「カムカムエヴリバディ」第78回~潔くて、侍みたいで | 日々のダダ漏れ

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カムカムエヴリバディ 第78回
第17週「1983-1984」
潔くて、侍みたいで

 

 

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ひなた) あんたも見てたんやな、

 「黍之丞」。えっ。

(床に倒れている五十嵐)

ひなた) はっ、ちょっと!

 何でそうやってすぐ寝んのあんたは!

 ホンマ、どこまでふざけたら気ぃ済む

 ん? 五十嵐五十嵐。五十嵐五十嵐。

畑野) おった。

 

**********

 

轟) よ~い、スタート。

(カチンコの音)

(お茶をたてる珠姫役のすみれ)

(ひなたに注意された通り、

 茶碗の縁を茶杓で軽く打つ)

すみれ) はっ・・・! 

 何者じゃ、そなたらは。

男性) うん。

男性) はっ!

すみれ) 何者じゃ!

男性) さあ来い!

すみれ) 何者じゃ!

 そなたたちは何者じゃ!

男性) あっ! くせ者!

すみれ) 千代之介!

男性) おりゃ!

男性) うわっ!

男性) やあ~!

男性) ああっ! くっ・・・。

すみれ) 千代之介!

男性) やあ~!

男性) ああっ! くっ・・・。

男性) おりゃ~!

すみれ) 嫌・・・嫌~! 千代之介!

 嫌~! 千代之介・・・!

轟) カ~ット! オーケー。

一同) オーケー。

畑野) 引き続き、斬られた千代之介

 を発見するシーン、いきます!

 ほな死体、お願いします。

五十嵐) はい!

ひなた) 死体?

(死んだように縁側に倒れる、

 千代之介の扮装をした五十嵐)

榊原) 大部屋俳優は、大抵あそこ

 からスタートなんや。

ひなた) えっ・・・。

榊原) 見た目より難しいらしいわ。

 肩やら背中やら動いて、NG出して

 怒られてる人もよう見るけど、

 五十嵐君は完璧やな。

 

(回想)

ひなた) 大丈夫ですか?

 しっかりしてください!

 

(回想)

ひなた) 何でそうやってすぐ

 寝んのあんたは!

 

この役回りのために、

五十嵐が練習していたのだと、

ひなたは、初めて理解しました。

 

For the first time, Hinata realized

Igarashi had been preparing for his role.

 

**********

 

すみれ) まこと、

 破天荒なお方であったこと。

(夕焼けに微笑む珠姫)

轟) カ~ット!

 オッケーでございます。

すみれ) はあ・・・。

轟) はい。

畑野) 美咲すみれさん、これで、

 撮了です! お疲れっした!

すみれ) ありがとうございました。

(拍手)

(スタジオの隅で拍手するひなた)

 

**********

 

<誰もいない休憩所>

(ワンピースに着替えたすみれが、

 終わったばかりの台本を見ている)

(榊原に付き添われ、ひなたが来る)

ひなた) あの・・・。

(台本から顔を上げるすみれ)

ひなた) さっきは、ホンマに、

 申し訳ありませんでした。

 差し出がましいことばっかり

 言うてしもて・・・。

(頭を下げたまま、そっとすみれを見る)

ひなたの心の声) ひい~! 怖い・・・。

すみれ) お茶。

ひなた) えっ?

すみれ) お茶いれて。

ひなた) はい。

すみれ) あなたアルバイト?

ひなた) はい。大月ひなたです。

 高3です。

すみれ) 変わってるのね。

ひなた) えっ?

すみれ) そんな若い子が「黍之丞」見

 てるなんて。せりふまで覚えるほど。

 

(回想)

ひなた) 「黍様。ご無事でよかった」。

五十嵐) 「おゆみ」。

 

(回想)

ひなた) 「ゆみは、三国一の

 幸せ者でございます。」。

五十嵐) 「おゆみ」。

 

ひなた) あの回は特別です。

 印象に残ってるんです。

 おゆみちゃんが潔くて。

 侍みたいで。

すみれ) 侍?

ひなた) はい!

