「東京タラレバ娘」第８話～私、妊娠したかも！？揺れる女心・・・振り返らず進め！！

「東京タラレバ娘」




第８話
私、妊娠したかも！？
揺れる女心・・・振り返らず進め！！


食べ物の好みも会話も合う。
やっぱり楽しい。
早坂さんとだったら、
幸せそのものって感じの未来が見える。

（妄想）
早坂）　はい、行くよ～。
　　　今日より若い…。
一同）　明日はない！

いや、でも、９人は無理だな。

早坂）　倫子さん。
倫子）はい。
早坂）　あの…。
倫子）　はい。

私、もう回り道はしない。

早坂）　倫子さん。

早坂さんとの未来へ、
真っ直ぐ突き進みます！

早坂）　き…。き…。き…。
　　　昨日は申し訳なかった！
倫子）　えっ？
早坂）　倫子さんは、ただ酔った勢いで
　　　ああいうことを…。なのに僕は思
　　　わず舞い上がってしまっていて…。
　　　すいませんでした！
倫子）　あっ、いや…いえ、全然！
　　　あの、私も酔っ払ってたんで…。
　　　こちらこそすいませんでした。
早坂）　いやいや、とんでもない！ あ…。
　　　ホントに申し訳なかった。
倫子）　あっ、全然…大丈夫…大丈夫…。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

良男）　怒られちゃったよね？
小雪）　ううん。諭された感じ。
良男）　ごめん。
小雪）　何が？
良男）　僕のせいで。
小雪）　違うよ。丸井さんと付き合うって、
　　　私が決めたんだから。でも、もう…
　　　お店には来ないで。
良男）　分かった。
小雪）　だから…今度から、外で会おう？
良男）　うん。はぁ、よかった…。
　　　もう会うのやめようって言われるのか
　　　と思ったから。だって、小雪さんと今
　　　会えなくなったら、どうしていいか分
　　　かんないから。
小雪）　バカ…。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

私達だって、
頑張ってないわけじゃない。
幸せになるために、
頑張ってるんだ、これでも。
それなのにどうして、
昔、思い描いた未来と
違うんだろう。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

涼）　香…お前…妊娠したの？
香）　どうしよう涼ちゃん、私…。
涼）　香。産みたい？
香）　いいの？ 産んで…。
涼）　香が決めていいよ。
香）　じゃあ…産んだら？
涼）　ちゃんとするよ。
　　責任取るよ、ちゃんと。香…。
　　ごめん。一人で悩んでた？
　　ごめんな、香。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

倫子）　えっ、産んでいいって？
香）　うん。私の好きにしていいって。
小雪）　えっ、何それ。ひと事みたいじゃん。
倫子）　いや、でも、優しいよ。
香）　ちゃんと責任は取るって言ってくれた。
小雪）　えっ、本命の彼女とは別れるって？
倫子）　結婚してくれるって？
香）　いや、そこまでは…。
小雪）　えっ？
香）　でも私、涼ちゃんがちゃんと、大切に
　　してくれてるって分かっただけで、うれ
　　しかったんだよね。
倫子）　そっか…。
香）　ってことで、やってくる。
倫子・小雪）　えっ！？
倫子）　ってやってなかったんか～い。
小雪）　ったく…。
倫子）　ん～…でも悪いけど、
　　　意外だったね、涼ちゃん。
小雪）　ホント。まぁ、よかったよね。
倫子）　うん。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

倫子）　ほっ…ほっとしちゃった？
小雪）　あ～不安だったもんね。
香）　分かんない…。
小雪）　えっ？
香）　私、一体何なんだろう。
　　今自分がさ…。分かんない。
　　ほっとしてんのか、がっかりしてんのか、
　　分かんない…。何なんだろう、私…。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

香は、自分自身に保険をかけたんだ。
結果がどっちであっても、
どっちにしろ傷つかないように、
先回りして、防御して、
みっともない感情をコントロールして。
もう大人だから。

