日曜日の午後

お天気は小雨

このところ胃の調子があまりよくないのだが
夫が用意してくれる食事はいつもどれもがおいしくて
万が一そうでなかったとしても夫が私にしてくれる数少ないことなので
漏らさず受け入れたいと思うと
苦しくても残さず食べてしまい
とにかくどんどん肥りゆく

今日はおうどん

夫はすでに吞みながら
夫より時間はかかったが残さず全部食べた私に

「いつも汁までのんでくれるからうれしいなあ
おいしかった?」

と聞いてくる

「もちろん、おいしいに決まってる!」

そう答えると
本当にすごくうれしそうな笑顔をする

食後は
先ほど夫が買ってきてくれた薯蕷饅頭
他にもいろいろスイーツを買ってきてくれていたが
満腹のお腹にはかわいらしいサイズのお饅頭が限界で
好物の薯蕷饅頭をおいしくいただいた

ふと静かになったな、と隣を見ると
夫は椅子にもたれてスースーお昼寝している

穏やかで、静かで、なんでもない平凡な日曜の午後


ずっとこんな日が続くはずと信じていたが
もう一つの顔の夫の方は
買い物に出かけるとすぐから彼女とLINE

思わず目を覆いたくなるようなやり取りを繰り広げている
いつもバーベキューは嫌いだといって
誘われてもたいてい断るくせに
彼女がGWにバーベキューしようと誘ってくると
前のめりで嬉しそうにOKしている


人の心って難しい
本当にどんな構造になっているんだろう、と不思議で仕方ない

人だけではない
自分の心も難しい
酷い仕打ちをされて
憎んで嫌いになれたらもっと楽になるかもしれないのに
この穏やかな時間が
脆弱で まやかしかもしれない時間が
哀しいほどに愛おしくてならない