オッサン日記 -5ページ目

2018年10月 MASゴールデンラウンジ①〜夜明け前〜

そんなわけで、アタシを載せたMH71便は、定刻より35分も早く
クアラルンプール国際空港に到着するとのアナウンスを受けて、
「こんなときに限って!」と、不機嫌になってるアタシです。

 

最新鋭機だけあって、画面は大きく見やすく、フライトインフォメーションも今どきで

 


定刻に到着すれば、正味3時間30分ほどラウンジで時間を潰せば
次のフライトに乗り継げるので、

そのくらいなら空港内で夜を明かしてもいいやとホテル手配をせずー。

(セコいんじゃなくてね、マレーシアでの宿泊があまり好きではないのだよ)
35分も早く到着すんならラウンジ滞在は4時間超えるだろうなー、と
クアラルンプール到着前からゲンナリ。


そんなMH71便、早朝のクアラルンプール周辺は
熱帯のお土地柄にしては珍しく天気も悪くなく、揺れることもなく
無事にMH71便は到着したのでした。


話はそれるけど、ここクアラルンプール国際空港には放置されている野良B747がいる。
何年か前に真っ白いB747がいることに気づいてはいたけど、
のちにそれが所有者のわからないジャンボ機と知って、唖然とした記憶がある。
そして2018年の10月、いまだに野良ジャンボはクアラルンプール国際空港に駐機したままで
本来であれば莫大な駐機料が発生しているはずなんだけど、
「所有者」がガン無視をしているのでどうにもならんのだとか。
そのあとスクラップになることが決定したらしいのだが、
この時点ではまだ空港に放置されたままなので、いやはやどうなっているんだか。



そんな野良ジャンボをながめながら、空港内を滑るように移動するMH71便は
サテライトターミナルのC30番台のゲートに滑り込む。
むーん、かなり端っこだから、トランジットを過ごそうとしていたラウンジまで遠そう。

のそのそと降機の支度をしてKLIAのサテライトターミナルに降り立つアタシ。
ねむい……。

 

搭乗便。こちらでも尾翼はお目にかかれ〜ず

 


サテライトターミナルの中は、さすがに早朝だけあって
各種ショップもシャッターをおろしてるわ、飲食店もやってないわで
24時間空港感はほとんどない。
眠るのによさそうな長椅子や、床には旅客(?)がころがっているという、
なかなかにカオスな状況だった。

 

サテライトターミナル中心部に向かうしかないつくり

 


そんなサテライトターミナルは十字型をしており、
その中央部にエアライン各社のラウンジが集まっていて、
アタシらが過ごす予定のMASゴールデンラウンジもここにある。

ちなみにメインターミナルにもMASゴールデンラウンジは存在するんだけど
次の便もここサテライトから飛ぶことと、サテライトのほうが広いので
わざわざメインターミナルに行くのは面倒っつーことで、当然ながらこっち。

 

メインターミナルとサテライトターミナルをつなぐスカイトレイン。
深夜〜AM5:00は間引き運転されるので、移動に時間がかかるとか

 


2018年の3月にリニューアルオープンしたらしいけど、
アタシが知る限り、2度目のリニューアルなんじゃないだろうか?
リニューアルする都度にラウンジ内部がきれいになったりと、
いろんなところが細かく改修をされているけど、
そのたびに酒環境が悪くなっているので嫌な予感しかしない。
 


まずはエントランスとその外側部分がずいぶん変わって、渋い系になってた。
以前はなかった黒がビシッと入ることによって、ゴージャス感あふれるデザイン。

 

シックでモダンなゴージャス系。
以前は白ベースの外観でしたな

 

 


乗り継ぎ先のボーディングパスを握りしめて、ラウンジに突入。
こんな早朝だからなのか、エントランスにいるスタッフはオッチャンスタッフが1人だけ。

 

なんかこー、スタートレック感つーか、SF感出し過ぎなエントランス

 


早朝で夜明かしする人が多いからか、照明が落ちついてて静かなラウンジ。
ここに来るの久しぶりだなぁ、いたるところリニューアルで知らない風になってる。

 

エントランスの左には荷物置き場。
もともと確かあったはずなんだけど、鍵つきの物置きまでできてた。
これだよこれ、長時間トランジットにはこういうの必要だよね?

なぜいままでなかった?

 

……と鼻息荒く書いたが使ってない(笑)

 


で、ラウンジつったら、アタシら的には酒目当てなんだけどさ、
ラウンジの中で唯一酒がゲットできるバーカウンターがクローズしており残念〜。
が、そんなこたーお構いなしに先に進んでいく。


左手にあるのがバーカウンター。
このときはクローズしてるから呑まないけど、
ここまで毎度毎度酒を取りに来ないといけないというね……

 

 

一面、空席がズラッと。席選び放題!