すみれ) フッ・・・フフッ・・・

 本当に、変わった子ね。

ひなた) すいません。あっ、どうぞ。

すみれ) ありがとう。

ひなた) いえ。

(麦茶を飲むすみれ)

すみれ) 私は忘れてた。

 あのシーンのこと。ううん。

 あのシーンだけじゃなくて・・・おゆみ

 を演じてたことなんか忘れてた。

 忘れたかった。あの頃の自分を。

 あの頃は今より、更に若くて。

 かわいくて可憐で。

 ハツラツとしてピチピチしてて。

 それだけで価値があった。

 それだけじゃ駄目なんだなって

 気が付いたのは、「黍之丞」

 シリーズ降板してからよ。

 潔くて、侍みたいで・・・か。

(立ち上がり、テーブルに向かうすみれ)

(何かを書く音)

すみれ) はい。

ひなた) えっ?

(破天荒将軍の台本を渡すすみれ)

ひなた) えっ・・・あの・・・。

榊原) お疲れさまでした。

すみれ) お疲れさま。

 じゃあ、ステージの話はまた。

榊原) はい。よろしくお願いします。

(台本の表紙を開くひなた)

ひなた) すみれさんのサインや!

榊原) へえ~。よかったな、大月さん。

ひなた) けど、何で大事な台本に・・・。

榊原) 潔く、侍みたいに、

 やめたんと違うかな。

 テレビにしがみつくのは。

(珠姫のシーンに、

 びっしりすみれの書き込み)

 

**********

 

(笑顔で廊下を行くすみれ)

(ヒールがカクンとなる)

すみれ) フン!

(ふくれっ面で去っていく)

 

**********

 

男性) て~や! とう!

男性) とう! ぐあっ!

男性) てやっ!

(破天荒将軍に斬られる虚無蔵)

虚無蔵) くう・・・。やあ~!

(目を剥き、大胆に倒れる)

破天荒将軍) 世を治めんがため、

 天荒を破る。人呼んで・・・。

(くるっと回ってカメラ目線)

破天荒将軍) 破天荒将軍。

(刀をおさめる)

轟) カ~ット! オッケー! 以上!

畑野) 本日の撮影以上です!

 お疲れっした!

一同) お疲れさまでした!

畑野) 撤収!

(セットの隅に控え、破天荒将軍や、

 先輩役者を見送る五十嵐)

轟) おい、お前。

 お前や! さっきの死体役。

五十嵐) はい。

轟) 「毎回毎回おんなじ展開。

 おんなじセットでおんなじ場所で

 おんなじことが起きて、おんなじ

 クライマックス迎えて大立ち回り

 で拍手喝采」。

 

(回想)

五十嵐) 同じ場所で同じことが

 起きて、同じクライマックス迎え

 て。大立ち回りで拍手喝采。

 

轟) それがテレビ時代劇。

 あほしか喜ばへんマンネリ!

 ホンマに死体にしたろか!

 ・・・っちゅうのは冗談や。

 大部屋の新入りなんぞが、

 あんまり生意気なことを言う

 てたら、二度と使わへんで。

五十嵐) すいませんでした!

轟) あっ。虚無さん。

 こいつ、面倒見たってや。なっ?

 コンテストで斬られてたんお前やな?

 

(回想)

ひなた) たあ!

五十嵐) うおっ! ぐわあっ!

 

轟) アドリブにしては、悪なかった。

 稽古してへんかったら、ああは

 できひんぞ。うん。

(頭を下げる五十嵐)

(無表情にじっと見ていた

 虚無蔵が去って行く)

 

**********

 

<大月家>

ひなた) お父ちゃん、見て見て!

 すみれさんのサイン!

錠一郎) すみれさん?

ひなた) おゆみちゃんや!

 「黍之丞」に出てた。

錠一郎) あ~! 

 あの、お茶屋の看板娘か。

ひなた) そうや!

錠一郎) えっ、すごいな。

 これ、台本か?

ひなた) うん。「破天荒将軍」の。

錠一郎) 破天荒やなあ。

ひなた) 色紙も買うてたんやけどな。

錠一郎) ああ・・・いやいやいやいや。

 そらもうこっちの方が価値あるわ。

るい) ああ、おいでやす。

五十嵐) こんにちは。

るい) 熱々1つやね?

五十嵐) はい。

るい) すぐ焼くわ。そっち座って

 ひなたと話でもしといて。

ひなた・五十嵐) えっ。

るい) お友達でしょ?

ひなた) 友達なんかや・・・。

五十嵐) 友達なんかじゃ・・・。

錠一郎) あっそうなん? 

