地獄の4丁目9番地:昨日の友は今日の敵 Part3 | ピロの屋本館@ロサンゼルス

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天使の女王の町Los Angelesでの生活記録

 

Fall 2021

右差し 身勝手な計画 左差し

 

 

前回と前々回の続きです。

 

 

どうにも自分で努力をする

ということをしないバカンジー。

 

 

周りを散々利用して

ヤツなりに頑張ってみたけど、

結果はヤツの思惑通りには

進まなかった。

 

 

学期も残すところあと〇週

と進むにつれ

焦り始めたバカンジーは

度々パーキングで泣いた。

 

 

『クラス落としたくない!』

 

 

努力をしてもダメだった

ということも

人生には多々ある。

 

 

それで泣くのは分かるけど、

あんたの場合はな~

と、私は内心思っていた。

 

 

しかし、ある時から

バカンジーは泣くのをやめた。

焦る様子もすっかり消えた。

 

 

なんだ?

悟りでも開いたか?

 

 

けどその辺りから

悪あがきも消え、

アカウンティングのプロジェクトは

やってるのかと尋ねても、

『週末やる』とか『今夜やる』

とかの返事ばかりで、

一向にやり始めなかった。

 

 

プロジェクトは

皆がアクセスできるよう、

Google Docsを使ってたんだけど、

ヤツが担当しているレッジャーと

いうのを進めない限り、

その後の作業は一切できなかった。

 

 

なので私は学校で会う度、

『やった?』『終わった?』

と聞き続けていたんだけど、

ヤツの返事はいつも

”忙しくてできなかったから”

というExcuseばかり。

 

 

しかしヤツがやろうがやるまいが、

時は容赦なく過ぎていく。

 

 

バカンジーがレッジャーを

作らないまま、

いよいよプロジェクトのDueが

来週という時まできてしまった。

 

 

Dueが翌週の火曜日朝10時半

だったので、

前の週の金曜日はDueの僅か4日前。

 

 

私は思い切って

Group Textを送った。

 

 

『プロジェクトで、誰が

何を担当なのか知りたいから

教えてくれる?』

 

 

ナンシーとディラは

返事をくれたけど、

その晩ずっと待っていても、

バカンジーは返事をしてこなかった。

 

 

翌朝私はヤツに個人的にTextし、

いつも通り

『レッジャー作った?』

と尋ねたけど、

返事はこれまたいつも通り、

『今日は今から仕事だから、

夕方6時に終わってからやる』

だった。

 

 

このプロジェクトは、

プロフェッショナルスタイルで

提出する事が決められていたので、

実際のところ、

4日まるまるあるわけではなかった。

 

 

つまり、

遅くとも前日の昼頃には終えて、

それをコピーやら製本やら

できる場所へと持って行き、

そこでBookletにして

もらわなければならなかったから。

 

 

その為、Dueまで4日とは言え、

実際に作業できる時間は

3日くらい。

 

 

そんな中時間がない状態なのに、

ヤツが仕事している9時間くらい、

我々はただなにもせずに

待ってんの???

 

 

いい加減にしろっ

ドンッむかっドンッむかっドンッむかっドンッむかっ

 

 

私はバカンジーには

それ以降返事は返さず、

グループTextの方に送った。

 

 

『今から私が、ジャーナルを

全てチェックするね。

それが終わったらすぐに

レッジャー作り始めるから』

 

 

私は100以上あったジャーナルの

取引項目を1つ1つチェックした。

 

 

それからまたグループTextに、

『ジャーナルのチェック

終わったから、今から

レッジャー作りにはいるから』

と送った。

 

 

するとディラから個人的に

Textが来た。

 

 

『ねぇピロ、それは

バカンジーの担当だから

ちょっとまずいんじゃない?』

 

 

私はすぐに返事した。

 

 

『ディラ、残念ながら彼女は、

レッジャーやってないよ。

今日の夕方6時に

仕事終わってからやるって

言ってたけど、

そんなのを待ってる時間、

私達にはないから』

 

 

ディラもすぐ返事をしてきた。

 

 

『マジ?!あり得ないわ!

