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恋が愛に変わる瞬間

ネットゲームで知り合った彼との恋の行方

ネットゲームで知り合って二ヶ月。

誤解やすれ違いで彼が去ってまた戻ってきてくれてから半月経った頃

彼は「俺と付き合ってくれますか?」私は「はい」と答えた。


初めての電話は声が震えてすごく汗をかいたので携帯が曇ってしまった。

年下のへタレ野郎だとばかり思っていたのに、いつの間にか私をリードしていた。

まだ会ってもないけど一応付き合い始めた。

電話、メール、メッセ、ゲームの毎日。彼の存在がとても大きくなっていく。



近くてお茶ぐらいならすぐ会うんだけど、私達は遠距離で車で7時間はかかるところ。

おまけに彼は「会ったら抱くよ」と言った。

私はためらいとそうして欲しい気持ちの狭間で揺れていた。

だけどこのまま会わずにいられなかったし、もっと彼のことを知りたかった。

お互い子供じゃないんだし、これだけ気持ちが高ぶっている以上抱かれない選択肢はありえないんだろう。



知り合って二ヶ月付き合って二ヶ月くらいでとうとう会うことにした。

ビジネスホテルを彼が予約した。


まだ会っていない顔の見えない状態での恋の行方はリアルに持ち込むとどうなるんだろう?

写メ位はお互い見てるけど・・・。

ただ何ヶ月もこうしてネットだけの関係よりも一晩過ごすことがもっと2人の関係をはっきりさせそうだとは思った。


もしも会った事で気持ちがさめたら・・・最初で最後になるかもしれない・・・。

それでもいい

何百回何千回の愛の言葉よりも彼との一回のキスや抱擁を確かめたい。

たとえ一晩限りになったとしても私は後悔しない。

彼がゲームに戻ってきてくれた。

私のグループには入ってもらえなかったけど。

彼は白い花の名前で自分ひとりだけのグループを作った。

私をサポートしてくれる回復職で。

私だけのためのキャラだよと・・・。


もう1キャラ彼は作った。

そのキャラは私のグループにまた入ってくれた。

「変わらない愛情」という花言葉を持った紅い花の名前。

私もそのキャラをサポートするために新しくキャラを作った。影と言う名前の。


2人で遊んでいた時だった。私は影で彼は紅い花。

そこへ女の人がまぜて欲しいと言ってきた。

私はなんとなく嫌な気分だったけど彼がokしてしまったので仕方なく遊んだ。

彼女は彼を気に入ったらしく彼の白い花のグループに入り込んできた・・・。


2人で遊んでいたときに私のことを彼女と紹介しておいて、それを知ってて彼のグループに入った彼女。

なんてフテブテシイのかしら・・・

しかも彼の紅い花キャラまで自分の入ってる別グループに勧誘始めた。

こんな人に初めてお目にかかった・・・不躾すぎる

今まで感じのいい人ばかりでこんなゲームの中でこんな気持ちを持つなんて思いもよらなかった。

それにしても私のためだけにと言ってたくせに・・・

彼の不甲斐ないというか、頼りなさったら。

彼のグループ名をつけた彼女を見るたびにとてもとても辛くなった。


彼の白い花をそれまでは大好きだったのに。二度と見たくない花になった。

白い花のコーヒーカップを彼はプレゼントしてくれたけど。使う気になれなくてしまってある。

優しいだけの白い花は私の中で薄汚れて色褪せてしまった。


どうかお願い。紅い花はあたしを裏切らないで。








付き合い始めはよく言葉にしてた。

メールもメッセも電話でも。

だけど知っていくことで嫉妬や不安猜疑心が私の口を閉ざしてしまう。


「愛してるよ。」 「あたしもだよ。」

私も愛してると言いたい。

彼のために作るご飯も掃除も洗濯も、彼を撫でる手もキスも「愛してる」って言葉に変換されると思う。

身体中が愛してると表現してる。


でもね。不安。

彼が愛してくれてるのは知ってる。

関係が深まるにつれ言葉が重く感じてくる。

だから今は「大好きだよ。」と言おう。

いつか私が心から愛してると言える日が来るはずだから。








彼がゲームをやめたその夜に彼の夢を見た。

私を後ろから抱きしめていて(ゲームのキャラで^^;)私は戻ってくれたんだー;;と。

目が覚めてまた少しだけ泣いた。


その日はゲーム内の友人に彼がやめたことを知らせて回った。

彼が別グループの仲良くしてた友人にも思わず「泣いて目が腫れた。」なんて情けないことを言ってしまった。

彼を連れまわして腹を立てていた人だったんだけどね;