私も同じかもしれない。
あの時、早坂さんから
「付き合おう」って
言われるんじゃないかって、
舞い上がってたけど…。

そうじゃなくても傷つかないように、
心の準備はしてあったから。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

荒川）　いいよね、この企画。アラサーの、
　　　生きづらさとか切迫感リアルでさ。
倫子）　あぁ、ありがとうございます。
ホント、実感こもってる。
荒川）　特にここ、「女は25過ぎると
　　　時間がたつのが早い」ってとこ。
　　　これホントなんだ？
倫子）　はい。
荒川）　よく言うよね。
　　　坂道を転げ落ちるようにってさ。
倫子）　聞いてはいたんですけど、ホントに
　　　25歳すぎたら、あっという間に30歳に
　　　なってましたから。
加奈子）　倫子ちゃん。
倫子）はい。
加奈子）　一つだけ言っておくね。
倫子）　はい。
加奈子）　30歳代は、その倍速で、
　　　　あっ！という間よ。
倫子）　はい…。

どうやら私たちには、
時間がないらしい。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

倫子）　じゃあ香の事どう思ってんのかな？
　　　あぁ…しないか、そんな話。
KEY)　どっちも好きだって言ってた。
倫子）　えっ？ どっちも？
KEY)　うん。
倫子）　どっちもって、そんなこと…。
KEY)　ていういか、あの人の方こそ
　　　何で涼さんと付き合ってんの？
倫子）　何でって…。
KEY)　いっつもここで「結婚したい～」とか、
　　「女の幸せつかむ」とか言ってんのに
　　　矛盾してる。ホントにそう思ってんだ
　　　ったら相手涼さんじゃないだろ。
倫子）　そうだよね…。
　　　香自分でも分かってる。
　　　言ってることと、やってることが
　　　合ってないって。
　　　でも別れられないんだよ。
KEY)　何で？
倫子）　それは…もしかして、いつかまた
　　　自分だけのものになってくれるかも
　　　って、どこかで期待してるんだと思う。
KEY)　後悔すんじゃないの？
倫子）　いや、既にしてるって言ってた。
KEY)　だったらやめればいいのに。
倫子）　はぁ～そう簡単にはいかないよ。
KEY)　何で？
倫子）　分かっててやってるから。分かんなく
　　　て突っ走ってるなら気付いた時にやめ
　　　られるけど、分かってやってるとなると
　　　そうはいかないっていうか。年とともに
　　　だんだん簡単じゃなくなってくるんだよ。
　　　何かをやめるのも、始めるのも。
KEY)　あんたは？
倫子）　えっ？
KEY)　どうすんの？ 早坂さん。
倫子）　何で…何で早坂さん出てくんの。
KEY)　見ちゃったんだよね。北伊豆で。
倫子）　えっ、あっ！
KEY)　見たくて見たわけじゃないんで。
倫子）　いや…えっ！？
KEY)　好きなんだ？ 早坂さんのこと。
倫子）　いや、好きっていうか…
　　　向こうの気持ちも分かんないし。
　　　何ていうか…。
KEY)　やっぱ、
　　　あんたら見てるとイライラする。
　　　一生やってろよ、タラレバ女。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

電・香）　ごめん。生理きた。
電・涼）　マジで？
電・香）　うん。
電・涼）　あ～よかった～！
　　　　何だよもう！ マジ焦った。あぁ、
　　　　できてなくてよかったな、香。
　　　　ん？ 香？
電・香）　でもさ、涼ちゃん
　　　　子供欲しいんだよね？
電・涼）　えっ？
電・香）　だったらつくろうよ。
　　　　私も欲しいかも。
電・涼）　いや～やっぱ考えたら俺、
　　　　まだ、父親になる覚悟ないわ。
　　　　香も、ホッとしただろ？　
電・香）　あ…うん…。
電・涼）　香、今どこ？ 香？
電・香）　あ…今？ 下。
電・涼）　家の？
電・香）　うん。
電・涼）　何だよ。早く上がって来いよ。
電・香）　うん。分かった。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

