特集ドラマ「あなたのそばで明日が笑う」 | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

東日本大震災10年 特集ドラマ

「あなたのそばで明日が笑う

 

 

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「日々のダダ漏れ」

 

 

蒼) 人の気持ちって、分かるか分から

 ないかしかないのかなあって。

 

**********

 

蒼) この間は、ごめんなさい。

 「石巻のこと、何も知らないでしょ」

 って言ってしまって。

瑛希) いえ、そのことに関しては、

 本当にそのとおりなので。

 こちらこそ、すみませんでした。

 分かると分からないって、

 どうやったら超えられるんでしょうね。

 

**********

 

蒼) 上映中、彼を見ると、スクリーンの

 端の方ばっかり見てて。あとから気付

 いたのが、彼、ずっとエキストラを見て

 たんです。

瑛希) えっ?

蒼) 画面の隅に映り込んでる男女とか。

 「そういう人たちの物語を妄想するの

 が好きなんだ」って。

 主役じゃない人たちの物語。

瑛希) 僕は、その人とは映画

 見に行けないですね。

 

**********

 

蒼) 私、今も高臣を待ってるんです。

 高臣は、遺体も何にも見つかってな

 いから。10年たったって、頭では分か

 ってるんですけど。でも、どうしても…

 待っちゃうんです。捜しちゃうんです。

 朝起きる度に、今日目の前にふらっ

 と現れるかもって…思っちゃうんです。

 だけど、私もそろそろ区切りをつけな

 いと。だから、本屋を始めるんです。

 高臣を待ってるって、初めて人に話

 しました。

瑛希) 本屋どうしましょうね。

蒼) 私、未来に向かう

 本屋を作りたいです。

瑛希) 未来?

蒼) 六太とか子供たちが、10年後

 20年後も、訪れたくなるような本屋を。

瑛希) いいですね。

蒼) あっ、カフェスペースも作ろう。

 放課後気軽に立ち寄って、

 本読んだり話せたりするように。

 

**********

 

蒼) ごめんなさい、ずっと来られなくて。

浅子) 何にも。私ね、進む速度は

 人それぞれと思うの。蒼ちゃんが

 10年かけてここに来てくれたこと、

 私本当にうれしいのよ。

(お墓の前で手を合わせる六太と浅子)

(手を合わせることが出来ずに、

 手を握りしめる蒼)

六太) お母さん?

浅子) 蒼ちゃん? 大丈夫?

蒼) ごめんなさい…。

 

**********

 

六太) ここって昔、

 うちの本屋だったんだよね。

葉山) そうだよ。何しに来たの?

六太) そっちこそ。

葉山) タイムスリップできないか

 なあと思って。

 蒼さんとはここに来たりしないの?

六太) ない。お母さん、

 全然お父さんの話してくれないし。

葉山) 映画はできた?

六太) まだ台本ができてなくて。

葉山) まだ台本?

 ずっと書いてんじゃん。

六太) 全くですよ。

 

**********

 

(回想)

高臣) 指輪、渡そうと思ったんだけど、

 俺、落としちゃってぇ…。

蒼) ここら辺に落としたので

 間違いないの?

高臣) 多分…。

蒼) あっ。

高臣) あった?

(缶ジュースのフタ)

(笑い声)

蒼) 全然違ったね。アハハハ…。

(フタを海に投げる高臣)

高臣) あ~。

(砂浜に寝転ぶ高臣)

(並んで寝転ぶ蒼)

蒼) あ~。

高臣) 絶望的に見つかんないね。

蒼) フフ…だね。

高臣) あのさ。

蒼) ん?

高臣) あの…

 指輪全然ないんだけどさ、

 あの…。結婚、してくれない?

(笑い声)

高臣) そうなるよね~。

蒼) なるね~。

(座る2人)

高臣) 今日はさ、見つかんなか

 ったけどさ、また捜しに来よう。

蒼) ちょっと面倒くさいかも。

高臣) 面倒くせえか~。

蒼) アハハハ…ごめんごめん。

 うん、また捜そう。私、高臣くんと

 過ごす、こういうたわいない時間

 が一番楽しいな。

 そうだ。あと、結婚しよう。

(波打ち際へ走る高臣)

(蒼に向かって両手を突き上げる)

 

**********

 

蒼) 何で知ってたの?

