「スカーレット」第60回~離さへん。僕はずっと離さへん。離しません | 日々のダダ漏れ

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「スカーレット」 第60
第10週 「好きという気持ち」
離さへん。僕はずっと離さへん。離しません

 

 

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八郎) グッと、そう。グッと。
喜美子) グッ…。
八郎) うん。

 あんまり力入れ過ぎたらあかんで。

喜美子) はい。

(粘土で作った湯飲み茶わんを糸で

 ろくろから切り離す喜美子)

(両手でそっと持ち上げる)

喜美子) うちの初めての湯飲み茶わんや…。

 フフフフフ。言うたらなんやけどよ、

 天才ちゃう? なあ? うちにもできたやん。

 案外ちゃちゃっとできるもんやねんなあ。

 あっ、これ素焼きして、絵付けしよか?

 模様描いたりして? これ…。

(くしゃくしゃにつぶす八郎)

八郎) はあ…。

(新しい粘土を置く)

八郎) はい。もっかいな? 次は一人で。

(呆然とした喜美子) 

八郎) 何度でもやるんよ。さあ、練習練習。

喜美子) はい!

八郎) はい。

 

**********

 

<夕方・商品開発室>

(八郎と喜美子がそれぞれろくろに

 向かい、作業をしている)

(八郎の後ろ姿を見つめ、作業に戻る喜美子)

(手を止め、喜美子を振り返る八郎)

 

**********

 

<夜>

八郎) へえ~。焼きもんのかけらを…。

喜美子) 大阪で一回調べてもろたら、

 えらい昔のかけらや言われて。

八郎) 昔て?

喜美子) 室町時代。

八郎) ちょっ…見せて下さい! ああ…。

喜美子) いや、ええですよ、

 うちも見てもらいたいです。

 ほんまにきれいな色してるんです。

八郎) ほな是非!

喜美子) 是非。

 ほやけど、今日は遅いから…。

八郎) ああ、まあそうですね…。

喜美子・八郎) 明日!

(笑い声)

喜美子) 是非、明日日曜やし

 見に来て下さい。

八郎) はい。

 

**********

 

<昼・川原家>

(マツが直子宛ての葉書に

 筆で文章を書いている)

(戸が開く音)

喜美子) ただいま~。

 こちらです、どうぞ。

八郎) 失礼します。

マツ) お帰り、どこ行ってたん?

喜美子) 迎えに行っててん。

 十代田さんや。

八郎) 初めまして。

マツ) 十代田さん?

八郎) 十代田八郎いいます。

喜美子) ちょっと待ってて下さい。

 すぐ持ってきます。

八郎) はい。

喜美子) あれ、お父ちゃんは?

 百合子も出かけたん?

マツ) うん、

 大野雑貨店が店じまいするんよ。

喜美子) 聞いてる。

マツ) 在庫処分が今日までや言うて、

 お父ちゃん慌てて、

喜美子) 百合子連れて見に行ったわ。

 何か買うてくるつもりやろか。

マツ) あ…あの…?

喜美子) そやし言うたやん。

 陶芸を勉強させてもらうて。

マツ) えっ? えっ、こんな若い人…。

 娘が、お世話になっております。

八郎) あ…いえいえいえ!

喜美子) あっ、手紙書いてたん?

マツ) うん、直子にな。

 どうぞお上がり下さい。

 狭いとこですけど、今、お茶でも…。

八郎) あっ、いやいやいや、すぐ

 おいとましますんで、お気遣いなく。

マツ) あ…そうですか?

八郎) はい。あの…直子さんて?

マツ) 東京におる娘です。

 言うてませんか?

 喜美子は3人姉妹の長女です。

八郎) あっ、そうなんですか。

マツ) 八郎さんは…8人きょうだい?

八郎) えっ、何で!

マツ) 当たった?

八郎) あっ、うちもきょうだい多て、

 上に5人おって、いっつもほったら

 かされてました。

八郎) ああ分かります。

マツ) せやのに結婚の時だけ親が出て

 きて、どこの馬の骨とも分からん男は

 あかん言われて、泣きながら家を飛び

 出しました。

(笑い声)

喜美子) 何の話してんねん!?