 

 


が、酒……という狙いは今回はない。

今回のアタシらは違う、違うよ!
NAPルーム目当てなんだもんねー。

NAPルームてのは仮眠用のベッドがある施設で、
以前にはなかった施設なので、まったく勝手がわからなかったのだが、
男女別に別れた部屋がありとりあえず横になれるベッドでオヤスミナサイができる。

 


ここが空いていたら、お互い朝7時にテキトーに落ち合おうぜって言ってたんだけど
女性用は空席があったんだけど、男性用のNAPルームは満員御礼で

さらに高いびきをかいている旅客がいたので無理っす無理無理、っていうことでね。

 


まあじゃあ、付き合うよ。

アタシもツレもラウンジで朝を迎えるチャレンジ、いってみよー!


まずはラウンジ内キャンプ地を決めるところから。
ラウンジ内は人もまばらで場所も選び放題。

そんな中で、今日のキャンプ地を選ばねば。



できるだけ仮眠をとりやすいところ……ほんとうなら横になりたいところだけど
横になれそうなベンチシート的なやつはなし。

しょーがないから、窓側の4人がけのボックス配置のソファーだったら
足伸ばし放題だしここでいいんじゃないか、ってことで
とりあえずここをキープ。
寝るのに適さなければ、どの種類でも場所選び放題だったからね。
 

ここ使うときは窓側の4人がけのソファに座ってることが多い

 

 

んで、お互い4人がけのボックス型ソファーの対角線上に陣取って仮眠の構え!
体力温存のため、おやすみなさーい。

 

……の前に

時刻は5時前、ラウンジはリニューアルして食事情もだいぶ変わったようなのだが
夜明け前はどの程度のサービスが提供されているのかというと、
早朝よりも早い時間だけあって、かなり限定されたものしか提供されていない。

そりゃそうだよな。
こんな時間からもりもり飯モノをやる人なんかいないもんねえ。


眠くてヨレヨレななかではありますが

「夜明け前のメシ」チェックスタート。

まず、シェフサービスのひとつ、ヌードルバーはまだ閉店中。
ここは後ほどチェックします。

 



ビュッフェコーナーもいろいろ間引きされてる感があるんだけど
それでもマレー系の

■ナシレマと愉快な仲間たちに

 

ココナツミルクで炊いたごはんの周りに、小魚、ピーナツ、ゆで卵などをトッピングして……

 

 

マレー系のソースで煮込んだ鶏や牛やエビを具にしたやつもトッピング。これは鶏

 

 

サンバルで辛さを調節して、ナシレマの出来上がり

 

 


洋風から。朝ゴハンの定番から
■ハッシュドポテト

変な形……

 


かなりとろみが強い
■スクランブルエッグ(と大豆のトマト煮)

大豆のトマト煮ってどういうニーズが有るのかよくわからないアタシ

 


■ブレッド盛り合わせ

 


唐突に中華から
■色のキツい焼売



■シリアル

種類は少ない


■シリアル用の牛乳はLOW Fatと、フツーの2種類

こんだけの量を入れてると、回転が遅く、悪くなりそうでコワイんですがアタシだけ?


■サラダ、フルーツ、ヨーグルト

見たまんまで特筆点なし

 

 

■シャレオツ水(インフューズドウォーター)

これは以前のラウンジではなかったやつ。
なんだよシャレオツをやろうと思えばデキるやつじゃん!

 

 

コカ・コーラ社から金をもらっているパターンなのかしら?(笑)

 

 

コカ・コーラ社以外の缶(ビール除く)はこちら。
なんか種類少なくない?

 


これら食べ物飲み物が夜明け前にもかかわらず用意されているので、
腹ペコでもなんとかビバークすることは可能。

朝6時、または7時あたりで、きっと状況も変わると思われるので
後ほどまたチェックしてみることにして、とりあえずは就寝だ就寝!
体力温存せねば。

 

カウンター席もあるよ。この時間は誰もいない



……と4:40ごろから寝る努力をしたわけですが、

寝られねーんだわ、これが

 

 

 

窓側を陣取っていたから、明るくなって眠れなかった、とかではなくってね、
東南アジアのおもてなしって、もしかしてアレがねキツめかなって思ってはいたんだけど
ビンゴ!

それなりの時間、ラウンジ内にいたら、エアコンが効きすぎて寒いんだよ!
いくらなんでも冷やしすぎだろ!