 ああ、入り入り。

五十嵐) いや本当に。

るい) 焼けるまでちょっと

 かかるから。入って。

錠一郎) ほらほらほら。

 どうぞどうぞ。

(店のテーブル席に座る五十嵐)

ひなた) 何なん? 2日続けて。

五十嵐) 俺の勝手だろ。

ひなた) まあそうやけど・・・。

錠一郎) はいどうぞ。

(お茶を出し、隅に座って

 台本を見る錠一郎)

ひなた) 稽古やったんや。

 ただ寝転がってたんやなくて。

 ごめん。何も知らんと。

五十嵐) 今日の仕事はまだマシな方

 だ。スタジオだからな。この季節に、

 外で辻斬り死体の役やらされてみろ。

 地獄だぞ。汗かくなって、怒鳴られる

 んだから。最悪なのは、真冬の土左

 衛門役だ。本当にこのまま死んだ方

 がマシだと思った。真冬の土左衛門

 になった日・・・。ここの回転焼きを食

 べた。目の前で、おばさんが熱々を

 焼いてくれた。あったかくて、甘いあ

 んこの味が広がって・・・生き返った

 気がした。もう少し頑張ろうと思った。

 (回転焼きに、

 「大月」の焼き印を押するい)

五十嵐) それからだ。

 やめようかと思う時。

 気合いを入れたいと思う時。

 ここの回転焼きが食べたくなる。

るい) はい。

五十嵐) あ・・・。

るい) お待ち遠さん。

 ここで食べていく?

五十嵐) いえ。

るい) そう。おおきに。

桃太郎) あっ! お姉ちゃんに

 斬られてたおにいちゃんや。

錠一郎) ああ、あの、

 コンテストの時の?

ひなた) 桃。あんたいらんこと

 覚えてんでええねん。

桃太郎) こんにちは。

五十嵐) こんにちは。

桃太郎) お父ちゃん、

 ランニング行こ!

錠一郎) ああ・・・今日の分の

 宿題は済んだんか?

桃太郎) あさっての分までやったわ。

錠一郎) おっ、破天荒やなあ。

るい) アハハッ、ちょっと桃。

桃太郎) 速く!

るい) 待ち待ち。ちょっと待って。

錠一郎) あ・・・ちょ・・・。

五十嵐) あっ、

 お茶ごちそうさまでした。

錠一郎) ああ、ほなね。

 じゃあ行ってくるわ。

桃太郎) 行ってきます!

るい) 行ってらっしゃい。

(表で見送るるい)

五十嵐) じゃあな。

ひなた) あっ、うん。

(店を出る五十嵐)

五十嵐) どうも。

るい) おおきに。

(ひなたも店から出てくる)

るい) 素直なええ子やねえ。

ひなた) 素直? どこが!?

 

あの五十嵐が、

素直ないいやつだなんて、

素直に認められない、ひなたでした。

 

**********

 

おゆみちゃんとしてレギュラー出演していた

時は棒読み台詞ではなかったので、今回の

大根役者ぶりは、目立とうとしたあまり、やり

過ぎてしまった感じなのかな? 美咲すみれ

は、やっぱりやればできる子、役者でした~。

 

おゆみちゃんが潔くて。

侍みたいで。

 

侍になりたかったひなたにとって、侍みたい

に潔く見えたおゆみちゃんは、理想の女性

だったのかもね。ホント、侍が好きなんだな

~ひなたは。今は死体役だけど、いずれ侍

の役を目指す五十嵐も嫌いじゃないはずw

 

とりあえず・・・五十嵐がいきなり寝る理由が、

病気ではなさそうでよかったよ~。役作りの

ためだったことは分かったけど、恐らくミスリ

ードさせるためだったのだろうけど、ちょっと

やり過ぎ感は否めないような。病気だったら

嫌だなあと思っていたのでなおさら。とはい

え・・・ようやく五十嵐の気持ちが見えてきて、

ひなたも必要以上に突っかかることはなくな

りそうでよかった。五十嵐もひなた以外には

礼儀正しいし。るいが「素直でええ子」という

のも分かる。ふっふっふ。親の言うことって、

素直に聞けなくても、ジワジワとくるよね~。

 

死体役の人が、あまりにきつそうな状況だっ

た場合、ついつい、役の人に同情してしまう

ことはある。息は大丈夫かしらと、そんなに

映さないであげてくれ~とハラハラしたり・・・。

どんなことにも、隠れた努力は必要で、それ

をちゃんと見ている人がいてくれるって素敵。

関係性が大きく変わっていきそうで楽しみ♪

 

 

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