「カムカムエヴリバディ」第97回~8月15日・・・黙とうの時間の奇跡 | 日々のダダ漏れ

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カムカムエヴリバディ 第97回
第19週「1993-1994」
8月15日・・・黙とうの時間の奇跡

 

 

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<ディッパーマウスブルース>

るい) 頂きます。

錠一郎) 頂きます。

健一) どうぞ。

(レコードをかける健一)

♪レコード「On the Sunny Side of the Street」

 

**********

 

<雉真家>

(るいの部屋の押し入れから

 ダンボール箱を出すひなた)

(箱の中に大量のテキスト)

(手に取るひなた)

ひなた) ラジオの英語講座て、

 こないに昔からあったんか。

 昭和21年て・・・古ぅ・・・。

(表紙に、筆記体の手書きの文字)

ひなた) やすこ・・・るい・・・。

 

**********

 

<ディッパーマウスブルース>

健一) 今日は、

 来てくれて本当に、ありがとう。

 父さんに、ええ供養になったわ。

錠一郎) こちらこそ

 ありがとうございました。

るい) ありがとうございました。

健一) そういうたら、

 算太さんはどねんしとんで?

るい) 亡くなりました。

 去年の暮れに・・・。

健一) あ・・・そうじゃったんか・・・。

錠一郎) こないだ、

 橘のお墓に納骨してきました。

健一) ああ・・・そりゃあ、

 ご愁傷さまでした。

(頭を下げる錠一郎とるい)

るい) けどマスター。

 算太伯父さんのこと知って

 はったんですねえ。

健一) ああ。

 小学校の、2級上じゃった。

るい) 何か、

 ご迷惑かけたんじゃ・・・。

健一) ああ・・・直接っちゅう

 わけじゃ、ねえけどな。

(笑い声)

 

**********

 

錠一郎) よかったなあ、会えて。

るい) うん。

 定一さんの息子さんと、

 それに、お孫さんにまで。

錠一郎) うん。それと、るいの、

 お父さんとお母さんにも。

 すごく腑に落ちた。

 定一さんの店でデートして、

 サッチモ聴いて。

 それで、生まれてきた娘に、

 るいって付けたんやって。

 

(回想)

安子) お父さんはな、るいの名前

 に夢(ゆみ)ょお託したんじゃ。

 どこの国とも自由に行き来できる。

 そねえな世界を生きてほしい。

 

(神社の拝殿に向かうるいと錠一郎)

(ここは、安子と稔も通った朝丘神社)

 

**********

 

<雉真家>

(正午のサイレン)

(テレビで高校野球を見ていた勇

 と雪衣と桃太郎が立ち上がる)

 

**********

 

(神社のるいと錠一郎も黙とうをする)

 

**********

 

ひなた) 「What's the matter with 

 mother? Isn't she home?

 (お母さんはどうした、いないのか)

  No. She has gone to get the ration.

 (ええ、配給物をとりに行ってらっしゃるの)

 Where?(どこへ)

 Down at the grocery store.

 (そこの少量雑貨店なの)

 What is it? Dried herrings again?

 (何だ、干しにしんか、また)

 No. It's white bread, I think.

 (ちがうわよ、白いパンらしいんですの)

 What? White bread, did you say?

 (なに、白いパンだって?)

 Yes. It's made of the flour that came

 from the General Headquarters, I hear.

 (そう、マッカーサー司令部から来た
  粉で作ったんですって)」。

 すごい時代を感じるわ・・・。

男性) 英語のお勉強ですか?

 ご精が出ますねえ。

(庭を見るひなた)

ひなた) あ~いや~全然あきません。

男性) ・・・と言いますと?

ひなた) なんぼ英会話学校行っても、

 英語の本読んでも、聞き流し教材使

 ても、何しても、全然英語がしゃべれ

 るようにならへんのです。

男性) そんなはずありませんよ。

 み~んな英語の赤ちゃん

 なんですから。

ひなた) 英語の赤ちゃん・・・?

(部屋に、古いラジオ)

玉音放送) 「朕は、帝国政府をして、

 米英司蘇四国に対し、其の、共同宣

 言を、受諾する旨、通告せしめたり。

(ラジオは電源が入っていない)

玉音放送) 「抑々(そもそも)、帝国臣

 民の、康寧(こうねい)を図り、万邦

 (まんぼう)共栄の・・・」。

玉音放送英訳・平川) 「After pondering 

  deeply the general trends of the world

  and the actual conditions obtaining in 

  Our Empire today. We have decided to 

  effect a settlement of the present 

  situation・・・」

(不気味な顔でラジオを見る)

ひなた) えっ、何? 何?

