ア-サ-・ランサム全集 | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

この全集が愛蔵版(上製本ケース入り)で 
岩波から出版されたのは1995年。 
子どもたちが船を繰って

海の上での冒険を繰り広げる 、
全12巻の物語です。 
 
その頃は児童文学の翻訳ものが

大盛況だった時代で、 
他に、ゲド戦記とか床下のこびとたち、 
指輪物語等など、本好き集団は

大人も子どももこぞって読み耽ったものでした。 
映画化されて一般に知られるようになる前のことです。 
 
その頃うちのお客様に、 
ご先祖様から

読書大好きDNAを大量に受け継いだ

(と思われる)少年おとこのこがいて、 
そのうえ彼のお母様も、太っ腹

読書に理解が深く、

前述のアーサー・ランサム全集を

ドーンと全巻購入してくださったのです。 

当時3万円くらいでした。

暫くしてのこと、

女性 アーサー・ランサム、どう? 
と聞いたところ、 
小学生男子はこう答えました。 
 
おとこのこ オレ、先生に殴られた。 
 
 ・・・・・
ええええっ? 


このシリースを手にして

船の冒険に魂を取られた彼は、 

寸暇を惜しんで読んで読んで、

なにしろ12巻ものですからね~
学校にも持って行き、

我慢しきれず、 
授業中もこっそり読んでいたらしいです。 
 
こっそり、って本人は言っていましたが、 
授業そっちのけで物語に浸りきっている

その姿は 
教壇から見たら そりゃあわかるでしょう。
彼の魂が、体だけ教室に残して、 
小型船での冒険に出かけてしまっているのが、

先生にはありありと見えたことでしょう。


だからって“ゴン”はいけませんよ。

いけませんが、
彼が何度注意されても

お話世界から戻れなかったであろうことは

わたしにも想像できます。 

呼んでも呼んでも帰ってこない教え子・・・。 
 
と、その位面白いこのシリーズですが、 
これまで品切れ・不揃いを繰り返しました。
なのでその後同シリーズが

岩波少年文庫に収録された時には、 
よし、これで在庫は安泰。

 小中学生読者に、
波 今がその冒険の時! 船
というタイミングでお奨めできる !女性
と喜んだものです。 

 

 

アーサー・ランサム全集より

ツバメ号とアマゾン号/ツバメの谷

アーサー・ランサム作 神宮輝夫訳

岩波書店少年文庫

(このシリーズは各巻本体(¥720~¥800.)


 
が、諸行無常。 
 
その少年文庫版アーサー・ランサム、 
今、続々と品切してきています。
ガ~ン!
(ゴン!ではない)
 
今後岩波さんはどうされるのだろう・・・。 
重版の予定を聞くのも怖い心境です。

そう言えば、床下のこびとシリーズも不揃いで、

E.L.カニグズバ-グの作品も

入手が難しくなっています。
 
小学生たちの間では、 
5分後シリーズが流行る時代。 
5分読めば結末がわかる筋立ての短編集です。 
 
続きをこっそり読みたくなるような 
濃厚な冒険物を 、
お奨めできる読者は減りつつあるのかしら? 

よもや、短編集時代到来とかでは?
アーサー・ランサム全集の品切れをきっかけに、

今後の 戦略の練りなおしを迫られる
子どもの本屋です。 

 


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