保育園に行ったお人形 | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

ある園に抱き人形(お世話人形)を納品させていただいたのが、夏の初め。

久し振りにお訪ねしたので、
園児さんとお人形の間に
どんな関係が生まれたのか、

お聞かせいただきました。

 

 



きせかえ赤ちゃん

作:まめこ



 

ロンパースの下には、おむつとシャツ。

 

抱いた人のその時の感情を受け止めるため、

笑顔など

特定の表情を付けないのが

特徴の一つです。

 

商品のご案内 ・・・→

 

 

 

 

お人形は

赤ちゃん ○○先生の赤ちゃん
という設定で幼児さんクラスに紹介されたとのこと。

先生は毎日赤ちゃんと出勤されているそうですが、
大人の側からの情報の提供はそこまでで、
お人形をどう位置づけるかについては
子どもたちに任されたのです。

そして、どうやらお人形はいとも自然に
子どもたちに受け入れられ、
代わる代わる抱っこしてもらったり
ミルクを飲ませてもらったりと、
たいそう可愛がられている様子です。

・・・・・


お人形だとわかってはいる、と思うんです

と、園長先生は言われます。


確かに。

そうですよね。

柔らかくて、
まるで抱きついてくるような感触のある

本当に可愛らしいお人形ですが、
でも感情移入無しに見れば、

肌は布で、
体温も無く、泣きません。

4歳5歳の子どもたちなら、
ほんとうの赤ちゃんを知っていますから、
(乳児クラスに、いっぱいいます)
そこは見分けているに違いありません。


なので、

可愛がりお世話する子どもたちの熱中ぶりは
先生方の予想を超えていたようです。

そんなエピソードのいくつかをお聞きしながら、

集団で作り上げるイメージ世界って、

すごいな・・・

と思いました。

記録写真の中に、
真剣な表情でミルクを飲ませる男の子と
その様子を横から見守る
もうひとりの男の子の1枚がありましたが、
二人が全く同じイメージ世界にいることは、
その表情から疑いようもありません。


そういった様子から、子ども集団には、
○○先生の赤ちゃんを
ぼくたちが可愛がってお世話する

という共通のイメージが

しっかりと築かれているのを感じました。

その雰囲気を言葉にするのは難しいのですが、

たとえば、この園の子どもたちの上に
赤ちゃんと一緒に過ごす園生活
というイメージ世界が
綿雲みたいにふんわり乗っかっているのを想像してください。

その綿雲の中では、
子どもたちは赤ちゃんのイメージを
自由に膨らませ共有し
赤ちゃんのお世話を楽しむことができるのです。

 

そのイメージ世界は

現実生活とは別の場所にあって、

イメージ世界を共有する子どもたちは

綿雲の下のその世界に

いつでも自由に出入りできるのでしょう。

この保育実践で、

園児さんたちの共有するイメージ世界が、
この後どのように広がっていくのか、

先生方がどのように遠隔操作(?)されるのか、

綿雲の行く先に注目したいと思っています。

ザ・サピエンス全史の中で

著者ユヴァル・ノア・ハラリが
近縁である類人猿のうち、
人間のみが地球上で繁栄する理由の一つに、
わたしたちだけが、

イメージを共有する
という能力を持っているからだ言っていますね。

今回聞かせていただいた実践から、

イメージを共有するという力を

幼児の年代ですで持てるのだということに

とても感動したのでした。

人間の子どもって、すごいなあ。

すごいと思いませんか?

 

 

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