(ラジオを叩くひなた)

玉音放送英訳・平川) 「We have ordered 

 Our Government to communicate to 

  the Governments of the United States,

 Great Britain, China and the Soviet

  Union that Our Empire accepts the 

  provisions of their Joint Declaration.」

(庭にいたおじさんを振り返ると、マイク

 の前に座り、英語の原稿を読んでいる)

ひなた) えっ・・・何?

玉音放送英訳・平川) 「The hardships and  

  sufferings to which Our nation is to be 

  subjected hereafter will becertainly great.

  We are keenly aware of the inmost feelings 

  of all ye, Our subjects. However, it is 

  according to the dictate of time and fate

 that We have resolved to pave the way

 for a grand peace for all the generations 

 to come by enduring the unendurable and 

 suffering what is insufferable. Cultivate 

 the ways of rectitude; foster nobility of 

 spirit; and work with resolution so as ye 

 may enhance the innate glory・・・」

(惟フニ今後帝国ノ受クヘキ苦難ハ

 固ヨリ尋常ニアラス 爾臣民ノ衷情モ

 朕善ク之ヲ知ル 然レトモ朕ハ時運ノ

 趨ク所 堪え難キヲ堪ヘ 忍ヒ難キヲ忍ヒ

 以テ万世ノ為ニ太平ヲ開カムト欲ス

 道義ヲ篤クシ 志操ヲ鞏クシ 

 誓テ国体ヲ発揚シ 世界ノ進軍ニ

 後レサラムコトヲ期スヘシ)

 

**********

 

(赤ん坊のるいを背負い、

 焼け跡の街を、ふらふら歩く安子)

(神社の拝殿に跪き、手を合わせる)

安子) 稔さんがご無事でありますように。

 ご無事で・・・帰ってきてくれますように。

 どうか・・・どうか・・・。

(安子の背中で、無邪気に

 キョロキョロしているるい)

 

**********

 

(拝殿の前のるいが、

 隣の錠一郎を見る)

(真っ白な軍服姿の稔が、

 黙とうをしている)

(稔を見つめるるい)

 

**********

 

(マイクの前に平川唯一)

平川) 8月15日、北米向けの英語放送で、

 終戦の詔書を朗読させていただきました。

 程なくして、NHKを退職しました。

ひなた) えっ? いや、そもそもNHKの

 人やったこと知りませんけど。

 ・・・っていうか、その前に、誰?

平川) 細かいことは、置いときましょう。

ひなた) あっ、分かりました。

平川) ある時、国際課の方から依頼され

 たんです。ラジオの英語講座の講師を

 やってみないかと。私はすぐに、お引き受

 けしました。あのころの、弱り切った日本

 を、元気づけたかった。ラジオを通して、

 英語を通して、明るく楽しい暮らしを、取

 り戻してほしかった。そう思いましてね。

 ♪「証 証 証城寺 証城寺の庭は ツ ツ 

 月夜だ みんな出て 来い来い来い」。

ひなた) ♪「おい等の友達ァ 

 ぽんぽこ ぽんの ぽん」

平川) いいですねえ!

ひなた) どうも。

平川) 日本を明るくするのに

 ぴったりの曲です。

♪(「COME COME EVERYBODY」)

 

**********

 

(るいを背に、飴を売りながら、

 この曲に耳を傾けた安子)

♪「Come, come, everybody
 How do you do, and how are you?
 Won't you have some candy?
 One and two and three, four, five?
 Let's all sing a happy song
  Sing tra la la la la」。

(やがて安子とるいは、一緒に口ずさむよ

 うになれい、るいは、錠一郎とひなたのい

 る暮らしの中で、再びこの歌に巡り会う)

 

**********

 

ラジオ・平川) 「Good evening.

 Let's speak English, shall we?