 恥ずかしい。しかもうちも聞いた

 ことない話やん。

マツ) 言うたことないもん。

喜美子) もうやめてや。すんません。

八郎) いえ、すいません。

喜美子) これです、言うてたかけら。

マツ) 何?

喜美子) 拾たんよ、大阪行く前に。

八郎) あの…。

喜美子) はい。

八郎) 手ぇ洗ってもよろしいですか?

喜美子) あっ…。

八郎) 大事な…川原さんの大事に

 していたかけらやて聞いたんで。

喜美子) あ…どうぞ。

八郎) お借りします。

マツ) それを見に来はったん?

 どこで拾たん?

喜美子) 夕日のきれいに見える所で…

 一人で大阪行くのにな、これを連れて

 ってん。ほんで自分の部屋に大事に

 置いてた…。

マツ) 初めて聞いた。

喜美子) ほんで大事に持って帰って

 きたんよ…。お父ちゃんに見つかっ

 たら、何やこのがらくた言われるし。

 しまっといてん。

八郎) すみません。

 ほな、見させて頂きます。

喜美子) はい。

八郎) うわあ…ほんまにきれいやわ…。

喜美子) 室町時代のもんや言うてたけど、

 ほんまかな?

八郎) いやどうやろ…見たことない色や…。

 うん? どうやって…なにでこんな色出した

 んやろ…?

喜美子) 室町時代にも釉薬ってあったん?

 昔の釉薬使ったら、

 こんなんなったんちゃいます?

八郎) いや…

 これ、そういうの一切使てないわ。

喜美子) 一切? 使てないの?

八郎) 何にも使てない。すいません。

(窓辺へ行き、日の光にかざす八郎)

八郎) これは焼いただけや…。

喜美子) 焼いただけで

 こんなきれいな色出るん?

八郎) その当時の土と…空気と水と…。

 焼き加減か…。

喜美子) 炎の力?

八郎) せやな。

 二度と出えへん、自然の色や。

喜美子) 自然の色…。

八郎) うん。貴重や。

喜美子) へえ~! 

 ほな、大事に持っときます。

八郎) うん。あの…もっかいええ?

喜美子) あっ、はい。

 はあ、うわ…ほんまに不思議やわあ。

 あの…やっぱりお茶いれますよって、

 向こう座って、ゆっくりお話ししたら?

八郎) あっ、いや、結構です、もう帰ります。

 今日は、夕方からあれなんで…

 お見合い大作戦。

喜美子) あっ…。

マツ) えっ。

喜美子) 忘れてた。

マツ) 参加しはるんですか?

八郎) はい。

喜美子) 信作に頼まれてな。

マツ) あら、頼まれて?

八郎) せやけど今は、ええ人に、

 出会えたらええな思てます。

(かけらを喜美子に返す八郎)

八郎) お邪魔しました。

 ほんま突然すみませんでした。

マツ) いえ…ほなまた、

 よろしゅうお願いします。

八郎) 失礼します。

マツ) 喜美子?

喜美子) 気ぃ付けて、さいなら。

八郎) さいなら。

喜美子) ほな…。

八郎) ほな。

(マツに会釈をし、出て行く八郎)

(かけらを手に、土間に立っている喜美子)

マツ) 喜美子は、どないすんの?

 お見合い大作戦。

 顔だけ出す言うてたやん。

 着ていくもんあんのん?

(葉書の続きを書くマツ)

マツ) お父ちゃんも、

 今日やいうこと忘れてるんかいな。

 忘れてるわけないなあ、

 今戻っきたらうるさいで。

(上がりがまちに、八郎のハンカチがある)

マツ) それにしても、八郎さん、

 感じのええ人やった。

 あんな人やったら、お見合い大作戦で

 すぐに合う人見つかるやろなあ…。

(ハンカチを手に、出て行く喜美子)

(筆を止め、一人微笑むマツ)

 

**********

 

(道を走る喜美子)

喜美子) 十代田さん!

(振り返る八郎)

喜美子) これ…。

(ハンカチを差し出す喜美子)

八郎) あ…わざわざそんな…。

 すいません。

喜美子) あんな…。あんな…?

 一回しか言わへん。

 お見合い大作戦行かんといて下さい。

八郎) えっ。

喜美子) 行かんといて!

