先月にこけら落としした新しい遊楽館に、初めて行きました。
畳み敷きで折りたたみ椅子の和風の劇場でした。ほっこりとしていて、きれいな劇場でした。受付の方が優しく気の利いた方でした。
お芝居
喧嘩家五郎兵衛
五郎兵衛の元に出入りの八百屋が来ます。八百屋は、出入りをしている老舗のお嬢さんが、五郎兵衛親分を見初めた。ついては、嫁に貰ってもらいたい、と仲人をしにやって来たのでした。
五郎兵衛は、兄の不用意なできごとで顔半分にやけどを負い、嫁に来てがなく、寂しい思いをしていました。
五郎兵衛は、喜び、一円の親分衆を呼び、仮祝言をしよう、と結納金を子分の伊之助に持たせて、お嬢さんの元にやります。
五郎兵衛は花形駒澤輝馬さん、兄は輝龍座長。伊之助はゲスト長谷川一馬さん、八百屋は、ゲストの大川翔健さん。
いくつかの他劇団で見た時には、お嬢さんの危ないところを助け、その際、名前を聞かれた三下の伊之助が、助けた親分の名前を聞かれたと思って親分の名前を言い、お嬢さんは、三下の伊之助の名前を聞いたつもりだった、という間違いの元になった場面がありました。
この劇団では、いきなり、八百屋が話を持って来て、五郎兵衛が伊之助にうれしく結納金を持たせる場面、から始まります。
その後、他劇団ではあるはずの、伊之助がお嬢さんが待つ八百屋に行って、名前を間違っていたのだ、と、知る場面、はありませんでした。
このお嬢さんが出てくる二つの場面は省かれていました。
結納金を持たせる場面の後、時間の経過があり、やけになって飲んだくれている八百屋の場面になります。八百屋は、五郎兵衛に、人間違いだった、お嬢さんが好きなのは、五郎兵衛親分なんかでなく、男前の伊之助だった、と五郎兵衛を侮辱して、言い放ちます。それは、取り返しのできない間違いをしてしまい、やけになって、又、わざと怒らせ、殺されても仕方ない、と思い定めた八百屋の所行に他なりませんでした。
激高する五郎兵衛、焼けただれた顔を、大ぶりの盃に入った酒や、抜いた刀に映し、涙する五郎兵衛、見たくない顔を映した酒を何度も飲み干す五郎兵衛。
全部俺のせいなのだから、と、自分を責めつつ五郎兵衛を慰め、いさめる兄の朝比奈藤兵衛、ひたすら心を痛める伊之助、三者の人間模様が素晴らしい。
そして五郎兵衛は、男を売る商売の自分がこけにされた、その原因を作った伊之助と立ち会わなければ男が立たぬ、と伊之助に果たし合いを強要します。
兄の朝比奈藤兵衛は、負けるはずがない五郎兵衛が、伊之助を殺さぬために心を鬼にし、切れなくしたなまくら刀を、だまして五郎兵衛に持たせます。
斬り合う五郎兵衛と伊之助。
だが、斬られたはずが斬られていないのに気付いた伊之助。自分を助けるために、五郎兵衛親分を死なせてしまう、と、伊之助は、自分の首を切り、死を選んでしまいます。
それまで酔っていて、刀の異変に気付かなかった五郎兵衛、この後に及んで、なまくら刀に気付きます。
これは、顔の傷故に嘆き悲しむ五郎兵衛に、兄が死への誘いをしたのだ、と思った五郎兵衛。刃はなまくらだが、切っ先は尖っていた刀を腹に突き立てます。
その上で断末魔の苦しみに耐えながら、なまくら刀を横にかっ捌いて死へと旅立ちます。
若い二人の無駄な死。互いに思い合うはずの人々が一つの掛け違いで、死へと陥ってしまう悔しさ、悲しさをベテランのお二人、若いお二人が見事に描いてくれました。
舞踊ショー

キャー、と歓声があがりました。

駒澤優輝くん

駒澤輝馬花形

10年以上前、今はありませんが、満座、という劇場に見に行き、達者な芸を見ました。
そのうち、小学校低学年の頃に、とっくりを持った酔いどれ女の踊りを見事に踊っていました(^O^)

北海道の公演をされていた長谷川武弥劇団。そこから駆けつけられました。

ゲスト 長谷川一馬さん

来年9月22日に、朝日劇場で花形襲名をされます。


ゲスト 大川翔健さん
大川竜之助座長の劇団で副座長をされています。ずっと前に、博多新劇座に見に行った時、何と、屋台のおばさんの役でしたが、立派にこなされていました。力があります。

長谷川一馬さん

ミニショーラスト
舞踊ショーオープニングです。

ラヴラヴですね(^O^)

仲良し♡



輝馬さんの弟くん。パワー十分でした(*^_^*)

力があります。立ちもされていました。

駒澤輝馬花形

とても上手い。おとうさんのお仕込みです。


長谷川一馬さん
何ときれいなんでしょう♡(^o^)



ゲスト 大川翔健副座長
前日、翔健まつりだったそうです。

駒澤輝龍座長

ご病気になられて、療養されていました。
前回、三白館に見に行った時は、あまり歩けていませんでした。
今回、お芝居も立派にこなされていて、回復されているようす。うれしく思いました。

素敵な着物、帯の結び方も美しい。


駒澤輝馬花形



仲良しの、
輝馬 一馬

大川翔健副座長

長谷川一馬さん

キャー、王子!!!と、かけ声が(~o~)


駒澤輝馬花形

写真を撮るお客さんに、はい、ポーズ♡

夜の部のみです。


綾姫ちゃん
やはり夜の部のみです。
その頃、満座で、舞台に出ておられたのは、五才くらいだったかしら。
輝龍座長の兄弟の、本家真芸座に見に行った時、浪人深川囃子というお芝居をされました。
真芸座おはこのお芝居で、代々、主役の座長が、片手を切られ、子役を口にくわえてもう片方の手に刀を持って、立ち回りをされるのだとか。
この時は、ゲストの綾姫ちゃんがくわえられました。
凄い立ち回りだったのに、一切動じることなく、口からぶら下がっておられました。
肝っ玉のある女優さんです。

長谷川一馬さん

やはり夜の部のみです。


袴踊り

決して堅すぎず、踊られました。

駒澤輝龍座長
ラストショー


とっても楽しそうな若さ溢れる舞台でした(*^_^*)