 I'm delighted to meet you all 

 on the air tonight. And now・・・

 皆さん、こんばんは。今日から皆さんと

 ご一緒に、毎晩この時間に『英語会話』

 のお相手をすることになりました。どうぞ

 よろしく。皆さんは小さい赤ちゃんが、だ

 んだん少しずつ話ができるようになる様

 子を、よく注意してご覧になったことが、

 おありでしょうか? 別に無理するわけで

 もなければ、特に、努力勉強するわけで

 もありません。早く言葉を習ってひとつ商

 売でもしようかなんて言う赤ちゃんはあ

 りませんから、そこは、悠長なものです。

 ところが、大きくなってから、さあ、英語

 を習おうということになるとなかなかそう

 楽にはいかないんですね、非常に勉強し

 努力してみても、なかなか、ものにはな

 りません。ここは一つ、恥をしのんで、赤

 ちゃんにその秘けつを聞いてみましょう」。

ひなた) 聞きたい!

(メモ帳と鉛筆を手に取るひなた)

ラジオ・平川) 「Won't you please tell us 

 your secret, babies? それは、何にも

 難しいことではありません。ただ、全て

 を急がずに、無理をしないで、自然に

 覚えられるだけ、一日一日と新しいこ

 とを覚えていけば・・・」。

 

**********

 

(拝殿に向かい、頭を下げた稔)

るい) お父さん?

 お父さんですか?

(目を開け、顔を上げる稔)

稔) どこの国とも自由に行き来できる。

 どこの国の音楽でも、自由に聴ける。

 自由に演奏できる。

(るいに向き直る稔)

稔) るい。

 お前は、そんな世界を生きとるよ。

(稔を見つめるるい)

(正午のサイレン)

 

**********

 

ラジオ・平川) 「では、皆さんお元気で。

 ここで芽生えました皆さんの英語が、

 立派に成長して、大きな舞台に活躍

 する日を、ただひたすらにお待ちして

 おります。では、全国のカムカムの赤

 ちゃん、いつまでも、明るく、お元気で。

 This is Hirakawa saying Sayonara 

  and good night.」。

(微笑み、マイクに向かい、

 頭を下げる平川唯一)

 

**********

 

(ラジオの前に座ったひなた)

(メモ帳に、「急がず 無理せず 自然に

 覚えられるだけ 一日一日 新しいこと」

 と書いてある)

 

**********

 

(黙とうが終わり、テレビの前に座る、

 勇と雪衣と桃太郎)

 

**********

 

(遠い目をしたるい)

錠一郎) るい?

(隣に、錠一郎)

錠一郎) どないしたん?

(手に持ったバッグから英和辞典を出す)

(「雉真稔」と書かれた裏表紙を、

 胸にあてるるい)

るい) ジョーさん。

 私・・・アメリカに行きたい。

 お母さんを捜しに・・・。

 アメリカに行きたい。

 

**********

 

8月15日、終戦の日であり、盆・・・死者がこの

世に戻ってくると言われている時。黙とうを捧

げる時間に起こった、奇跡・・・なんだろうなあ。

 

安子と幼いるいが一緒に聴いていたラジオの

テキストを見つけたひなたの前に現れるのは、

カムカムの生みの親、平川さん。ついに中の

人も現れた~(どこで出るのかと思ってたw)。

北米向けの英語放送で、終戦の詔書を朗読

したのが平川さんとのこと。初めて知ったけど、

そうだよね、英語放送があってもおかしくない。

(おかげで書き取りに非常に苦しめられた~)

 

ただ、全てを急がずに、

無理をしないで、

自然に覚えられるだけ、

一日一日と新しいことを

覚えていけば・・・

 

英語が話せるようになる秘けつを教える平川。

ひなたの手元には、自分で書いたメモが残る。

安子の時代からの縁が、ひなたにも繋がった。

「全てを急がずに」っていうのが、一番難しい。

 

そして・・・終戦の日、赤ん坊のるいを背負い、

安子が稔の無事を祈った神社に、るいと錠一

郎が訪れ、黙とうのサイレンの中、追加され

た回想映像の中で、安子に背負われた赤ん

坊のるいが、ふいに何かを見つけたように空

を見上げ・・・。同じく、気配を感じて隣を見上

げたるいの隣には、軍服姿の父・稔の姿が。

そっか・・・あの時、赤ん坊のるいには、安子

のもとへ帰ってきた御霊が・・・父・稔の姿が

見えていたのかもしれない・・・と、思いたい。

るい、と名付けた娘に・・・会いたかったよね。

 

どこの国とも自由に行き来できる。
どこの国の音楽でも、自由に聴ける。
自由に演奏できる。
るい。
お前は、そんな世界を生きとるよ。

 

生きてるはずだったのに・・・。本当に、早く、

そんな世界に戻りたい。戻れますように・・・。

 

 

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