは言っても、ルックス的にそれほど変わる事はコンセプト的にはないだろうとは思うが。)
今日はともかくも、零嬢のヴォーカルが非常によく聞こえる。実際、同期も入れたバンドの音圧はかなり大きく、前回11月に見たCRESCENDOのライヴでは個人的に大好きな"茜色スカイ"も少々ヴォーカルが聴き取れない感じの部分もあったので、今回のようなバランスであると、とても心地よい。零嬢のバイオリン・ソロがほとんどの曲で入り、またツイン・ギターという編成でなかなかにバランスが難しい側面はあるのだとは思うが。
いつものバイオリンとドラムスのインスト・バトルは今日はとても激しかった。
8月の(その前に出演したG∀LMETも出た)「ROCK of AGES Vol.3」の時以上に気迫が感じられるライヴで、圧倒された。

LAPiS LiGHT@新宿ReNY 2/4
SET LIST:
1. SE〜STARRY-GO-ROUND
2. BURST
3. 輝夜-kaguya
4. Vn&Dr
5. 華火唄
6. RED
7. 百華夜煌
8. 語り
9. 恋情の雪
10.鬼咲カメリア
11.BLUE BiRD

http://lapislight.tokyo/LAPiS_LiGHT_Official_website/Top.html

その後、ソッコーで西新宿の駅に向かい、西荻窪PIT BARへと向かうのであった…。