著作権 | ほんとうのピコットさん

ほんとうのピコットさん

子どもの本屋「夢文庫ピコット」店主です。
タイトル「ほんとうのピコットさん」については、
http://ameblo.jp/pikot/archive1-200711.html をどうぞ!

映画を見に行って、・・・→

もうひとつ感じたことがあります。

 

映画館では上映の前に 

映画鑑賞のマナーにつての映像が流されるのですね。

知りませんでした・・・。

なにしろ、久しく見ていませんでしたからね。

こういうのが流されるのがいつごろからの事なのか、

ご存知の方があったら教えていただきたいです。

 

その内容ですが、

 ✔ おしゃべりは終演後に、

 ✔ 持ち込みの飲食は禁止です

などのご案内のあと、最後に、どかん!

盗撮は映画泥棒です!

というアナウンスとともに、大きな字幕が。

 

わたしはその時思わず、出版業界の事情を振り返りましたね。

我が出版業界は、

ここまでキッパリと著作権について触れたことがあっただろうか!

 

確かに、大抵の書籍の奥付けには、

 

本書のコピー、スキャン、デジタル化等の無断複製は、

著作権法上での例外を除き禁じられています。

代行業者等の第三者による本書の電子的複製も

認められていません。

 

といった文面が添えられています。

胡麻くらいの文字ですが。

 

    ( こんなふう ↓ )

      本書のコピー、スキャン、デジタル化等の無断複製は、

      著作権法上での例外を除き禁じられています。

      代行業者等の第三者による本書の電子的複製も

      認められていません。  

 

ご存知のように、作者や画家が書いたり描いたりした作品は、

その作者に権利があるものとして守られています。

 

自分に権利の無いものを勝手に利用するということは、

販売に例えればこんなことになります。↓

 

     ピコットはお客さんが少ないので、

     店長は、某有名書店の店頭に<断りなく>自分の在庫を持ち込んで、

     そのお店にやって来る客さんに販売ました、とさ!

 

そんなこと、やってはいかんよね~。

 

 

ところで、本屋もネットで情報を発信する時代が始まり、

ピコットも20年ほど前からホームページやブログで、絵本のご紹介を始めました。

 

その初期には、ご紹介記事が出来上がると、

版元さんにメールを送っていました。

 

  女性 事後のご報告でで恐縮ですが掲載させていただきました。

    不都合の点がございましたらご指摘下さいませ。

 

これに対する版元さんのご対応、めちゃくちゃ温度差ありましたよ。

 

  コウイチ 勝手に掲載はまかり成らぬ。画像を削除しなさい。

  v.s.

  y’s ご紹介ありがとうございます。お礼に絵葉書をお送りします。

 

いやはや。

 

その後出版社団体で協議がなされ、

 

書店が書籍を紹介するについては、表紙と中2枚まで利用申請の必要なし。

※ ただし、署名・作者・出版社などのデータ明記

 

ということになりました。

これによりピコットは、晴れて、現在版元さんへ連絡無しで、

書籍の画像をNETで掲載可となった訳です。

 

 

   ・・・・<途中で保存したつもりが公開になっていました。ここから追記です>・・・

 

 

 

でも、個人の方も、書籍についての紹介をどんどんする時代に、

    コウイチ 表紙画像を勝手に使うな!

と言ったら、本の紹介はしていただけませんよね。

   y’s 使う人は許可を取って!

となれば、出版社は膨大な処理に追われる羽目になるでしょう。  

 

著作権は守らねばならぬ、けど、宣伝はして欲しいで、

微妙な立場の出版業界・・・。

 

そこで、子どもの本の大手である福音館書店では、

ホームページにこんな表示がされるようになりました。

 

<著作物の二次的使用について>

加工しないそのままの形での表紙画像の使用については、

書名、著者名(文、絵、訳など全て)、出版社名(福音館書店)を

ご明記いただければ、許諾は必要ありません。
                   詳細はこちらをご覧ください。 ・・・→ 

 

 

今後は、各社同じような流れで、

遅まきながら表紙の使用は認められていくと思います。

 

映画館みたいに赤字ででっかくアナウンスするようない勢いは、

ないとは思うのですが。矢印

 

扱いにこのような経緯があった出版業界の著作権問題ですが、

NET上であるにしろ、紙の印刷物や読み聞かせの場などにしろ、

その書籍の作者への敬意を持って、

大いに紹介し、語り合っていただきたいというのが、

本屋の願いです。

本という文化がこの先も、特に子どもたちのそばにあるために。

 

 

 

p.s.

ピコットがNET上にあげる表紙画像は、

絵本をスキャン・色調整などしたものです。

その責任はピコットあるため、今後も転載はお断りします。

画像は出版社が用意したものをお使いください。

 

 

 

 

 

水引草が咲いていました