六太) 瑛希さんが教えてくれた。

 「自分が知ってる中で、一番の

 ラブストーリーだ」って言って、

 カメラマンまでやってくれた。

 お母さん、瑛希さんと喧嘩したの?

蒼) 喧嘩っていうか…。

六太) 仲直りしなよ。

蒼) はい。

六太) 俺が生まれてからも、お父さん

 とお母さんって、指輪捜したの?

蒼) うん、捜したよ。

六太) やっぱり! 俺さ、何か

 ぼんやり覚えてるんだよね。

 2人が、砂浜で穴掘ってるところ。

蒼) えっ? まだ1、2歳じゃない?

六太) あれは指輪捜してたのか。

 お母さん。

蒼) ん?

六太) 俺もっと、

 お父さんの話が聞きたい。

 

**********

 

蒼) 六太に勝手に話したんですね。

瑛希) 僕が知る限り一番の

 ラブストーリーだったので。

蒼) ありがとう。

(砂浜を歩く2人)

蒼) 高臣が行方不明になってからも、

 毎日一人で捜してたんです。

 全然見つからないんだけど。でも、

 見つからなくてホッとしてる自分も

 いるんです。今日見つからないなら、

 明日見つかるかもしれないでしょ?

 そう思うと、少し希望が持てるんです。

 後ろを向くことで、前に進んでいっちゃ

 駄目かな?

(後ろ向きに歩く瑛希)

蒼) えっ? フフッ。

瑛希) 僕、ちっちゃい頃

 卒業式とか何か苦手で。

蒼) えっ?

瑛希) 区切りをつけられてるような感じが

 して。区切りなんてつけなくていいんじゃ

 ないですかね。どっちが前でどっちが後

 ろかなんて誰にも分からないですよ。

蒼) 瑛希さん。

瑛希) はい。

蒼) 私…。

(砂の上を小さな蟹が横切っていく)

瑛希) 何ですか?

蒼) ごめんなさい。何でもないです。

瑛希) 蒼さん。

蒼) はい。

瑛希) 僕、本屋が完成したら、石巻を

 離れることになるかもしれません。

蒼) えっ?

瑛希) 熊本の被災地の古民家を

 リノベーションする仕事の依頼を

 もらってて。

蒼) いつ出ていくんですか?

瑛希) 完成したら割とすぐ出て行か

 なくちゃいけなくなると思います。

蒼) すぐですね。

瑛希) はい。

 あっ、見送りとかやめて下さいね。

 僕そういうの、すぐ泣くので。

蒼) アハハ…うそだ。

 そういう時、絶対無の表情ですよね。

瑛希) いや~意外とね、

 そういうところがあるんですよ。

蒼) アハハ…。そっか。

 じゃあ、絶対いい本屋にしなくちゃ。

瑛希) はい。絶対に。

 

**********

 

浅子) 蒼ちゃんは、ここで高臣を

 待つことにしたんだね。

蒼) はい。

浅子) 私はね、いっつも高臣がそばで

 見守ってくれてる気がしてんの。今も。

蒼) 私も、夢…見るんです。

 高臣さんとの夢。

 一緒に本を探したり、石巻を歩いたり。

浅子) そうだったの…。

 んで、今度。蒼ちゃんが見てきた

 夢の話聞かせてちょうだい。

蒼) 是非。

 

**********

 

(スコップで穴を掘る瑛希)

(瑛希を見つめ、微笑む蒼)

(やがて蒼も掘り始める)

(砂浜には深い穴が幾つもできている)

瑛希) はあ…。ああ…。

 あ~見つからない。

蒼) 久しぶりにこんなに真剣に

 捜した。ありがとう。

瑛希) 蒼さん。

蒼) 何?

瑛希) そばにいてもいいですか?

蒼) えっ?