早坂）　あの…。
倫子）　あの…。
早坂）　倫子さん…。
倫子）　はい。
早坂）　この間は、すいませんでした。
倫子）　えっ？
早坂）　わざわざ誘ったくせに、
　　　言いたい事が言えなくて。
　　　でも、今日はちゃんと…。
　　　僕は…誰かと恋愛するのは、もう
　　　しばらくいいかなって思ってたんだ。
　　　傷ついたり、傷つけてしまったり、
　　　そういう事に疲れてしまったというか。
倫子）　私もです。いろんな事があったか
　　　ら、恋愛に臆病になった、というか…。
早坂）　だから、倫子さんとの事も、うまく
　　　行かなくなるくらいだったら、今まで
　　　どおりでいた方がいいんじゃないか
　　　と思って。ブレーキかけようかとも思
　　　ったんだ。けど…けどそれでも…
　　　いや、だからこそ僕は…倫子さんと、
　　　一歩前へ進みたいと思っている。
　　　傷ついた者同士だから、
　　　できる恋愛もあるんじゃないかな。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

香）　金髪…。何であんたがここにいんの？
KEY)　涼さんとこ来てたから。
香）　はぁ…。あっ、そう。じゃあね。
KEY)　あんた何やってんだよ。今行ったら
　　　また同じ事の繰り返しだろ。
　　　それでいいんだ？
香）　いいわけないじゃん。これでいい
　　なんて思ってるわけないじゃん！
KEY)　じゃあ…。
香）　分かってるよ。行っちゃダメだって。
　　自分でも思ってる。こんなのもう終わ
　　りにしたいって。でも…。
　　自分じゃ止められないの。
KEY)　じゃあやめろよ！
　　　行くな。このまま帰れ。
香）　（泣）
KEY)　振り返るな！ 行け。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

倫子）　私、何ていうか、早坂さんと一緒に
　　　いると、落ち着きます。しっくりくるって
　　　いうか。若い頃とは違って、今はそう
　　　いう関係が、幸せなのかなって思って
　　　ます。
早坂）　僕も、そう思ってる。
　　　だから倫子さん。僕達のペースで、
　　　ゆっくり、やって行きませんか？
倫子）　ゆっくりなんて嫌です。
　　　早く、次に進みましょう。
　　　私達、ゆっくりなんて
　　　してる時間ないですから。
早坂）　はい。

やっと自分の居場所を
見つけられた気がする。

昔、思い描いていた未来と、
今がだいぶ違ってたとしても、
自分の幸せを決められるのは、
自分しかいない。

もうタラレバ言って後悔するのは嫌だ。
だから、私達は、振り返らない。


ふり返らずに進め
タラレバ女！！！

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

不倫もしたくないし、セカンドにもなりたくない。
分かっちゃいるけど、自分じゃなかなか止めら
れないのが恋心。止められないのは分かって
いても、幸せになりたければ…いや、あれもこ
れもと可能な限り欲張りたいなら…女性にとっ
て残された時間は少ないと自覚しなければい
けない。特に自分の子供が欲しいと思うなら…。
少なくとも、その自覚も覚悟もないまま年だけ
取って後悔しないようにと警告してくれている。

余計なお世話なんだけど、余計なお世話をし
てもらえるうちが華だったりするわけで。もし
かしタラ…あの時気が付いていレバ…叶った
かもしれない望みが少しでも減らないように、
若い娘さんたちには自分を大事にしてほしい
とは思う。あなただけを大切にしてくれるいい
男は絶対いるはずだから。女の子というには
年を取り過ぎていても、敢えて、そう言いたい。
オンリーワンの女目指して…頑張れ女の子！ 


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