「ちむどんどん」第77回~諦めない女たちと諦めがちな男たち | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

ちむどんどん 第77
第16週「御三味(うさんみ)に愛を込めて」
諦めない女たちと諦めがちな男たち

 

 

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和彦) 母さん、電話で言ったとおり、

 僕は暢子さんと…。

重子) 許しません。

 結婚は、許しません。

 

**********

 

<青柳家>

重子) 結婚は、許しません。

和彦) だけど、この間

 電話した時は…。

重子) 結婚を認めるとは言ってません。

 熟慮の結果、あなたにはふさわしく

 ないと判断しました。

和彦) そんな…

 まだ会ったばっかりで…。

重子) 比嘉暢子さん。

暢子) はい。

重子) 昭和29年生まれ、沖縄県山原村

 出身。最終学歴は山原高校卒業。

 母、兄、姉、妹の5人家族。

暢子) アイヤー、

 どうして分かるんですか?

和彦) 調べたの?

 だから1週間後に来いって…。

重子) 暢子さんが小学5年生の時に

 お父様が病死。借金返済のために

 サトウキビ畑を手放し、お母様は、

 工事現場や村のスーパーマーケット、

 内職もして家計を支えた。ご家族で

 大学を卒業されたのは、現在教師を

 されている、長女の良子さんだけ。

 大学と言っても地元の短大。

 どこか間違ってます?

暢子) あっ…スーパーマーケット

 ではなくて、共同売店です。

重子) きょうどうばいてん?

暢子) あっ、村のみんなでお金を出し

 合って、村のみんなのために…。

和彦) いいよ、長くなるから。

 コソコソ調べなくても、僕は沖縄で

 暢子に出会って、小さい頃からよく

 知ってる。きょうだいもみんな仲よく、

 すばらしい人たちだ。

 重子) あなたは騙されてる!

 お姉様はしばらくご主人と別居されて

 いた。妹さんは地元の会社に、事務職

 としてお勤めされていたけれど、ご病

 気で退職して、現在無職。お兄さんは、

 千葉の牧場で牛飼いの仕事。

暢子・和彦) 牛飼い?

重子) あら、ご存じなかった?

和彦) 知ってた?

暢子) 牛飼いとか初耳さ。

重子) ご実家の資産は持ち家のみ。

 地元の金融機関に借金があり、お姉様

 のお給料などで細々と返済されている。

暢子) うちも毎月送金しています。以前

 兄が紅茶豆腐という事業で失敗して。

重子) こうちゃどうふ?

和彦) とにかく、みんないい人だって

 ことは間違いないから。

重子) 家柄、家の格が釣り合いません。

暢子) 家の格?

重子) あなたのご家族と私たちとでは、

 常識も価値観も違い過ぎます。

和彦) そんなの、話してみないと…。

重子) 青柳家は代々大学教授や文筆家

 も多い学者肌の家柄。私の実家は明治

 以来の実業家で私の父は銀行の重役。

和彦) 結婚に一番重要なのは、愛情だろ。

重子) ハッ、愛情? そんなものより学歴

 や家柄の方がずっと信頼できます。

暢子) そんな…。

重子) あなたのことを悪く言うつもりはな

 いの。ただ、和彦とは釣り合わないと言

 ってるだけ。ほら、こういう会話も成り立

 たないでしょう? 違い過ぎるのよ。

 大野愛さんとは、どうして別れたの?

和彦) 今、彼女の話は…。

重子) 学歴も家柄も申し分ない

 すっばらしいお嬢さんだったのに。

 嫁いだ家の作法に倣って家事一切を

 切り盛りし、働く夫を支える。こちらの

 沖縄のお嬢さんにできると思う?

 今はよくても、いつか必ず後悔する。

 絶対許しません。

和彦) 母さん…。

暢子) お義母さん…。

重子) あなたにお義母さんと呼ばれる

 覚えはありません。

暢子) 重子さん。うちの名前は、「沖縄

 のお嬢さん」ではなく、比嘉暢子です。

重子) だから?

