地下鉄のドアが開き、酔っぱらってウトウトしていた私はあわてて飛び出した。

 京都の地下鉄東西線、駅は京都市役所前。

 あれ、バッグがない!

 そこへ滑り込んできた反対側の列車に、再びあわてて飛び乗りました。

 

 2024年5月26日の日曜日11:00~16:00まで、滋賀県大津では、ナカマチ商店街で「春のおさけ日和」イベントが開催されました。県下の15の酒蔵が参加し50種類近いお酒が飲めるビッグイベント。

 私も、夕方にはすっかり酔っ払い、京阪電車の上栄町駅から帰途に就いたのでした。

 

 さて、京都から引き返し、再び上栄町に戻ったところ既にバッグはなく、そこから浜大津駅に行き忘れ物の問い合わせをしたのでした。

 近くの浜大津交番は不在で閉まっており、何とかその日のうちに見つけられないかと思い、そこから京都地下鉄の忘れ物窓口である東西線の太秦天神川駅へUターン、そこでは駅員さんがあちこちの駅へ問い合わせてくれたのですが、みつからず、肩を落として家に帰ったのですが、家に帰って、娘と妻に「忘れ物をした」と伝えたところ、娘が、バッグにスマホも入っていたのならとiPhoneの「デバイスを探す」というシステムを使うと地図上でその位置が分かりました。そこがなんと、浜大津の交番、早速連絡をすると、忘れ物として届けられており安堵したのでした。まさに、老いては子に従えですね・・・。

 

 翌日大津署へ引き取りに行き、伺ったところ、やはり、上栄町駅に置き忘れていたようで、親切な方が交番にお届けくださったようです。大津の名も知らぬ親切な方に、この場を借りて改めて御礼申し上げます。本当に有難うございました。大津いや滋賀県民が益々好きになった日でした。

 

 そんな滋賀県大津へは、昨年くらいから毎月第三日曜日の「浜大津こだわり朝市」にたびたび伺っています。京都の知り合いが、FB上で浜大津の朝市で呑んでいるとの情報を見て、朝市で売られている揚げたての熱々のワカサギのてんぷらを肴に朝から呑めるとは、面白い、一度行ってみようと思い、前日に京都で飲み、京都ではインバウンドで宿がなかなか取れないので大津のホテルに泊まり、翌朝ゆっくり朝寝して、九時半ごろに朝市へ向かう計画を立てたのが始まりでした。

 最初に訪れたのは真冬の頃、浜大津の2階テラスで開催されており、何より素晴らしかったのが、琵琶湖からの北風が吹きぬける中、地元の小川酒店さんが滋賀県下の蔵元を呼ばれ、試飲販売し、気に入れば量り売りもしてくれていることでした。試飲なのに燗もしてくださるのですが、寒いから全然酔いません(笑)。肴などもその場の朝市で買い、見知らぬ人同士が杯を酌み交わします。県外の私からすると、地元滋賀県民と日の高い頃に呑み・語り合える素晴らしい処です。回を重ねるごとに少しづつ知り合いもでき、時に、京都でお店をしているママさんなども来られたりするので、京都での呑み情報も得られる私にとっては数か月に一度の楽しみの場所となっています。

 ただ、大津へ行くのは、土曜の夜から日曜の午前中だったので、これまで肝心の小川酒店さんが日曜祝日がお休みなので一度も訪れたことがありませんでした。今回の忘れ物を奇禍として、「春のおさけ日和」の翌日の月曜日に引き取りがてら初めてお伺いしました。

 現在滋賀県下に酒蔵は31蔵あるのですが、小川酒店さんは28蔵と契約されているとの事です。

 今回、持ち帰ったのはこの二本です。

 

Nami no Oto Te to Te(なみのおと~てとて~)渡り船

丹精込めて手仕込みで育て上げたお酒を皆様の手へ届けたい。世界中の皆様と繋がりたい。そんな想いから「てとて」は生まれました。飲む人の心を温かく照らすようなお酒であるよう願って。

実は、本年一月まで活動していた日本酒ピンバッジ倶楽部で、昨年「てとて」をピンバッジで応援させていただきました。

 

もう一本は、純米吟醸「生乍自由」

Belleve in yourself,be  yourself.

自由とは今に感謝し夢に向かってチャレンジしていくこと

自分を信じ、自分らしく生きる「生乍自由」

「春のおさけ日和」で、初めて長浜の佐藤酒造さんと出会いました。私の後半生の生き方に、「生乍自由」と書いたお酒のラベルが反応し引き寄せられたのでした。ジャケのみならぬお酒の銘呑みです。

 

 明治中期創業の旧佐藤酒造は、昭和後半には他の七つの蔵と共に滋賀県第一酒造共業組合となりましたが、その後の清酒消費量の落ち込みにより廃業となります。しかし、その後2011年に酒造免許を新たに取得し、新しい佐藤酒造を立ち上げられました。

 

 何も知らぬ私が、佐藤硬史さんに「何代目ですか?」と聞いたとき、まっすぐに私を見据え「初代です。」と答えられたとき、ただならぬ迫力と力強さを感じました。

 「生乍自由」良いお酒と巡り合いました。

すっきりしたほのかな甘みと酸のバランスが最高です。

BGMは爽やかなこの曲を聞きながら、どうぞ!

ボーンフリー・スピリット

03「ボーンフリー・スピリット」ロブバード (youtube.com)

 

他に、これまで滋賀県の日本酒ピンバッジは、

 

田中酒造「春の峰」

 

美冨久酒造「三連星」

 

「いぎん純聖」

の三種類がありますが、いつの日か31蔵が日本酒ピンバッジを作り、酒蔵ツーリズムで滋賀県が盛り上がればと願う爺です(笑)。

 

出典、参考文献・HP

『滋賀酒 近江の酒蔵めぐり』

 滋賀の日本酒を愛する酔醸会編

「2024春のおさけ日和」ナカマチ商店街

浜大津こだわり朝市HP

浪乃音酒造HP

Nami no Oto Te to Teラベル

佐藤酒造HP

生乍自由ラベル

田中酒造HP

美冨久酒造HP