骨盤と胸郭の間の距離 | 動きの哲学、日常のヒント

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ピラティス、ストレッチ、ヨーガ、武道などの学びと想い。ピラティスの還暦男インストラクターが20年考えたこと

ウェストの引き伸ばしが、ピラティスではとても大事になります。

 

身長を高く保つようなつもりで、目線を高くするようなつもりで、身体全体を柔らかくスッと伸ばしてみます。

 

 

具体的には、骨盤と胸郭の間の距離が最大限に伸びるわけですね。

 

 

「パワーハウス」とも呼ばれている腹部の部分ともほぼ重なってきます。

 

「パワーハウス」とは、胸郭(肋骨)下から骨盤周りにかけての、腹部・腰背部の筋肉群の部分をいいます。

何層にも筋肉が取り巻いている部分です。

まるで、天然のガードルのように、腰を守っています。

一番外側には、腹直筋、いわゆる普通にいうところの腹筋ですね。

それから同じく表層の外腹斜筋という筋肉もあります。

そして、その内側に、内腹斜筋があります。

さらに、その内側に、腹横筋があるわけです。

 

この「パワーハウス」は、読んで字のごとく、パワーの源泉なのです。身体の動きは、ここから発します。

 

 

身体の力強さ、およびコントロールの中心です。

 

 

ピラティスのエクササイズによって、「パワーハウス」が強化されます。

 

 

このパワーハウスをもっと詳しく言うと、4つの筋肉の壁にかこまれて、まさにパワーの源泉をしっかりと形作っています。

 

4つの筋肉とは、上部の横隔膜、下部の骨盤底筋群、前側の腹横筋、後ろ側の多裂筋など。

 

この部分、つまり、胸郭・肋骨と骨盤の間には、背骨一本で他の骨格はありません。

 

ですから、ここはきちんと鍛えてケアしないと衰えていくわけです。

加齢とともに、ひしゃげて縮んできやすいのです。

縮むと、姿勢が悪くなり、また、腰や背中が凝りやすくなったりします。

 

ですからこの、パワーハウスのあるウェスト部分は、立ち姿勢では、しっかりと伸ばしてあげて、そして、エクササイズで筋群を鍛えていくといいのです。