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ごきげんな職場づくりに精を出す
大阪のおばちゃん社会保険労務士松井一恵です!
さて、今日は「紙に書いたものはまだまだ強い」というお話です
「だって、あっちが辞めるって言ったのに、なんで会社が責められないかんの」
というご相談がよくあります。
内容はさておき、会社の中でマズイことがあった時、社長は当事者の社員を呼んで話し合いをします。
話し合いの過程で、社員側から、
「やってられへん、辞めまっさ!!!」
と言われることがあります。
「あぁ、そうか、あっちから辞めてくれるんか、ラッキー」
ほっとして、話し合いを打ち切り、家に帰って、晩酌して寝ました。翌日、社長が
「で、昨日の話だけど、今月末ぐらいで退職ってことでいいね」
と社員に言ったところ、
「解雇だ!社長に解雇された!不当解雇だ!」
と大騒ぎされます。挙句の果てに、労働基準監督署に駆け込まれ、監督官から電話が入って、びっくり仰天。
「松井せんせ、どうしましょ」
・・・ほんと、どうしましょかねぇ
「社長、真実でも証明できなければ、なかったこととほぼ同じなんですよ」
「退職届書いてもらった?」「ないです」
「話し合いの録音ある?」「ないです」
「じゃ、話し合いの記録はあるの?」「そんなもん書いてない」
・・・真実は、言ったんだよね、「辞めてやる!」って、松井は信じます。
でも、表沙汰になった時、それを証明できるのかといえば・・・今、手許には何もない。
「何もないからって、嘘ついてるとは思わない。でも、証拠(か、それに近い推定ができるなにか)がないと、
あいつが言ったんだ~って、言ったところで、世間様は、なるほどねぇとは言ってくれないです。
どっちが本当かよく分からないから、監督官は電話をかけてきたんで、社長を責めてるわけではないですよ」
と説明します。
どうすればよかったか、もうお分かりですね。
「辞めてやる」と言った瞬間に、「じゃ、これ」と退職届を差し出し、署名をもらえばよかったんです
社員はよく「今、印鑑を持ってないから」というけれど、サインでOKなのです。
「日付とサイン」余裕があれば「理由」を書いてもらいます。
その一筆があれば、監督官さんも「ほるほどねぇ」となるわけです。
脅したり、だましたりしていない証拠に話し合いの録音があれば、尚ヨロシ
じゃ、じゃすとなう、何もない状態で、今どうしたらいいか。
ありのままを話せばいい、「勘違いがある。解雇はしていないから、会社に出てもらいたい」と監督官(と社員)に言えばいいです。
その上で、「ほっとして打ち切った話し合い」のところまで時間を戻して、やり直します、面倒だけどね
書いたものが残っているって、いまだにやっぱり強いのです。
なんやかんやいっても、書類、だいじにしましょうね
そういえば・・・
退職届?退職願?
あれ、どっちがどっちで、どう違うの?
っていうお話は、また後日