「カムカムエヴリバディ」第109回~ただ、消えてしまいてえと、思うた | 日々のダダ漏れ

日々のダダ漏れ

日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

カムカムエヴリバディ 

第109回 第22週「2003-2025」
ただ、消えてしまいてえと、思うた

 

 

※無断転載対策のため、不本意ですが、

しばらく、注意喚起させていただきます。

 

こちらの記事は、「日々のダダ漏れ」 の

記事です。ご覧になっているブログ名が

「日々のダダ漏れ」、以外のブログ名は、

記事を無断転載しているブログです!!

↓ オリジナルのブログはこちらです♪

「日々のダダ漏れ」

 

 

(ビデオ通話をしているひなた)

ケイテイ) 「You know, I need really 

  good Japanese actors 

  for my new production.」

 (新作にはいい日本人俳優が必要なの)

ひなた) 「I know. I know. I'm going 

  to see some of them tomorrow.」

  (わかってますって。

  明日何人かの俳優に会うから)

 「I'm sure they'll be fabulous.」

  (きっと素敵な俳優たちだと思う)

ケイテイ) 「If you say so, they must be.」

  (あなたが言うならきっとそうね)

ひなた) 「I'll call you when I'm done.」

  (終わったら連絡します)

ケイテイ) 「Thanks. See you then.」

  (ありがとう。じゃあまた)

ひなた) 「Bye.」(また)

(通話を切る音)

ひなた) ふう・・・。

(ビデオ通話を終了するひなた)

(メールの着信音)

メール・小川) 「初めまして。

 NHKの小川と申します。」

 

**********

 

<東京・放送局>

小川) 初めまして。小川未来と申します。

ひなた) 初めまして。大月ひなたです。

小川) ありがとうございます。

 どうぞおかけください。

 よかったです。日本にいらっしゃって。

ひなた) ああ・・・先日、2年ぶりに

 帰ってきたところです。

小川) そうでしたか。こちらの記事、

 拝読しました。フフッ、本当に、

 華々しいご活躍ですね。

(雑誌には、キャスティングディレクター、

 大月ひなたと、アクション監督、ブン・

 イガラシの記事が載っている)

ひなた) いえ、そんな。

小川) でも驚きました。英語は、

 ラジオ講座で身に付けられたとか。

ひなた) はい。40過ぎてから留学しま

 したけど、それまでは、ラジオ講座を

 欠かさずに聴いていました。

小川) 私も親の言うことを

 聞いとけばよかったなあ。

 父にしょっちゅう言われてたんです。

 英語なら、ラジオで勉強すればいい

 のにって。家族で、「カムカム英語」

 を聴いてたんだそうです。

ひなた) 平川先生の。

小川) ええ、どこかの子連れの

 お母さんと一緒に。

ひなた) えっ? よその人と?

小川) そんな時代だったんだそうですよ。

 フフッ。それで、大月さん。

ひなた) はい。

小川) 私たちは今、2024年度に、新しい

 英語講座を開設したいと思っています。

ひなた) ええ。

小川) 大月さん。

 講師になっていただけませんか?

ひなた) えっ?

小川) 大月ひなたさんが講師の、新しい、

 ラジオ英会話番組を作りたいんです。

(戸惑う、マスク姿のひなた)

 

**********

 

岡山でのクリスマスライブの日、

ラジオから聴こえてきたのは、

アニー・ヒラカワの声でした。

 

<楽屋>

ラジオ・磯村) 「アニー・ヒラカワさんに、

 スタジオにお越しをいただいており

 ます。ウェルカム」。
ラジオ・アニー) 「Hello. 

 It's nice to meet you.」

ラジオ・磯村 「日本が誇る、時代劇スター、

 モモケンはともかくとして、伴 虚無蔵を、

 ミラー監督に推薦したのは、アニーさん

 やと、聞いておりますが」。

(ラジオを聴くひなた)

(その後ろで打ち合わせをしている、

 トミーと錠一郎とるい)

ラジオ・通訳) 「Aside from the legendary 

  star of Japanese period dramas, Momoken, 

  I heard that you also recommended 

  Kyomuzo Ban to the director, Miller.」

ラジオ・アニー) 「Right.」

ラジオ・通訳) 「そうです」。

ラジオ・磯村) 「実にたくさんの日本映画を

 見ていらっしゃる。感心しました」。

ラジオ・通訳) 「You have seen many Japanese 

  movies. I admire your knowledge.」

ラジオ・アニー) 「Not only Japanese movies.