さむーい、さむいよー


それでもアタシはこんなこともあろうかと(©宇宙戦艦ヤマトの真田志郎)、
厚手のロングカーディガンを用意していたので、それを頭からかぶってやりすごしたのだが、
問題は、ツレで、装備はなんと半袖短パン。

あんた迂闊すぎだろ……。

 


とにかくね、そんな感じでふたりとも寒さと戦いながら、遭難しそうになりながら
なんとか朝になるのを祈ったね。もう必死に祈ったね。
もうね、なんつーか、冬眠?、位な感じな寒さなわけよ。

パトラッシュ僕もう……(以下略)
ぐらいの厳しい環境なわけで。


マレーシア航空の2レターコードは“MH”で、それをもじって
「マレーシア航空は“MH”こと、マレーシア・ホスピタリティで
 皆様をおもてなしいたします」

とか事あるごとに言ってるんだけど、全然おもてなしされてる感がない(笑)。
さみーよ、もう寒すぎる。



寒すぎてもうね、ガラスなんか室内外の寒暖差で曇っちゃってるもんね。
でもそんなのどうでもいい。ガクガクブルブル。
一体どこの寒中キャンプよ?

っていうぐらいの条件でね、もう生きるか死ぬかぐらいの案件。


ツレは……凍死寸前で、アタシのロングカーディガンを恨めしく眺めつつ、
ほぼ寝られていなかったらしい。
そりゃそうだ、暑がりのツレ、南国へ行く際は半袖、短パン装備が多くて、
この旅路でもそんな装備であった。


4時間近くもトランジットの予定は伝えていたのに、ツレよ、なんと迂闊な……。
東南アジアの冷房のキツさをなめているにも程があるわー。

この仕打ちになすすべもないツレ、震えながら耐えていたらしいんだけど、
どうやらスタッフに言えばブランケットを貸しえもらえた可能性があるらしい(未確認)。

ラウンジにいるにもかかわらず遭難しそうなアタシら、
アタシらに朝は来るのだろうか?

 

 

つづく

2018年10月 MH71 ビジネスクラス機内食

引き続きMH71便の機中のアタシらです。

そんなわけで、成田門限のラス4フライトのこんな時間だから
離陸待ちで渋滞、なんてこともなく、あっさりBランからスムーズに離陸したのでした。
日本の近くに台風は来ていたけど、揺れることもなく離陸し太平洋側へ。


昔のメニューはフルカラーではなかったけど、もう少しページ数あったような……


離陸前に配られたメニューを見ると、これから出る機内食は
DINNERではなく、SUPPER
あくまでSUPPER。
軽い夕食、という意味なのでだいぶライトなんだろうな〜、と食事の内容を眺めてみると
SUPPERというか、思ったよりふつうに満足感がありそうな内容であった。

クリックすると拡大できる……んじゃないかな
 


まあ機内食のメニューには、よさそうな、盛った書き方をするから、
実際に出てきたものを目にしないと、ホントのところはわからないんだけどね。


なお、マレーシア航空には事前オーダー式の「Chef on Call」という
シンガポール航空でいうところの「ブック・ザ・クック」みたいなものがある。

シンガポール航空のブック・ザ・クックの体験記事はこちらから

この事前オーダー四季機内食は出発地と、路線によって
「Chef on Call」ができる路線とできない路線があるけど
今回は東京(成田)スタートだったので、このメニューの中から選択可能だった。


しかしこの選べる4種のなかでは、
かろうじて「牛フィレ肉のバルサミコグレービー」が及第点なだけで、
あとの3つは箸にも棒にも引っかからないヤツ。

シンガポール航空なんて、十なん種類から選べたりして、
しかも一流のシェフによる手が込んだレシピや、オマール海老といった
単価の高いものも選べるっていうのにさ、
マレーシア航空の「Chef on Call」ときたら、全然創作意欲も感じないし、
うれしくない見た目なわけよ。


それに加え、いまのマレーシア航空はサービス面で、
あまりよろしくない話ばかり耳にすることが多いので
肉の温めに失敗すると、とたんにマズく仕上がる

「牛フィレ肉」はちょっと冒険だな
今回はツレもアタシもあえて「Chef on Call」せず、
機内で選べるものの中からチョイスしようということにしてた。

ということで離陸前から悩んではいた。
アタシのチョイスは後ほど紹介。
 


さて、高度が安定したあたりで、配られたアメニティキットをパチリ。
めんどくさかったので中身は確認してない。

 

メルカリで売れそうな(メルカリやってねえし)

 


そして、満を持してシートを少し倒しリラックスする構えのアタシ、
よーし映画でも観つつ、サパーを食べたら爆睡してやる!
枕も大きく、フルフラットにもなるし、酒だってガブッと呑んでやるぜ!

