昨年の新刊でこれが売れました <じわじわ~篇> | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

例年この時期、

前年発行の絵本を振り返って、

お取引先への絵本のご案内を作成します。

 

 

雑誌MOEなどで上がってくる作品とは、

若干(かなり?)

違う傾向ではありますけれど・・・。

グッ

 

今年も新学期に向け

その作業をしていたのですが、

対象年齢やジャンルを考えてリストを作ると、

どうしても入りきらない作品ができます。

 

乳幼児の体験と重ならないもの、

社会的体験を濃く反映したもの、

集団向けというより、

個人の蔵書にして頂きたいものなどは、

残念ですが、園向けリストからは外します。

 

だけど、リストには入れないものの、

ひらめき

これ、良いのよね~

という作品もご紹介していきたい。

 

そこで、割愛グループの中から、

店頭でじわじわ売れました!という作品を

ここに揚げてみたいと思います。

 

 

 

 

よかったなあ


まど・みちお  あずみ虫

理論社 本体¥ 1,900円

 

自然の中に今いると思える爽やかさが

ページをめくるたびにあふれて、

読み終わる頃には

大いなるものに守られている感じに

包まれます。

ほんとうに、

よかった!と思えます。

 

 

まどさんの同題の詩を、

あずみ虫さんが、生命感あふれる絵で表現。

独特の立体感のある画風は、

アルミニウムのデコパージュによるもの

だそうです。

 

 

 

人間は料理をする生きものだ

 

森枝卓士 文・写真

福音館書店 本体¥1,400.

 

生きものはみんな食べますが、

その中で、料理をするのは人間だけ。

何故なら、人間だけが食べ物を、

そのまま食べられる体を持っていない

からだと著者は書いています。

そんな観点から世界を巡って取材した、

国際色豊かな料理の数々をまとめたのが

この本。

 

それからもう一つ他の生きものと違う事。

料理を分け合って一緒に食べるのは

人間だけだそうですよ。
 

 

 

 

しっぽばなし

 

アヌーシュカ・ラビシャンカール 文

ツシャール・ワイエダ&マユール・ワイエダ 絵 

谷川俊太郎 訳

世界文化ワンダ−クリエイト 本体¥3,600.

 


勝手に動く自分のシッポが気に入らない猫。

新しい尻尾を捜しに行くものの、

結局

どの動物のしっぽも気に入らなくて・・・。

 

全工程を手作業で行う事で注目の

インド、タラブックスの作品。

独特の画風とユーモアが楽しめる1冊です。

3000部のシリアルナンバー入り。

 

 

 

 

 

クジラがしんだら

 

江口絵理文 かわさきしゅんいち絵 

藤原義弘監修 童心社 本体¥1,800.
 

死んで沈んだクジラの体は、

光の届かない海の底にいる

様々な生き物たちの食べ物となって

彼らの命をつなぎます。

 

死からお話しが始まるので

どのように受け止められるだろうか

・・・とも思いましたが、

小さい人から大人の方までに

興味を持っていただきました。

暗い海底やそこに住む生きものたち、

死んだクジラを食べている様子までが美しく、

命というものの逞しさが感じられます。

この本は、園向けリストにも入れてみました。

 

以上、

あなたの本棚にお迎え頂きたい

選りすぐりの絵本たちでした。

 

 

応援よろしく!


読み聞かせランキング