  But yes, it's my job.」

ラジオ・通訳) 「日本映画だけではありま

 せん。それが仕事ですから」。

 

**********

 

<スタジオ>

磯村) さて、ここからはですね、アニーさん

 ご自身について、お話をしていただけます

 でしょうか?

通訳) Now, would you please 

  tell us about yourself?

アニー) I'd be happy to.

通訳) 喜んで。

磯村) アニーさんは、1925年、シアトルに

 生まれた日系のアメリカ人なんですね?

通訳) Annie, you are a Japanise-American,

  born in Seattle in 1925, is that right?

アニー) That's right.

 

**********

 

<楽屋>

(ひなたのそばで、

 桃太郎もラジオを聴いている)

ラジオ・磯村) 「シアトルの、ワシントン州立

 大学で、演劇を専攻してはったそうですね」。

ラジオ・通訳) 「I heard you had majored in 

 drama at Washington State University.」

ラジオ・アニー) 「Yes. 

 That was a long time ago though.」

ラジオ・通訳) 「はい。遠い昔の話ですけど」。

 

**********

 

<スタジオ>

磯村) で、そのころから、

 映画お好きやったんですか?

通訳) You've enjoyed watching 

 movies since then?

アニー) Well, watching movies is 

  a national pastime in the U. S.

通訳) 映画はアメリカでは

 ずっと国民的娯楽です。

磯村) 初めて見た映画、

 覚えていらっしゃいますか?

 

**********

 

ラジオ・通訳) 「What was the first film you saw?」

ラジオ・アニー) 「I'm not sure・・・.

  Maybe "Gone with the Wind"?」

ラジオ・通訳) 「『風と共に去りぬ』だったかしら」。

ラジオ・磯村) 「1939年公開の、言わずと知れた

 名作ですこれは。この年はまた名作ぞろいで

 してね・・・」。

 

**********

 

<スタジオ>

磯村) そして日本ではね、初代、モモケン

 の、「黍之丞」シリーズ第2作、「棗 黍之丞

 仁義剣」が、公開されてんですよ。

通訳) And in Japan, it was the year 

 the second film in the "Kibinojo" series, 

 "Kibinojo Jingiken" was released, 

 featuring Momoken the first.

 

**********

 

<楽屋>

ひなた) へえ~そうなんや。

 

**********

 

<スタジオ>

磯村) アニーさん、

 ご覧になりましたか?この映画。

通訳) Did you watch that one too, Annie?

アニー) ・・・・・・・・・。

 

**********

 

<楽屋>

ラジオ・磯村) 「アニーさん」。

ラジオ・通訳) 「Annie.」

ラジオ・アニー) 「・・・・・・」

ラジオ・磯村) 「アニーさん」。

ラジオ・通訳) 「Annie.」

ラジオ・アニー) 「・・・・・・」

(るいたちも、ラジオに目を向ける)

 

**********

 

<スタジオ>

磯村) あ・・・あの、じゃあ、ここで一曲、

 聴いてもらいましょうか。曲は・・・。

アニー) 見ました。

 

**********

 

<楽屋>

ひなた) えっ?

ラジオ・アニー) 「1939年、昭和14年に、私は、

 『棗 黍之丞 仁義剣』を、見ました」。

ひなた) アニーさん何で日本語?

 

**********

 

<スタジオ>

アニー) 後に、夫になる人と。

磯村) あの・・・え・・・アニーさんの、ご主人

 といいますと、戦後、シアトルの大学で

 教べんをとられていた・・・。

アニー) 大阪の、映画館でした。

磯村) 大阪・・・。

 

**********

 

<楽屋>

ラジオ・磯村) 「日本の大阪ですか?」。

(ラジオを見つめるひなた)

ラジオ・アニー) 「もう、二度と会わない

 覚悟で、彼に会いに行きました」。

(るいも聴いている)