……とやる気満々でどんな映画があるのかなと思ったら、
日本語に対応した映画にろくなものはほとんどなく、しょんぼりして
画面はずーっとフライトインフォメーションにしてた。
ちっ、機内プログラムもこんなにショボくちゃなぁ……ありがたみ低いぜ。

 


ただし、付属のノイスキャンセラーつきヘッドホンはそれなりに性能がよくて
音を聞かないときでも装着していると、ノイズキャンセリングがバッチリ効いて
到着までずっと利用してた。
「あの」マレーシア航空だけあって、ヘッドホンにノイズキャンセリング機能があっても
もっとしょぼい機能つきヘッドホンだと思っていたので、これは嬉しい誤算だった。


これのおかげでとても静かに過ごせた。見た目以上に使える子


そんなこんだで、いつものようにドリンクのカート。
アタシの列は陽気なマレー系のおっちゃんCAが担当。
このおっちゃん、ホントにニコニコとお調子者的に対応してくれて嬉しい。

 


シャンパンやらワインやらのメニュー。
メニューがあるだけマシ、って思うぐらい、昔より世知辛い感があった

 


一方、ツレのほうの担当は神経質そうな中華系のおっちゃんCAで、
写真を撮っていると露骨に写り込まないところまで逃げていく。
昔のマレーシア航空のおっちゃんCAって、すっごくフレンドリーかつ、
スマートな対応の人が多かったから、ものすごくびっくりした。
さらに中堅女性CAも、対応は悪くないんだけど、写真を撮ってるとすごくなーバスになる。
写さないでって言われたけどアタシが撮ってんのはあんたじゃなくて酒なんだよ!

やっぱアレかね?、
あの立て続けに起きた事件のせいで社風全体がピリピリしてんなー、つーのが
如実に伝わってくる。
久しぶりに乗るマレーシア航空だから、社風が変わったのがすぐわかる。
 

これはちゃんと「撮らせてね」ってお断りして撮った写真ね
 

 

まあそんなこんだでね、今後の対応というか、わんこシャンパンを目論んで、
シャンパンをもらったが、本来であればビールもオーダーするべき案件なんだけどさ
さすがにお腹が一杯になりそうだったという事情でやめておいた。

ちなみに最初のドリンクサービスのときにビールもオーダーするべき、というのは
このあと出てくるサテー(マレーシア航空は串焼きのことを「サテ」とは言わずに
「サテー」と表記するので、気に入らないけど「サテー」表記で統一します)に
シャンパンは全然合わないので、シャンパンは呑むとしても
一緒にビールもオーダーしておいたほうがいいのである。
ビジネスクラス以上だと、2種類の酒ぐらい平気で出してくれるので、ひるまずオーダー!

 

ツレの「ビール」と「シャンパン」というダブルオーダー
 

 

ドリンクサービス時にポリポリした豆モノの小袋をくれたけど、
このあと出てくる食べ物の量を知っているので、
豆モノは「旅のどこかでポリポリする用」に食べずにキープ。


陶器に入れてくれるのもいいけど、持って帰れるから袋でもいいかな

 


ビジネスクラス全体のドリンクサービスが終わったら、
返す刀でこんどはサテーのワゴンサービス。

サテーのワゴンの上はこんな感じ

 

 

Webや、SNSでは、このサテーの味のことを
「おいしくておかわりもいただいてしまったほど!」
と本気で思っているらしい旅客の書き込みを未だに散見するが
所詮機内で出してくるサテーは当然ながら焼きたてでもなく、そんなにうまくねえから。
そもそも固い肉質なのに、切ってあるブロックも大きめで飽きが来るし、
あとさあ、ただでさえ甘い味付けの串部分に「追いピーナツソース」しやがるんだもん。
こんなものおかわりするって普段どんなまずいもの食ってんだよ?

甘いし、こってりしすぎるし、ソースの量多いし、
けっこうお腹にたまるので、鶏と牛、絶対に1本ずつで
すませておかなければいけない
んだが、
マレーシア航空のCAときたら、隙あらば多めに置いていこうとするから、
その対応もしっかりしなくてはならないのであった。

東南アジア系の料理一般が大好きなアタシでさえ、
サテーに関しては、こんなネガティブなイメージなわけよ。


そんなわけでね「にこやかなマレー系おっちゃんCA」がワゴンを押してやってきたら
「いーちわん!」=「一本ずつチョーダイ」

とやったのはいつものことなんだけど、
今回は冒険しちゃったよ!!!

「ソース無しで!」


言っちゃった言っちゃった言っちゃった!

