3.11でお奨めした絵本と原発のこと | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

東日本大震災から10年になります。
被災された方は、
その10年を早かったと思われるでしょうか、
それとも、時間の過ぎるのが遅いと
感じておられるでしょうか・・・。

 

余りにも広範囲に及ぶ被害のため、
当初は報道からも全容がわかららず、
不安な気持ちで、
切れ切れの情報を拾い集めるしかありませんでした。


そして、その後更に、
原子力発電所の水素爆発もあり、
詳細が分かるにつれ暗澹たる気持に陥りました。

 

お店のお客様や友人知人に声を掛けて、
物資や資金を募って送る活動をしましたが、
あの状況下では、
それも無力なことに思えたものです。

 

その後しばらくすると、
震災関連の絵本が次々出版されましたが、
あまりに感情的な作品は、
小さいお客様にお奨めする気持ちになれす、
3.11がテーマのものをと求められた時には、
ピコットではこんな絵本をお奨めしていました。

 

 

 

 

はしれディーゼルきかんしゃ

デーデ

 

すどうあさえ 文 / 鈴木まもる 絵

童心社 本体¥1,400.

 

主要路線を退いて地方にいた

ディーゼル機関車たちが

新潟に集められました。

被災地へ燃料を運ぶという任務のためでした。

震災で電気機関車もトラックも使えないなか、

デーデたちは雪の会津若松に向けて、

かつて活躍した磐越西線を走り続けます。

燃料のタンク10両を引いて。

 

◇ ◇ ◇

 

ディーゼルの強さが、

普通に生きてきた人たちの本当の強さと

重なって感じられます。

 

 

 

 

あさになったので まどをあけますよ

荒井良二 文・絵

偕成社 本体¥1300.

 

爽やかに明ける新しい朝。

今日が始まる。

やっぱり わたしはこの町がすき。

きみは?きみの町は?

 

◇ ◇ ◇


震災後最初の荒井さんの作品。

自分の住まう町で嬉しい朝を迎えるという、

そよ風が吹き渡るような絵本です。

これまでと作風が変わった印象を受けました。

荒井さんは被災地に入って、

子どもたちと絵を描いたそうです。

それが画家の心に何かを生んだのかなと、

そう聞いた訳でもありませんが、

わたしはそんなふうに感じました。

何度読んでも気持ちが躍動する絵本です。

 

 

 

あの大きな震災でわたしたちは、
たくさんのことを学び、ここまで来ましたが

唯一わたしが大変残念に思うのは、
日本の原子力発電所を廃炉にという方向へ、
世論や政治が向いていないことです。
経済の問題や、二酸化炭素規制のことや、
いろいろ課題はあるでしょう。
でも、
災害で壊れた街は人の手で作り直せますが、
放射性物質に汚染された自然は、
人の手で元に戻すことはできません。

永遠とも思える長い年月を待つしかありません。

 

子どもたちに胸を張って手渡せる自然を、

残しておかなくてはいけないのに。

 

わたし一人そう言っても、
何の力にもなりませんが、
あの時に汚してしまった福島の、
土や水や生き物への

ごめんなさい
という気持ちを忘れないために、
無力でも、

この事は書いておきたいと思います。

 

未来ある子どもたちに、
きれいな地球を手渡せますように。

 

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3.11

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