Fly to the moon(13) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

志藤は南の話をやりきれない気持ちで聞いていた。



「・・2週間くらい。 安静にする必要があるんやって。 入院して。」



「そっか、」





やっぱり昨日の高宮の様子は普通やなかった。


もっと強く言ってやらんとアカンかったかなァ・・・・





志藤も後悔した。




「仕事は。 あたしが手伝うから。 あたしは・・いちおう、真太郎のヨメやし。 大事な会合でも・・あたしが行けば少しはカッコつくかもしれへん。」


南は力強くそう言った。



「南・・・」



「昨日までの仕事の経過。 教えてくれる?」



「うん・・・」





高宮にまで倒れられて、もう会社の中枢部はたいへんなことになっていたのだが、南が加わりテキパキとみんなに指示をした。



志藤は彼女の様子が昨日までと全く変わった気がして、気になった。



ジュニアにいなくなられて


もう、うちひしがれて



どーにもならへんような感じやったのに。






この日も一日中出ずっぱりで、志藤と帰社したのは夜7時だった。



「・・腹減ったなあ・・・。 メシでも行く?」


志藤は時計を見たが、



「ううん。 ねえ・・志藤ちゃんに頼みがある。」


南は彼を見た。


「え?」


「あたしを・・・真太郎のところに連れて行って。」



思いがけない言葉だった。




「・・・・」



真太郎はクラブ『ルシエ』のホステスのリエの部屋にいる。


いなくなられただけでも、もう南にとってはショックなのに


その上、女のところにいるだなんて


とてもとても言えない。




「あ・・あのな。 もし・・ことづけがあるなら。 おれ・・・伝えるし、」


何とかそれはさせたくなかった。




「ううん。 あたしが直接言いたいの。 お願い。 真太郎があたしに会いたくないって拒否しても。 ・・・どうしても言いたいことがある。」


南は厳しい瞳で言った。



志藤はもうどうしていいかわからなくなってしまった。




『あの』真太郎のところに南を連れて行く? 志藤は大いに悩みます。


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