はい。いままでソースいらねってやってきたけど、それが言えず初めて言えた。
その甘すぎるソース、やめて〜〜〜〜、いらないの〜〜〜。


というね、強い積年の恨みをね、言葉にしたわけよ。
「ノーソースでよろしく(英語)


結果。


陽気なマレー系おっちゃんCA 「おぅー、いらないのかーい」

 

アタシの各種1本ずつ、ソースなし、の皿。
ソースがないほうが絶対うまいって

 


以上!
サテーのソースなしってできたのか。

もっと前から試してみればよかったよ……。



あの味の濃さには苦しめられていたから、
もっと前からソースなしでとオーダーすればよかった。。。。
なんか数年分損した感じですわ。

が、先にサーブされていたツレは、いつもどおりソースをてろーんとかけられて
アタシのソースなしのサテーに羨望の眼差しであった。
どうだいいだろう。


なにも交渉しなかったツレの皿。これがデフォルトかと


ソースレスのサテーの味はソースがないぶん、甘さが控えめで、
レモングラスをはじめとした各種スパイスが引き立っていてよかった。
どう考えてもソースなしのがうまいと思うんだけどなー。

でね、けっこうサテーの味は強いんだけど、合わせるつけ合わせは
生のタマネギとキュウリ。
どっちもイヤやねん。というわけで手をつけーず。



サテーを食べ終わって、空いた皿を回収されたころにいよいよ本格的な機内食タイム。


すでにオーダーは取られていたので、出てくるのを待つだけなんだが
今回の機内食メニューは4択で、内容はこんな感じ。
 

  • Beef Rendang
  • Oven Roasted Stuffed Chiken Brest
  • Kung Pao Tofu
  • TRADITIONAL JAPANESE FAVOURITES


上から2つのメニューはわかる。
ビーフレンダンはマレー・インドネシア料理の牛のココナツミルク+スパイス煮込み。
これは目的地のウブドでも食べられるのでパス。

オーブンローストチキンブレストも、鶏胸肉の仕上がりが読めないのでパス。

問題はKung Pao Tofu、これは謎。
説明文を読むと中華料理ということはわかったが、そんな名前の料理を知らなかったが
豆腐料理で、唐辛子と生姜で炒め煮した感じなのか?、と。
そうすっと麻婆豆腐的なのかな、そこにゴハンと青菜がついてくる。
うーん、これも外れメニュー臭いな。


……というわけで、消去法でTRADITIONAL JAPANESE FAVOURITES、

要するに和食にしようぜ、ってセレクトしたんだけど、
メニューを見るとこの説明文がすごくふわっとしていて
具体的にどんなものが出てくるのか、全容がつかめない。

「四季折々の日本の美味しいものを

 うちのシェフが“デザイン”しました」
ほらもうね、
なに言ってるんだか、ちょっと意味分かんないっすね(©サンドウィッチマン)。

 

featuring a main course of salmon Motoyaki
With Toasted sea urchin and classic accompaniment

 

とメニューにあったので、
「メイン 鮭の素焼き」
ということはわかったが、そのほかはなにも記載がない。
でもまあほかのチョイスはハズレ確定っぽいし、これでいいや。



で、やってきた和食がコレ。
メニューによると、スープと前菜から始まるらしいんだけど、

最初に来たやつの中にスープはなかったので
ははーん、和食はワンプレートってことか、がっくし。

 


マレーシア航空の機内食は和洋にかかわらず麺モノが入ってくる傾向が高い

 

 

テーブルも小さいし、こんな量だよね。

テーブルを持ち上げたところ。
角が丸いのでかなり小さい感がある

 

 

てわけで、機内食いってみる。いざ実食!
アタシが記憶を頼りに、左上の蕎麦から時計回りに頼りない解説をすると、

■生湯葉を載せた蕎麦

 

 

■青菜、人参、ナス、こんにゃくの炊合せの小鉢

 

 

■八寸(?)
秋刀魚の煮付け、きのこの焚いたの、鴨肉、
「なんか黄色いのをテロ〜ンて塗った」のを焼いたエビ
黄色いつぶつぶを衣にして揚げたレンコン


 

■香の物
(写真省略)


とまぁ、こんな感じ。
成田のラウンジでそれなりに食べていたし、機内食メニューには「SUPPER」とあったし、
付属のテーブルも小さいし、まあこんぐらいでしょうがないか。
なんか安い旅館の夕食みたいだねー、とか思った。いい意味で。
「SUPPER」だよ?「SUPPER」だもん。サパーだかんね。
ペロッと食べてごちそうさま。

 

……と思ったけど、あれ?、そういえば鮭は? 鮭ドコー?
鮭がいない事件勃発。
どこ行っちゃったの、鮭ドコ〜!?


とうろたえていたら、食べ終わった皿が回収されて
次の皿があてがわれたわけで。
なんだよ、ワンプレート大作戦じゃなかったの?