八郎) 何…。

喜美子) 好きや!

 好きやねん、うちあんたのこと!

 どう考えても、よう考えても好きやった!

 あんな…?

八郎) あの! あ…いや…どうぞ。

喜美子) あんな? ほやけどうち…

 草間さんいう人がいてな?

 柔道教えてくれてた。

八郎) え…ちょっ…ちょっと待って?

 そういう人いてはるんやったら…。

喜美子) ちゃう! ちゃうちゃう、ちゃうねん。

 草間さんな、奥さんを捜しててん。

八郎) うん。

喜美子) ずっと信じて、捜してたんやけど…。

 奥さん、ほかの人と暮らしててん。分かる?

八郎) 分かる…。

喜美子) そん時思てん。結婚してても、

 こういうことが、あるんやなぁて。

 手をつなぐことより、

 難しいことがあるんやなぁて。

八郎) 手をつなぐことより、難しいこと…。

喜美子) ほやからうち、結婚とか…。

八郎) 離さへん。

(喜美子の手を掴む八郎)

八郎) 僕はずっと離さへん。

 離しません。抱き…。

喜美子) だき?

八郎) 抱き寄せてもええですか?

喜美子) あかん!

八郎) 何で?

喜美子) 泣くわ!

八郎) 何で?

喜美子) 好きやから!

八郎) アハッ…。

(喜美子をそっと抱き寄せる八郎)

喜美子) あかん…。あかん。えっ…。

(八郎の肩越しに、道の先を見る喜美子)

(在庫処分品を抱えた常治、信作、百合子)

 

**********
 

マツと喜美子の話し方って、女性あるあるで…。

聞かされる側には唐突な話でも、言ってる本人
にとっては、頭の中でいろいろ考えているうちに

たどりついたところから話しているつもりだから、

自分の中ではつながってるのよね。アレがナニ

して、ナニがアレして…って部分が全部頭の中

にあって、その続きからしゃべり出しているので、

聞いてる方は「えっ、何の話?」っていう…女性

にありがちな会話の感じが実にリアルだなあと。

 

喜美子と八郎の様子から、自分の恋を連想した

マツと、結婚から草間のことを連想した喜美子。
まさか草間さんの奥さんのエピソードが、喜美子

に結婚をためらわせる要因となっていたとは…。

ついつい大人の事情を忖度してしまっていたよ。

喜美子が尊敬してやまない草間さんが愛した人

が、草間さんを待てずに他の人と夢をかなえて

いたという出来事は、結婚という関係も、永遠の

ものではないと…喜美子に思わせていたのね。

そっかぁ…そんなことを考えていたのか。そうい

う若い感性を…忘れちゃってたよ、おばさんはw

 

再会した草間さんは、後悔はない、心から好きな

人に出会えて、本当によかった。好きな人ができ

ると世界が広がると言う。呪いが…解けた感じ?

八郎の「ええ人に出会えたらええな」発言、マツ

の「あんな人やったら、お見合い大作戦ですぐに

合う人見つかるやろなあ…」発言に、心乱される

喜美子。策士やわ~マツ! マツさんは恋愛スキ

ルだけは高いよね。良くも悪くも一筋というか…。

 

好きや!
好きやねん、うちあんたのこと!
どう考えても、よう考えても好きやった!

 

なんてど直球な、どストレートな告白なんだ~!

 

手をつなぐことより、

難しいことがあるんやなぁて。

 

(まあ…つなぐより、離さない方が難しいから…)

自分から告白したくせに、迷いを見せる喜美子。

そこがマジ喜美子。考えすぎる喜美子からの~

 

八郎) 離さへん。
 僕はずっと離さへん。
 離しません。抱き…。
喜美子) だき?
八郎) 抱き寄せてもええですか?
喜美子) あかん!
八郎) 何で?
喜美子) 泣くわ!
八郎) 何で?
喜美子) 好きやから!

 

何これ~! 可愛すぎるわっ! 良すぎるわっ!

ラブシーンからの常治登場がまたお見事で…。

いや~スカーレットマジ好きや! 好きやねん!

抱き寄せても…ええよぉ。泣いても…ええよぉ。

ああ…愛おしすぎる! 幸せを…ありがとう~!

 

 

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