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ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

絵本とは何の関係もないお話・・・
と思われるかもしれませんが、
聞いてくださいね。
 
ねとらぼに紹介されていた、
漫画家小坂俊史さんの作品について。

お気に入りのピーナツバターを、
近くのスーパーに置いてもらうために、
大奮闘された奥様のお話、
小坂さんのコミック 新婚よそじのメシ事情 第2巻の中の1話です。
 
 
 
新婚よそじのメシ事情 2
小坂俊史 作
竹書房 本体¥890.
 
※ ねとらぼにも書かれていますので、
公開OKと解釈し以下粗筋です。


結婚前から彼女お気に入りの、
その高級ピーナツバター
近隣では販売されておらず、

電車で遠くまで買いに行っていたのですが、

ある時彼女はとうとう、
行きつけのご近所スーパーに、
そのお気に入り商品を、
リクエストすることにしたのだそうな。
 
( 投書箱のようなものがあるんでしょうね。)
 
結果、その「高級ピーナツバター」は、
目出度くもご近所スーパーの棚に並び・・・、
 
そして、
そこからがすごいんですよ、彼の奥様。
 
これで高級ピーナツバターは安泰だ!
と呑気に構える彼に、
 
プンプン何を言ってるの
大事なのはここからよ!

今回はお試し入荷で、
売れ行き具合によっては、
もう仕入てもらえないかもしれないんだから。
 
彼女は次なる作戦に打って出たのです。

マンガ家の家庭では、
4枚切りだった朝食のパンが6枚切りに変更され、
その薄くなった食パンに、
高級ピーナツバターをたっぷりと分厚く塗るよう指導が入り、
びっくり
 
こうして過剰好調に消化された高級ピーナツバターは、
早々にまた件のご近所スーパーで購入され・・・
 
とうとう初回仕入れ分完売となった時には、
今度は旦那さま(つまりこの作品の作家さん)の筆跡で、
“売り切れて残念です!”と投書させ、
続いての仕入れを促すという念の入れよう。
策士!
 
そんな経緯の中で、
本当に美味しかったであろうその高級ピーナツバターは、
お高め価格でありながら、
スーパーの常連さんに気に入られ、
このスーパーで常時販売されるまでになった!
というのが、その内容です。
 
 

これと同様のケース、思い当たります。
そうなんです!
絵本もそうでした。
 
現在ロングセラー絵本として名を馳せている
ぐりとぐら や、もこもこもこ
それらが発売された頃には、
絵本そのものがまだ十分に市民権を得ていませんでした。
50年前のお話です。
 
 

 

ぐりとぐら

中川李枝子・文 大村百合子・絵

福音館 本体¥900.

1963/12 <こどものとも>初版発行

 
 

 

もこもこもこ

谷川俊太郎 ・文 元永定正・絵

文研出版 本体¥1,300.

1977/4 初版発行

 

 
 
そんな時代に生まれた作品たちが、
荒れ地を生き抜いて今に至ったのは、
園や文庫で読んでもらった子どもたちが、

わたし 女の子。 女の子。

おかあさん!きょうね・・・

と家に帰って話し、
そんなに面白いなら我が家にもと、
ご家庭でも買ってくださったのです。
前述のピーナツバター妻のように、
意図してのことではなかったでしょうけど。
 
その頃は店頭に絵本が無いと、
注文してから1ヶ月後の入荷なんてザラでした。
 
経済社会ですからね、
本も「良い絵本」と評価されるだけでは生き残れません。
買ってくださる方がないと。
 
今、子どもの本屋が、
ロングセラー絵本をお奨めできるのも、
我が家にも1冊  ・・・
親戚の子にも1冊 ・・・
と、買って支えてくださった方々のお陰だと思います。

 

たまたまネットで見た記事から思いを馳せた、

経済と絵本の深い関係にについての考察、

でした。

 
そうそう、こちらのコミック、
新婚よそじの飯事情
わたしの専門じゃないけど、
勿論1冊  買いましたとも!
奥様への敬意を込めて・・・。
 
 
応援よろしく!


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