 

 


鮭と一緒にゴハンと、湯葉の入ったお味噌汁が提供されて、おおう、いいじゃん。
日本人の好きなものわかってるぅ〜。
……ってこの時間からお味噌汁が飲みたいわけでもなかったけど
なんか飛行機の中で汁ものをいただくと、あたたくてありがたい感じ。



てことで、これが鮭。
■鮭の素焼き

さすが成田発、LCCがいたずらに増えても、和食がちゃんとしてるのは褒めたい
 

 

鮭の上にてろーんて、卵黄ソースをかけて焼いたもの……らしいよ?
これ、「マヨネーズ嫌い」なアタシが見た目で「マヨっぽい味だったら嫌だなぁ」と
おそるおそる食べてみたのだが、マヨっぽさより卵黄ソースは味噌っぽいコクもあり
悪くないじゃな〜い!
腐っても成田発の和食、ってことだね。

 

 

■味噌汁

乾燥湯葉とわかめのお味噌汁。
インスタントだと思うけど、なかなかどうしておいしいじゃない

 


そして、一緒に出された白飯が、またしっとりとして口当たりもよく
しかしベチャベチャしておらず、レンチンするインスタントのゴハンなんだろうけど
想像していたよりおいしくいただいた。

……が、さすがにもうお腹いっぱいで、完食は無理でした。
おいしかったんだけどなぁ。

 


デザートはそのまんまハーゲンダッツ。

 

ハーゲンダッツにありがたみを感じないアタシ。
味が濃すぎるんだよな〜

 

 

ツレのはふつうにスプーンが入る硬さだったんだけど
アタシのやつは「新幹線で出てくるぐらいのカチコチアイス」な硬さで
もうね、全然スプーンが入らないっていうアクシデントがありつつ、飯タイム終了!

さ~寝るぞー!、、ウトウトしながらわんこシャンパンをいただくか!、と
やる気満々でベッドパッドもセッティングして、フルフラットにしていると
マレー系ぽいオバちゃんCAから、
「“DINE ANYTIME”はいかが?」
と勧められたけど、

  • ミーゴレン
  • カリフォルニアロール
  • フルーツ盛り


の三択で、あまりそそられなかったし、お腹もいっぱいだったし、
ミーゴレンもカリフォルニアロールも冷凍ものだよね、いらねーっす。
と丁寧にお断りをして、よっしゃあ、寝るぞーと張り切っていると
どうやらエコノミークラスを担当しているらしい日本人CAがわざわざ来て
また同じ質問をされるという……いや、悪いねえ、先程お断りしたのよ。

 

到着の2時間前までならいつでも頼める、らしいよ?
でもメニュー的にまったく魅力的じゃないんだよなー

 

 

ちなみに昔はもっと日本人CAが乗っていた印象だったんだけど、
マレーシア航空の状況が状況だからか、この便に搭乗している日本人CAは
この方ひとりだけのようであった。
そしてこのたったひとりだけの日本人CAさん、
ルックスが「かなり濃いアイメイクをした濱田マリ」という感じで
いい方だとは思うんだけど、ちょっとコワかったのは内緒だ。


そんなこんだで食事終了したのが、日本時間で日付が変わる0時ごろ
わんこシャンパンをしてから就寝としました。

そしてクアラルンプールに到着する1時間ほど前から周囲が騒がしくなり
例の“DINE ANYTIME”をやっている人がチラホラいたけど、
アタシらはギリギリまで寝ることを選択。

そんなこんだでもうすぐクアラルンプールに到着……なんだけどここで
アタシらをイラッとさせる衝撃のアナウンスが。


CA 「当機、到着が早まりまして」

ええっ?
オーバーナイトフライトのあとの、4時間ほどのトランジットしなくちゃいけないのに
その待ち時間が長くなるって、こんなときに限って、ムムムム……。
まぁ、でも、それほどは早まったりはしてないよね……???


CA「定刻4:35に到着のところ、4:00到着となりました」


まじかよ、こんなときに限って35分も早まっちゃったの?

35分もトランジットの待ち時間が増えたのかぁ……がっくし。
少々憂鬱な気持ちでクアラルンプール国際空港に到着したアタシらだったのでした。
 

2018年10月 MH71 A350-900のシート

ほろ酔い気分で、98番ゲートへ。
当然ながら、ゲートに搭乗予定機はスタンバっていました。


尾翼までは見られず、どういう塗装機だったかもわからず


このゲートは本館を背にして右手のいちばーーーーーん端っこの僻地
けっこう距離があるので、時間に余裕を持ってラウンジを出たわけですが、
ゲートに到着したころにはすでに搭乗直前というタイミングだったようで、
優先搭乗の列もそこそこ並んでいた。

マレーシア航空がワンワールドアライアンスに加入したあと
アタシらは初めて乗るというタイミングなので、以前とは若干そのあたりが違っていて
以前は優先搭乗する人なんて誰もいなかったので、
あとからフラフラ〜っと搭乗口に行けばよくってね、
こんなふうに優先搭乗の列ができるとかなかったんだよ。