暢子) 確かにうちは、学歴もないし貧乏

 だけど、うちの家族は、母もきょうだいも

 みんな仲よしで、もちろん、たまにはケ

 ンカもするし、兄の牛飼いのことも初め

 て知ったけど、心の底では、しっかり結

 びついている、大好きな家族なんです。

 それともう一つ、うちは結婚しても仕事

 を続けて、いつか独立して、自分のお

 店を持ちたいと思っています。

重子) はぁ…!

和彦) 仕事を続けることは、

 僕も賛成してる。

重子) あなたは、何も分かってない!

和彦) 父さんが生きていたら、この

 結婚の話には賛成してると思う。

 父さんは沖縄のことをライフワーク…。

重子) あなたもお父さんもどうして

 そこまで沖縄のことに執着するの?

 私には到底理解できません!

和彦) とにかく、もう決めたから。誰に

 反対されても、僕は暢子と結婚する。

 帰ろう。

重子) 絶対後悔します。

和彦) もうしてるよ!

 母さんの子供に生まれたこと。

 僕は好きで母さんの子に

 生まれたわけじゃない!

波子) 坊ちゃま!

(重子に一礼し、和彦の後を追う暢子)

暢子) 和彦君、待って!

 

**********

 

<表>

暢子) 待って!

 ごめん。つい頭に血が上ってしまって。

 だけど、和彦君も言い過ぎさ。昔、和彦

 君のお父さんとお母さんが、お互いを好

 きになったから、和彦君がいるんだよ?

和彦) 家同士が勝手に決めた縁談だっ

 たんだ。お互いが好きになったわけじゃ

 ない。母さんは、お手伝いさんが当たり

 前にいる家の箱入り娘で、学者肌の父

 さんとは、最初から反りが合わなかった。

 父さんと口論したあとは決まって、裕福

 な実家との違いを嘆いていた。僕は物

 心付いた時から、両親は毎晩のように

 言い争い、僕は食卓を囲むこと、食べ

 ること自体、嫌になっていった。そんな 

 僕を心配して、父さんは僕を沖縄に連

 れていき、母さんから遠ざけてくれたん

 だと思う。

暢子) そうだったわけね。

和彦) やっぱり、結婚の話は、

 母さんを無視して進めるしか…。

暢子) それは駄目。うちはお母ちゃんを

 がっかりさせたくないし、ちゃんと披露

 宴をやって喜ばせたい。和彦君のお母

 さんにも、うちのこと、この結婚のことも

 認めてもらって、披露宴に出てほしい。

 諦めないで、頑張ろう。

和彦) うん…。

 

**********

 

<名護中央公民館>

♪(三線)

(拍手)

長嶺) 次、比嘉歌子さん。

歌子) はい。

長嶺) ネーネーの、披露宴で歌う

 唄の練習だったね。

歌子) はい。

長嶺) どうぞ。

歌子) (三線) ♪「てぃんさぐぬ 

 (つっかえながら)花」

 ♪「てぃんさぐぬ(つっかえながら) 花」

長嶺) 今日は、ここまでにしとうこうか。

歌子) すみません。

 もう一度、歌わせてください。

 うちは…諦めたくありません。

 

**********

 

<那覇・石川家>

小太郎) 仕事を辞めるつもりはない?

良子) はい。

博夫) 家事も育児も、2人で分担して、

 助け合って、家族3人、もう一度、やり

 直すと決めました。

小太郎) 良子さん、

 あんた料理は得意か?

良子) いいえ。

小太郎) 石川家では、女たちが、行事

 の際の御三味料理を作るのがしきたり。

修) 来週、仏壇行事がある。あんた、

 御三味料理作ってきてくれるか?

 できないんだよね?

 本家の嫁は務まらん!

博夫) お父さん…。

博太郎) おじぃと、おじさんの言うとおり。

小太郎) 博夫、これが最後ヤサ。

 長男としての自覚を持て。

良子) 私は諦めません!