ラジオ・アニー) 「やがて、私たちは、結婚しまし

 た。ひとつきもたたないうちに、彼は、出征

 しました。娘を、授かったことも、知らずに。

 彼は、帰ってきませんでした。遠い海に行っ

 たきり、戻りませんでした。私は、娘を連れ

 て、家を出ました。貧しくて、苦労もしました

 けれど、幸せでした。あの日・・・娘の顔に、

 傷をつけてしまうまでは」。

(まばたきの止まったるい)

ラジオ・アニー) 「私は、娘を連れて、夫の実家

 に戻りました。でも、歯車は、狂ったきり、

 止まりませんでした。家業だったお菓子屋

 を再建したい。義父の財力に頼らず、娘の

 傷を、治してやりたい。若かった私は、自

 分の気持ちばかりで、大切なことを、見失

 っていました。幼い娘の、胸の内を、本当

 には、分かっていませんでした。るい」。

(るいの体が震える)

ラジオ・アニー) 「るい。

 お母さん、あれから何べんも考えたんよ。

 何で、こねえなことに、なってしもうたん

  じゃろうって。私ゃあ、ただ、るいと2人、

 当たりめえの暮らしが、したかっただけ

  じゃのに・・・」。

(あの日、ガラス越しに見た、

 ロバートに抱きしめられた母の姿)

アニー) 「じゃけど、私ゃあ、もう、向き合う

 ことが、できなんだ。ただ、消えてしまい

 てえと、思うた。るいの前から消えるこ

 とが、るいにしてやれる、たった一つの、

 わび方で、そして、祈り方じゃあ、そねえ、

 思うた。るい」。

(ふわりと立ち上がるるい)

ラジオ・アニー) 「おいしゅうなれ。おいしゅう

 なれ。おいしゅうなれ。おいしゅう・・・」。

(ラジオを見つめるるい)

ラジオ・アニー) 「るい」。

(涙がこぼれるるい)

ラジオ・磯村) 「え~っと、あの・・・本日は、

 アニー・ヒラカワさん、お迎えして、お話

 を伺いました。ありがとうございました。

 さて、ここで一曲、お聴きいただきたいと

 思います」。

るい) お母さん・・・。

 お母さん・・・。お母さん。

錠一郎) るい。

るい) お母さん。

(るいを抱きとめる錠一郎) 

桃太郎) お母ちゃんの、お母さんなん?

ひなた) アニーさんが・・・

 おばあちゃん・・・?

桃太郎) お姉ちゃん!

ひなた) えっ?

桃太郎) アニーさんがいつまで

 日本にいてるか聞いてる?

ひなた) えと・・・。

桃太郎) とにかく引き止めよ!

ひなた) そやな。会社に電話して

 スケジュール聞くわ。

トミー) それより、今の放送局に

 電話した方がええ。

ひなた) あ・・・そうか。

 確か、あの局の番号携帯に・・・。

るい) 私が・・・。

桃太郎) お母ちゃん。

 アニー・ヒラカワさんと面識がある

 んはお姉ちゃんや。一番話が早い。

るい) いやけど・・・。

錠一郎) ここは、ひなたに任せよう。

 僕らは、予定どおり「サニーサイド」を

 演奏するんや。お母さんに届くように。

(ひなたの手に携帯電話)

電・ひなた) あっ、もしもし?

 条映映画村業務部の大月と申します。

 「みんなあつまれ磯村 吟です」の番組

 担当の方につないでいただけますか?

 

**********

 

<表>

電・ひなた) もしもし? 榊原さん?

 すいません。アニー・ヒラカワさんのスケ

 ジュール、すぐに調べてもらえますか? 

 いや、放送局はもう出たらしいんです。

 そっから先、どこへ向かったはんのか。

 はい。一回切ります。分かったら折り返

 してください。

桃太郎) お姉ちゃん。

 とにかく岡山駅まで行き。

ひなた) うん。

桃太郎) 岡山駅までお願いします。

ひなた) お願いします。

(タクシーに乗るひなた)

 

**********

 

(楽屋の中を歩くるい)

 

**********

 

<タクシーの中>

電・榊原) 大月さん?

 アニー・ヒラカワさんやけどな、

 もう今日のフライトで、アメリカ

 へ帰らはるみたいやわ。

電・ひなた) えっ、何時のフライトですか?

電・榊原) 13時40分、関空発や。

ひなた) 13時40分・・・。

電・ひなた) あ・・・。榊原さん。

 ジョージさんの携帯番号分かりますか?