そっか、ワンワールドの上級会員サマの存在をすっかり忘れていた。

 


んでまあ、ギスギスしてんなぁ、時代の流れなのかアライアンスの流れなのか
まあ、アタシらも思うところあって、多くの人が入る前に機中の人になりたかったから
そこは並んでみたけど、前方には10人近くの人がいて
「あっちゃ〜、これは、けっこうゴミゴミした雰囲気のキャビンになるかな」
ちょっとトホホな気分ではあった。



……んだけどね。


いざ搭乗してみると、そのアタシらの前にいた客、全員が
ボーディングブリッジのエコノミーとビジネスクラスとの分かれ目のところで
右側のエコノミークラスのほうに行ってるでやんの。

あんだよ、あんたたち、

ワンワールドアライアンスの上級会員サマのエコノミークラスの客で、

ただただ優先搭乗をしてただけなんかーい。

ファーストとビジネスクラスの客はここを左へ。
上級会員サマでもエコノミーなら右に

 


さて本日搭乗するのは、マレーシア航空の最新鋭機A350-900である。


これこれ、これに乗りたくて、
うっかり「てるみクラブ」の被害者になるところだったのよ。
今度はちゃんとお目当ての機材に乗れたもんね!


ノリのよさそうなマレー系っぽいおっちゃんCAに迎えられて祝・搭乗!
今までアタシらが乗ったことのある中長距離のマレーシア航空機はB777だけで、
最後に乗ったときにはだいぶくたびれていた。
それが納入されてすぐの機材だから、絶対にピカピカだもんね!


ピッカピカだったよー!

 


機材が、ライバル社のB787にあたる最新鋭機なのはいいのだが、
搭乗してびっくり、頭上の荷物棚が少ないの!
通常、このクラスの人数が乗れる機材では、
頭上の荷物棚は、左右の両窓側と、中央の3列で構成されているものなんだけど
中央列の棚がね、ないのよ。
かといって両側の棚が特別大きいわけでもないので、
それほど席数が多いわけでもないビジネスクラスでも棚争奪戦になってしまい、
アタシらの手荷物も自分のシートから遠いところに入れざるを得なかった。
これは予測してなかったぞ、かなり不便だな、これ〜。
エコノミークラスだと、かなりの阿鼻叫喚が想像される。

アイヤー




ま、それはそうとして、いちおうビジネスクラスだからね、
そこそこおもてなししていただけるわけでね、
ウエルカムドリンクどうぞーって、来たけど、やっぱりシャンパンはないのだった。

 


見た目は悪くないんだけどね、見た目は……

 


まあ、以前マレーシア航空のビジネスクラスに乗って
ウエルカムドリンクにシャンパンがあったのは初回だけだったから
どうせ出てこないのは承知していたけど、今回はなんかモヒートっぽいやつがあったから
「映える〜」つってね(嘘)、それをチョイスしてみたわけよ。

 


うっかりカクテルだったら嬉しいな、と思ったけどそんなに世の中は甘くなく、
中身は果汁30%ぐらいの「なんかのジュース」にミントの葉っぱを入れたやつ(笑)。
世の中は甘くないがウエルカムドリンクは十分甘いってやつ。


というわけで、せっかくビジネスクラス、
それもいろいろとお騒がせのマレーシア航空に乗ったのだから、
いろいろレポートしたいと思ってアタシ。


今回の記事はシートをメインの内容にしよう。


このA350-900のビジネスクラスですが。
じつはそもそも難があるシートなんだわ、これ。

そもそもオンラインチェックインのときのシートマップの表示はこんな感じね。
この時点でなんかおかしいと思わん???



1列目はファーストクラスなので、ビジネスクラスは2列目から始まっているんだけど
じつはさー、マレーシア航空のA350のビジネスクラスはシート配置が
HとK1-2-1と1-2-2のシート配列を交互に繰り返す「ハァ?」なタイプ。

SEAT GURUのシートマップのほうがわかりやすいので、見てください。ドウゾ。

 

 

 

わかったかな? 

2列目、5列目、9列目、11列目のK席は、シート周りの左右両方に
ほかの席にはないサイドテーブルつきなのだ!
そのため個室感が強いシートなのである。

ずるい、えこ贔屓じゃん!

逆に、3列目、6列目、10列目のK、H席は、他の席には片側だけついているはずの
サイドテーブルがついていなくて、ぎゅうぎゅう詰めにされてる感がある、
いわゆるハズレ席。


これって、直前の座席指定しかできない「MHアップグレード」の客は
せっかくビジネスクラスにアップグレードしても、この
「ハズレ席」しか空いてない、ってこと、けっこうあるんじゃないのか?

