「ほんと? 行く行く。 確かその日は部活3時には終わるみたいだから。」
「あたしもそのくらいに終わりそうだから、ここから直接行こう、」
ひなたは早速友人たちを祭りに誘った。
「おれらも行っていいの?」
佑真と奨は同じラグビー部。
「うん。 よかったら。 部活早く終わりそう?」
「えっと・・たぶん4時には終わると思う。」
「じゃあ。 浅草駅まで来て。 迎えに行くから。 じゃーね、」
ひなたはそう言って手を振って慌てて部活に出かけた。
佑真はなんとなくその姿をじーっと目で追ってしまった。
それに気づいた玲那が
「・・ひなた。 カレシいるよ。」
ボソっと彼に言った。
「あ???」
佑真は慌てて彼女に振り返った。
その大真面目な顔に彼女はややおののいて
「・・前に。 言ってたもん。 中学の同級生だった人とつきあってるって・・」
目を逸らしながら言った。
「マジ? カレシいんの?」
奨はあからさまに動揺していた。
「もー、あんたまで・・。 なんか、ほら。 あの子、誰にでもすぐ親しくなるじゃん? あんたたちが誤解しちゃうといけないと思って親切に言ってあげたんだし、」
佑真はそのまま無言でバッグを持って、教室を出てしまった。
「・・なんか。 めっちゃ動揺してない? どーしよ、」
玲那は奨に言った。
「しらねーよ! そっかー、カレシいんのかー。 てか、いるよなー、」
彼もとりあえずショックな感じになっていた・・
カレシ、いるよ
ずっと玲那の言葉がぐるぐるしてしまった。
別に。
そんなんじゃねーし。
必死で打ち消そうと思うけれど。
「わっ・・!」
ボールキャッチ練習で思わず落としてしまった。
「バカ! ボーっとすんな!!」
「ハイ!」
先輩に怒られた。
カレシいんのに、フツーに祭りに男誘うかよ。
佑真はなんだか理解できなかった。
「仙台国際に出るんだって?」
昼休み本を読んでいたらいきなり声を掛けられて奏は振り返った。
クラスメイトのメイ・リーンだった。
「・・あ、うん。」
彼女はアメリカ系の中国人。
三ヶ国語がペラペラ、そして同じピアノ専攻の同級生。
ひなたの『カレシ』の存在に佑真はあからさまに動揺します。そして奏も…
奏の登場はこのへんから→★
奏が北都家に下宿するいきさつからさくらとの出会いはこのへんから→★
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『My sweet home~恋のカタチ。1 』 --peach blossom--
『My sweet home~恋のカタチ。2』 --bitter green--
夏希と高宮の初期の頃のおはなしを再掲させていただいています。 よろしかったらどうぞ。




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part13これまでのおはなし
志藤ひなた…志藤の長女。カワイイけれど勉強は全くできないちょっと頭のユルい中学生。明るく活発で常にみんなの中心。
高遠奏…ひなたの同級生。日本人No.1ピアニストと言われる設楽啓輔の実子。その才能を志藤にも認められピアノに邁進する日々。