電・榊原) ああ・・・調べてみるけど。

 どないしたん? 何があったん?

電・ひなた) 後で説明します。

電・榊原) 分かった。いっぺん切るわ。

電・ひなた) はい、すいません。

(携帯を切るひなた)

ひなた) 運転手さん。こっから関空行こう

 思たら、どないすんのが一番早いですか?

運転手) そりゃあ、

 新幹線で新大阪まで行って、

 そっから、タクシーに乗るか・・・。

ひなた) どれくらい時間かかります?

運転手) さあなあ、2、3時間は

 かかるんじゃねえかなあ。

ひなた) はあ・・・ギリギリやなあ。

 

**********

 

(空港のロビーに、アニーとジョージ)

 

**********

 

そりゃあ確かに「ここからは、アニーさんご自身

についてお話しいただきたい」とは言ったけど。

言ったけれども・・・まさかの経歴詐称の告白?

からの~一人語り。独白が始まってしまうとは。

「放送事故」というか、アニー、いや安子爆弾?

安子という人は・・・中の人は、好きなんだけど、

安子というキャラは、ちょっと苦手かもしれない。

 

でも、歯車は、狂ったきり、

止まりませんでした。

 

そう。歯車が狂いだしたっきり、そのまま暴走し

続けた印象。さすがに自覚はしていたんだねw

 

若かった私は、自分の気持ちばかりで、

大切なことを、見失っていました。

幼い娘の、胸の内を、本当には、

分かっていませんでした。

 

あの頃、安子が自分の気持ちばかりだったこと

をちゃんと自覚してくれていたことにホッとした。

何にしろ、安子という人は、頑固だし、頑なな人

なのだろうと理解するしかなかったのだけれど。

 

るい。お母さん、

あれから何べんも考えたんよ。
何で、こねえなことに、

なってしもうたんじゃろうって。

私ゃあ、ただ、るいと2人、
当たりめえの暮らしが、

したかっただけじゃのに・・・。

じゃけど、私ゃあ、もう、

向き合うことが、できなんだ。

ただ、消えてしまいてえと、思うた。

るいの前から消えることが、

るいにしてやれる、たった一つの、
わび方で、そして、祈り方じゃあ、

そねえ、思うた。るい。

おいしゅうなれ。おいしゅうなれ。

おいしゅうなれ。おいしゅう・・・

るい。

 

おいしゅうなれ。笑顔になれ。・・・幸せになれ。

母としての、愛情は、疑わない。るいの幸せを、

ずっと祈っていたのだとは思う。ただ、ただ・・・

安子はずっと安子だった。安子という人だった

んだなあ。最後まで間違えてしまう人だったん

だなあ。でも、ひなたが、稔さんと安子が願い

続けたひなたの道を体現するひなたが、安子

を、親子としてのひなたの道に・・・導くんだね。

 

るいの、圧巻の表情に泣かされた。あふれる

想い。ずっと、ずっと、ずーっと、会いたかった

よね。どうして? どうして? どうして?ずっと

考えてきたよね。子供は、親以上に、自分が

悪いと考える。一緒にいられたら、抱きしめて

もらえたら、それだけで幸せだったのにね・・・。

るいは、ずっと迷子で、親にはぐれた、親に置

いていかれた子供で。お母さんを呼ぶるいが

愛おしすぎてもう・・・。安子~逃げてんじゃね

えぞ!勝手に消えてんじゃねえぞ、ゴラァア!

安子ファンの方には申し訳ないけれど、私は

どうしても子供側の味方になってしまうのよ~。

うん。こりゃ全力疾走するしかないね。走れ!

 

<おまけ>

冒頭の小川未来さんは、多分、この回に出て

くる、小川家の息子、敏夫さんの娘さん。↓

第23回~稔さん。るいが初めてしゃべりました!

 

 

「カムカムエヴリバディ」関連ブログはこちらから↓

「カムカムエヴリバディ」関連ブログリスト

「朝ドラ」関連ブログリスト

 

●「カムカムエヴリバディ」HP

 

 

ランキングに参加しています。
ポチっとしていただけると、嬉しいです♪
にほんブログ村 テレビブログ テレビドラマへ
にほんブログ村
にほんブログ村 テレビブログへ
にほんブログ村