「MHアップグレード」とは
“マレーシア航空では「MHアップグレード」というオークション制度があり、
エコノミークラスのチケットしか持っていなくても、
事前にマレーシア航空側から指定された金額の範囲内でオークションに参加し、
見事落札に成功すると、ビジネスクラスにアップグレードできる”

というシステムがあるんだけど(参加の可否はエコノミークラスの種別にもよる)、
アップグレードに成功したとしても、そのお知らせが来るのが出発48時間前なので
先にビジネスクラスのチケットを買った客が、当然先に席を指定しているわけで
当然いい席から先に埋まってしまう。
これだけ露骨に「いい席」と「悪い席」がある機材において
先に正規のビジネスクラス客がいい席を抑えてるのは当たり前の話で、
48時間前に空いているシートなんて、ろくな席が残っているはずもない。

しかもMHアップグレードのオークションに成功したとしても
あらかじめ買っておいたエコノミークラスの運賃と、
オークションで追加支払いぶんの料金を足すと、
じつはセールでビジネスクラスを最初から買っていたほうが安かったりする場合が多い。

さらに、この入札に成功して、ビジネスクラスにアップグレードしても
加算マイレージはエコノミークラスのもののままなんだぜ(笑)。
情弱商法そのまま(苦笑)。



まあとにかく、よいお席はお早めにね!


そんなわけでね、シートによって個室感があったりなかったり
いろいろと個性のあるシート配置になっているわけですが、
今回アタシらは、いちおう並びで座りたかったので、真ん中の2席、
そのほうがフルフラットにしたときに足元が広い可能性があったので最前列を指定。
このときはまだSEAT GURUにマレーシア航空A350-900の
シートマップが公開されていなかったので、最前列が正解の席かどうかはわからず、
賭けに出たわけだったのだ。
 


アタシらの中央並びの席。
ホントは窓側のほうが好みなんだけど、窓側の並びの席はハズレ席なので敬遠

 


結果は……よくわかんなかった(笑)
すまん。
けど、最前列は足を入れるところが前列のシートではなく、
パーテーション的なところ(何て言うの?)になるので、他の席よりもちょっと広い。
そしてこのパーテーションがあることにより、若干の個室感が味わえて
そういう意味でもこの席は相性が良かった。

また、フルフラットにするときには、ベットパッドをシートに敷けるので
寝汗をかいても不快感が低いという、ナイスな装備つき。
マレーシア航空らしからぬおもてなし装備!


あとは3点シートベルト。フルフラットにするときには2点にもできるタイプで
この設計はうまいことやったなーと思った。

ちなみにシンガポール航空の新しい機材でも、この三点式シートベルトは
導入しているらしい。
正直三点式じゃなきゃいけない理由がよくわか非ないけど、見た目はいいもんねえ。



テーブルは、頭の脇にあるスキマから上から下に90℃降ろしてきて、
テーブル面を上に向けるタイプ。
このテーブルが小さくて、果たしてビジネスクラスの食器が乗るのか?と
ちょっと心配になる大きさではあった。
機内食についてゃ次の記事で触れるので、そちらでテーブルの大きさ問題も触れる予定。


読書灯と、物置きのある黒い部分の間からテーブルをスライドさせて出すタイプ。
このシートは物入れが多く、スマホの充電などに便利であった。
が、忘れ物や盗難などの心配も出てくるので、そのあたりは自己責任っす



さて、オマケ

まぁ、ビジネスクラスのシートはそんなもんなんだけど、実はこの機材
「ファーストクラス」
がある機材なのであった。

現在は「ビジネススイート」と呼ばれるこの席種、
高橋真麻が
「沸騰ワード」で利用したあのシートね。


このときマレーシア航空のファーストクラスが廃止の方向製だったのか
それとも偶然なのか、どうなのか、この日はファースト席に客はおらず、
ダメ元でCAに
「カーテンの向こうのファーストクラスのシートが見たい」
交渉してみると快くOKが出て、写真を取りまくってきた。


どう使っていいかわからない謎のスイッチやら入れ物やらでうろたえそう

 


座ってはいないので実際の乗り心地はわからないけど、
やりすぎない程度に個室感が漂いつつ、シート自体の色味も落ち着いていて
シートだけで見るとスゲー居心地よさそうなんだよな〜。


反対側からパチリ。やはり謎の装備がしこたまありそう感

 


まあもっとも、このシートに座るだけのために
マレーシア航空のビジネススイートの金を出すかって言ったら
ちょっとよほどのことがなければ、ないかな?、なんだけどさ。


ではそんなわけで、次回、機内食〜到着レポ!