沙石集 無住国師のお寺 | アジアのお坊さん 番外編

アジアのお坊さん 番外編

旅とアジアと仏教の三題噺

 

大乗仏教でブッダが悟りを開いたとされる12月8日の成道会にちなんで、どこかのお寺をお詣りしたい、ちょうど今週は美濃地方にご縁があったので、足を延ばして沙石集で知られる無住国師が住した尾張の長母寺を初めて参拝してみようと思い立った。

 

北から下って来ると川を越えてすぐの所にお寺があり、近くには矢田の渡し跡なる石碑もあった。

 

 

説話集の中でも沙石集は神仏習合譚や後世の小咄の基になった笑話譚があったり、仏教書のような教学的見解がたくさん述べられていたりと特徴の多い内容で、坊主文学としても色々なお坊さん関係の奇談がたくさん含まれていて面白い。

 

今ちょうど改めて一から読み直しているところだったので、これを良いご縁に訪ねてみたところ、付近の喧騒が嘘のようなシンプルな禅寺で、とても心が落ち着いた。

 

ちなみに「無住」という法名は、日本のお坊さんの中でも「一休」という道号と並んでことさら機知に富んだ、良い名前だと思う。

 

 

                 おしまい

 

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