瑛希) 僕石巻に残ることにしました。

 僕は…。高臣さんにはなれないけど、

 それでも一緒に待つことならできます。

 蒼さんが知ってる僕の知らないこと、

 これからもたくさん聞きたいです。

 あなたが思い出すことを、

 僕も思い浮かべたい。

蒼) うれしい。

 でも…私は、瑛希さんに受けて

 ほしいな、熊本の仕事。

 近くにいることが、

 そばにいることじゃない。

 遠くにいても、

 寄り添うことってできると思う。

 瑛希さん。離れていても、

 私のそばにいてくれますか?

瑛希) はい。

蒼) ありがとう。

 

**********

 

まだ何も見つかっていなければ、亡くなった

とは思いたくないし、言いたくない気持ちは

よく分かる。きっと自分もそうすると思うから。

ただ高臣の母親の気持ちも何となく分かる。

年齢的に、そう遠くないうちに息子に会える、

亡くなっているなら早く弔ってあげたい、魂

を安らげてあげたいと、若い人よりも、死を

より近くに感じているのかもしれないなあと。

 

私ね、進む速度は

人それぞれと思うの。

 

区切る必要も、人それぞれ…なのだと思う。

区切っているのか意識したことはないけれ

ど、個人的には、「はい、今ここから新たに

スタート」するのは嫌いじゃなかったりする。

単に飽きっぽいのと、何度でもやり直せる、

再スタートできると思いたいのかもだけど。

 

後ろを向くことで、

前に進んでいっちゃ駄目かな?

 

蒼の問いかけに、瑛希が言った言葉は…

 

区切りなんてつけなくていいんじゃない

ですかね。どっちが前でどっちが後ろ

かなんて誰にも分からないですよ。

 

時間は平等に過ぎてゆく。時間は前に進

んでいく。それは誰にも止められない。前

を向いても後ろを向いても、上を向いても

下を向いてもいいじゃない? いろんな景

色を見ながら進んでいっても…いいよね。

 

指輪は見つかったらうれしいし、見つから

なくても…そこにあるんだって思えるだけ

でうれしい気がした。化石のようにずっと

そこにある。遠い未来に誰かが見つけて

くれるかもしれないし。ちょっとロマンよね。

 

最後にかかった歌が、心に染みた。かく

れてるだけよね。かくれんぼは続いてる。

いるから。そこにいるから。どこかにいる

から。待ってるから。探しにいかなきゃね。

 

ドラマの最後に流れた「かくれんぼ」が聞

きたくて、その場でCDを注文してしまった。

 

 

恋人を超え 家族となったね

家族を超えた 繋がったね

ずっと見てて 私が選ぶ

未来を一つ一つ そこで見てて

あなたは私の中 生き続ける


言いたかった言葉たちが
私の中で今 あふれ出して

この身体突き破りそう


やめないよ でもやめないよ

このかくれんぼは
身体中にあなたを宿す


人生かけてのかくれんぼを いいよ

あなたとすること 私は決めた
だけどこれじゃ 不公平だから来世の

鬼はあなたで今から決まりだから。

必死で 私を見つけて
抱きしめにきて

    (「かくれんぼ」byRADWIMPS)より

 

 

CDが届いて、「かくれんぼ」の歌詞を読ん

だだけで涙があふれて…。曲を聞いて更

に涙があふれて…。ドラマにぴったりな曲

だったんだなあって、あらためて…泣いた。

 

忘れることはできないし、痛みも消えること

はないと思うけれど、生きている限り、覚え

ている限り、大切な人は生き続ける。身体

中のあなたを宿す…そう思えたらいいな。

人の中に景色の中に、会いたい人はいる。

時々見つけて、時々見失う。かくれんぼは

続く。あの人は…確かに、私の中に、いる。

 

 

(※)「かくれんぼ」「あいたい」が入ったアルバム

 「2+0+2+1+3+1+1= 10 years 10 songs」の利益

 は日本赤十字社、自治体などに全額寄付され、

 日本全国で起こる自然災害などの支援活動に

 充てられるということです! (2021年12月31日

 までの売上金額が寄付の対象)

 

 

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