少なくとも1,2コは

別の事でもやらせたいわ!』

 

 

私は結局

土曜日の昼過ぎから夕方まで、

ひたすらレッジャー作りをし、

皆がその後の作業ができるよう、

出来たものから

次々Docsにアップしていった。

 

 

すると夕方5時過ぎ、

バカンジーからTextがきた。

 

 

『レッジャー作ってるの?』

 

 

私は『そう』とだけ

冷たく返した。

 

 

そしたらバカンジー、

『私、もう半分は

作り終えてるんだけど』

いちゃもんつけてきたんだけど、

私はそれが嘘だと確信していたから

こう切り返した。

 

 

『どのアカウントを作ったの?』

 

 

バカンジーは返事してきた。

 

 

『現金と売掛金とあともう1つ』

 

 

私は即返事をしてやった。

 

 

『ねぇ、バカンジー。

今この時点で私たちは少なくとも

29コ

のレッジャーを作らないと

いけないんだけど』

 

 

バカンジーからの返事は

ピタッと止まった。

 

 

29のレッジャーが必要なのに、

たかが3つ作ったことで、

半分は終わっているだと???

 

 

経理クラスよりまず、

算数のクラス取ってからこいドンッ

 

 

宿題も勉強も

してないバカンジーは、

この時点でも

なにをすればいいのかすら

ろくすっぽ分かっていなかった。

 

 

そこからは”ヤベ”と思ったのか、

バカンジーもレッジャーを

手伝い始めた。

 

 

『私はどのアカウントの

レッジャーを作ればいいのか教えて』

 

『じゃ、〇〇と〇〇やってくれる?

私はその後の

〇〇と〇〇やるから』

 

 

そんなやり取りなどをしながら、

結局その日の夜中2時まで、

私とバカンジーは

レッジャー作りをした。

 

 

 

 

話はちょっと変わり、

そんな頃デーモンのクラスでは、

ラッキーなことに、

またStudy Sessionが

行われることになった。

 

 

私は少しでもいい成績を

取りたかったので、

今度こそ出れるよう、

その前日から

学校の近所のモーテルに

泊まり込むことにした。

 

 

それなら、朝学校へ行って

学部があるビルディングの

どこかからZoomレクチャーを受け、

終わり次第Study Sessionの

場所へいけば十分間に合う!

 

 

しかし、プロジェクトの事も

考えないといけないので、

私はグループのメンバーに、

私が予約したモーテルに集まって

皆で作業する事を提案した。

 

 

すると皆オケーイした。

 

 

クラスが終わったあとの2時半頃に、

私がチェックインをし、

そのすぐ後に

ナンシーがピザとソーダを

買って持ってきてくれた。

 

 

ディラは夜から

クラスがあったので、

それが終わってから

来ることになった。

 

 

バカンジーは1度家に帰ると言って

帰ったはいいものの、

何してたか知らないけど、

結局夕方の6時頃まで来なかった。

 

 

相当遅れてのこのこ

やってきたバカンジーは、

私とナンシーが必死になって

プロジェクトをやっている姿を見て、

突然以前のように泣き始めた。

 

 

『クラス落としたくない!!!』

 

 

しかし今度は、

意味深な事を足していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ヤダよー!

1人で落第なんて

恥ずかしい!』

 

 

私はここの言葉で

大方ヤツの計画が見えた。

 

 

その私の勘は、

のちに私のライトワーカー友達が

言った事で核心を得た。

 

 

彼女曰く、

 

『そのクラスメイトさん、

自分が落ちるんだから、

どうせなら皆も一緒に落ちればいい

と思っていたんでしょうね。

自分1人で落ちるのは

悔しいし恥ずかしいから』

 

ということだった。

 

 

人の心の中なんて

覗けるものでもないから

100%だとは言い切れないけど、

ヤツの今までの言動を振り返れば

辻褄はバッチリ合う。

 

 

今まで散々泣いてたのに、

ある日を堺に突然泣くのを止め、

焦る事もなく、

そして言い訳ばかりで

一向に自分の分担を

やらなくなったバカンジー。

 

 

このプロジェクトを

出さなければ、

我々は確実に全員落第。

 

 

それを狙ってわざとやらず、

”クラスを落第したのは

自分だけじゃない”

という現実を作ろうと

動いていたのだ。

 

 

しかし、

いざ皆がプロジェクトをやりだしたら

自分だけが落第

という方向に現実が戻りはじめ、

泣いて騒ぎ出したのだった。

 

 

 

 

長くなるので、

ここで一旦終わりにしますね。

 

 

我々の運命や如何に。

 

 

お楽しみに。