後で聞いたらこの人はこの私の言葉を画像に撮って彼に送ってくれていたみたい。


彼からメッセージが届いていた。

「愛しているから心配するな。」

また泣いた。

このことを女性の友人に話したら「男ってずるい・・・」

私は彼がゲーム内にいるかもしれないと思って新しく見る人見る人補助魔法をかけて歩いた。


そうやってぼんやりプレイせずにぼんやりフィールド上をうろついていた。

私はレベルが高くなったので上級キャラに転職をすることになっていた。

友人たちが真夜中に集まってくれてお祝いをしてもらっていた。

その日の昼になんとなく気になる知らない人がそばにいて、その式でも遠くに座っていた。

私は彼だとわかった。見に来てくれてた。

「来てくれてありがとう^^」とメッセージをおくった。彼は「おめでとう^^」と・・・


5日くらい経ったのかな。

私のサイトにメールが届いていた。

彼からメッセの誘いだった。

その時のメールの内容は覚えていない。どういう感情だったのかも良く覚えていない。

でもメッセを始めて色々話した。

ゲーム内では私と彼の関係はちょっとした上司と部下のような感じだったので

彼はとても礼儀正しく私を下から見ている雰囲気だった。

私も説教したりかなり上からものを言っていたかな・・・。


メッセではざっくばらんで気軽な対等な会話がなされていた。

お互いのリアルな話を一杯した。

でもあんまりゲームにログインしないでいるのも付き合っているカレに怪しまれるので彼が復帰してくれることになった。


いつどこの時点で私は恋をしてしまったんだろう。

メッセを始めたときに彼は付き合っていた彼女(遠距離になってもう終わり気味だったらしいけど)にお別れを言ったらしい。

私はどうして?と聞いたら私と一緒に居たいからと。

彼は私を好きだと言ってくれたけど私は応えられなくて言葉を濁していた。

私と彼も遠距離だししかもまだリアルで会ってもいない。私にはかなり長い付き合いのカレがいる。

心ではもう好きだと感じていたけれど進めようがないあきらめの感情が言葉を選ばせていた。


「好き」って言ったら止まらなくなる。そう思ってた・・・。









一ヶ月もすると彼と彼の友人たちとも親しくなりよく遊ぶようになった。

だけど彼だけはちょくちょく他のグループの友人と遊んでいるのだった。

私はもしかしたらその別グループの友人と遊びたいけど私のグループに所属してるため

抜けられないでいるのでは?と思い彼に告げた。


「よく遊んでる人のところに入ったら?」

「俺がいなくなればいいんだろ!?」

「いや、そうじゃなくて;・・・(なんで逆切れ?」


気を使ったつもりだったのになあ(´・ω・`)

誤解されたけどなんとかなった。


そのうち彼と2人きりで話す機会が増えた。

「忘れられない女がいるの。」

自分から振っておいて忘れられないでいて・・・後悔なのか罪悪感なのか執着なのか・・・

彼は何年かして自分が仕事とか色々足場が出来たら会いに行きたい。幸せにしたいと言った。

私は彼の心が痛んで泣いていて叫んでいるような気がした。

しかしうじうじしている彼にはを入れてしまった。

「彼女は他の人と幸せかもしれないし、そんな後からこられても困るかも。

行くなら今すぐか、前向きに他の恋を探したほうが良いよ。」

後から彼に聞いたら「何もしらないくせに・・・。」と思ったらしい。

私からすればもっと良く分るように説明すれば良いと思ったし、今でもあの意見のほうが良いと思うけどね。

まさかこの彼女のことが後で私を苦しめるなんてね・・・


しかし彼は私の感情をよく逆撫でした。

その度に私は熱くなって正論をぶちかまし、彼を凹ませてしまっていた。

こんなことが繰り返されていた・・・。



ところで彼は2ヶ月ぐらい私を年上の男だと思っていたらしい・・・。

確かに漫画やゲーム話、一人でバーに行くとか回転寿司食べに行くとか女を感じる話がなかったな。

普通にオタのおっさんだと思ってたみたい(´・ェ・`)

私は彼を年下のへタレだと思ってた。

後で私のやってる仕事を教えたりサイトを見せたりとかなり親密になっていった。

彼は私に感心したり説教されての繰り返し。

とうとう彼は我慢の限界が来てゲームをやめると言ってきた。

引き止めても無理だった。

別グループの友人に私に疲れたと言い残して・・・。




彼の最後の日に私は「今までありがとう^^さよなら^^。」とチャットを打ち込んでいた。

もう手が震えていた。ログアウトする寸前に彼が言った。

「○○(私の名前)愛してるよー。」と。

私は泣いていた。