 私は、博夫さんの妻、

 石川家の家族です。

 そして、働くことに誇りを持って

 います! 仕事は辞めません!

 その上で、家族の一員として認めて

 もらうまで、絶対に諦めません!

 

**********

 

<猪野養豚場>

賢秀) これからは、心を入れ替え、

 身を粉にして働いて、真面目に

 コツコツ頑張ろうと思いました。

寛大) うん。よく言った! うん。

賢秀) でも…諦めます!

 結婚する妹のために、

 長男として…。

(頭にスーパーバンドをつける賢秀)

賢秀) 一発ド~ンと勝負に出ます!

 お世話になったご恩は、

 一生忘れません! じゃあ!

 待ってろよ暢子~!

 

**********

 

<あまゆ>

三郎) そいつぁ、なかなか手ごわいな。

順次) 構うことないよ。結婚は、

 当人同士の意思が一番重要さ。

暢子) 駄目です。うちはお母ちゃんに

 も約束したし、和彦君のお母さんにも

 祝福してもらいたい。そのためには

 まず、和彦君がお母さんと仲直りしな

 いと。

和彦) いや、だけど…。

暢子) 昔、和彦君が初めて沖縄に来た

 時、うちのお父ちゃんが言ってたさ。

 

(回想)

賢三) 和彦君と、仲よくなれない?

賢秀) 俺たちとは、

 住む世界が違うぜって感じさ。

 完全に俺たちをバカにしてる。

賢三) 東京の中学生なら、いろんな

 こと知ってるから、友達になれば、

 面白い話がたくさん聞けるはずよ。

暢子) 友達になるってどうやって?

良子) うちらのこと、嫌いみたいだのに。

賢三) 相手に好きになってもらうには…。

 まず、相手を好きになることさ。

 諦めずに、話しかけてみれ。

 

和彦) そんなことがあったんだ。

 でもなあ…。

暢子) ヤサ!

 分かった! いい考えがある!

和彦) 何?

三郎) 何すんだよ?

暢子) おいしいものを作って、和彦君

 のお母さんに、食べてもらうわけ!

 よ~し…。あ~…。何作ろうかな…。

 

**********

 

暢子も良子も歌子も、そして多分、優子も、

自分がやりたいことを諦めない。けれども

女たちにお尻を叩かれなければすぐ諦め

てしまがちなのが、賢秀しかり和彦しかり。

諦めないことは悪いことではないけれど…

比嘉家の女たちは、相手が変わること、そ

して自分は変わらないこと、を諦めない…。

 

申し訳ないけれど、私も重子さんの立場な

ら…結婚に反対するよ。暢子本人以上に、

比嘉家の面々と親戚付き合いしたくない。

 

あなたのことを悪く言うつもりはないの。

ただ、和彦とは釣り合わないと言ってる

だけ。ほら、こういう会話も成り立たない

でしょう? 違い過ぎるのよ。
 

ほんそれ。家の格とかそれ以前に、会話が

成り立たない。住む世界が違うというのは、

差別的な意味合い以上に、感性が違いす

ぎるということなんだよね。中原中也と聞い

てピンと来ない感性とは相容れないよねぇ。

 

暢子) ヤサ!
 分かった! いい考えがある!
和彦) 何?
三郎) 何すんだよ?
暢子) おいしいものを作って、和彦君
 のお母さんに、食べてもらうわけ!
 よ~し…。あ~…。何作ろうかな…。

 

おいしいもの…はいいとして、なぜ和彦君

のお母さんの好きなものは何だろうと思わ

ないのか。常に世界の中心にいる暢子か

らすれば、自分がおいしいものは誰にとっ

てもおいしいと、本気で思ってるのが怖い。

 

ヒロインが結婚を反対されて、反対する側

の言い分に納得してしまうなんて…まさか

やー。こんな話に誰がした?って話だけど。

 

 

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