「あさが来た」第108回~わてらはいつでも振り返る事のできる港にならなあかん | 日々のダダ漏れ

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「あさが来た」 第108回
第18週 「ようこそ! 銀行へ
わてらはいつでも振り返る事のできる港にならなあかん


あさ) え? お姉ちゃんもう帰ってしもたて!?
    肝心な話、何もでけへんかったのに…。
うめ) そうだすなぁ。
あさ) 気になるなぁ。
    お姉ちゃんの事も藍之助の事も。
うめ) そやけど今はそれよりも、新次郎様から  
    お話、お聞きになりはったんだすか?
    京都の女学校の事。
あさ) 京都の女学校?

**********

はつ) ただいま。
養之助) お父ちゃん~ん!
     お母ちゃんとお兄ちゃん帰ってきたで!
菊) え! へ? 藍之助、お帰り。
栄達) よう帰った。
菊) どうやった? どうやった?
はつ) 旦那様。ただいま帰りました。
惣兵衛) うん。ご苦労さんやったなぁ。お帰り。


**********

あさ) へえ~。こないいろんな事学べますのやなぁ。
    ええ女学校だすなぁ。
新次郎) せやろ? ひょっとしたら、そないなこと
     学んでいるうちに、家の仕事手伝いたい
     て、そない思うようになるかも分かれへん。
     ちょっとも思わへんかも分かれへん。
     せやけど、それは、千代が決めることだす。
     わてらは、船動かす、船頭やあれへん。
     いつでも振り返ることのできる、
     港にならなあかん。
あさ) うちは船頭の方が向いてます。
新次郎) あきまへん。そらあさは、港になるいう
     のは、難しいやろけどなぁ。あさはほんま
     じっとしてんのが、苦手やさかいな。
あさ) そのとおりだす。
    それに京都に行くやなんてさみしい…。
新次郎) あさには、あさの船がありますやろ?
     銀行や商店もうまい事回るようになって、
     実業家言われて、娘も大きなってきた。
あさ) ほんまだすなぁ。
新次郎) 次は、あさはどこに向かうのか…。
あさ) 今は…進みきって、先が見えしまへん。
    旦那様がいてくれはらな、
    難破してしまいそうだす。
新次郎) しゃあないなぁ。


**********

加野銀行の店内で、
女子が働いているという噂は、
瞬く間に広がりました。


ツル) お待たせ致しました。

あさが願ったとおり、
店内は花が咲いたように明るくなり、
加野銀行は評判がどんどん上がり、
客足も伸びていきました。

**********

よの) なぁ、千代。いっぺんうちと一緒に
    京都行ってめぇへんか?
千代) はい?
よの) 京都遊びに行って、その女学校いうとこ、
    ちょっと寄って、どないなとこか見てきたら
    ええ思いますのや。
千代) 嫌や、おばあちゃんまで!
    だまされたらあきまへん。
    お父ちゃんとお母ちゃんは、うちが邪魔や
    さかい、女学校にかこつけて、追い出そう
    としてますのやで。
よの) おおっ、そないにひどいお父ちゃんと、
    お母ちゃんなんだすなぁ。

(笑い声) 
よの) そないな親やあらへんて、分かってはりま
    すのに。まあ、このかわいらしお口は、つい
    お母ちゃんの事となると、いけず言うように
    でけてますのやなぁ~。

(千代の口をつまむよの)
千代) やめて!
(笑い声)
千代) 藍之助おにいちゃんとこの
    お母ちゃんは、ええなぁ。
よの) あ…そら、おはつさんの事か?
千代) へぇ! こない遠いとこまで、迎えに来て
    くれはるやなんて…。うちなんか、お母ち
    ゃんの背中ば~っかり見てきたような気
    ぃしてます。ん? これ、何だす?
よの) アハハ。懐かしなぁ。フフフフ。
    そら、あささんが、あんたのために
    作ったからくり人形だす。
千代) へ!? これ人形?
よの) フフッ。
    炭坑で作って持って帰ってきたてなぁ。
千代) それ、年なんぼの頃?
よの) う~ん。
    2つやったかな? 3つやったかな…?
    せやけどな、あんた、これにちょっとも
    興味示さへんかったさかい。
千代) そら、興味持つの難しいわ。

(笑い声)
よの) そうだすなぁ。そやから、あささんなぁ、もう
    それ捨ててくれてええて言うはったみたいや
    けど。何やなぁ、もったいない気ぃしてなぁ。
千代) お母ちゃんて、ほんま変わってますなぁ。
よの) うん。おなごの実業家としては、どない立派な
    人か分からしまへんけど。まあなぁ、お母ちゃ
    んとしては、ほんま、不器用なお人だすわ。
    この頃もなぁ、いっつも、笑たり泣いたりしては
    あんたの事をな、こうギュ~ッ、ギュ~ッてなぁ。
    抱きしめてはりましたんやで。フフッ。なぁ?


(子供の頃取った親子3人の写真を見ている千代)

**********

女店員) おいでなさいませ。
(父・工藤から見えないように顔を隠すサカエ)
サカエ) これ、お願いします。
佑作) おう。ハハハ。
    今日もお父ちゃん、来てはりますなぁ。
サカエ) はい…ほんますんません。
あさ) よろしがな。こわもての資産家で有名な
    工藤様が、あないお父ちゃんの顔しはる
    やてなぁ。

(サカエに手を振る工藤)
サカエ) 嫌や…もう、ほんま恥ずかしい!
萬谷) ちょっとごめんやっしゃ。
    へぇ。えらい繁盛してはりまんねんなぁ。
女店員) おいでなさいませ。
     どのような、ご用件でしょうか?
萬谷) 店主か、新次郎はん、いたはるか?


**********

新次郎) どないしても会いたいやて?
女店員) へぇ。頭取か支配人やないと
     あかん言わはって。
新次郎) 萬谷さんか…。


**********

萬谷) 久しぶりだすなぁ、加野屋はん。
新次郎) ほんまだすなぁ。えらい久しぶりや事なぁ。
榮三郎) 以前は、先代がえらいお世話なったそうで。
萬谷) そうや。
    今は、あんたが八代目継いでるんやてなぁ。
榮三郎) へぇ。
萬谷) わては御一新この方、ええ事が一つもあれ
    へん。萬谷も落ちぶれたもんやて人からアホ
    にされてなぁ。ハハハハ!
あさ) 何やお酒臭い事あれへんか?
佑作・サカエ) へぇ。
萬谷) 実は頼みがあってなぁ。金の事なんやけど…。
榮三郎) お金だすか?
萬谷) ああ。
榮三郎) あ…うちは今、担保なしではお金貸され
     へん事になってますのや。
萬谷) そない言われても…。もう担保になるような
    ものは、何一つ残ってへんねや。どうか昔の
    よしみに免じて、資金、融通しとくなはれ。な!
榮三郎) 昔のよしみだすか…。
萬谷) せや! 萬谷与左衛門、一生のお願いで
    ござる言うてな。ハハッ。ハハハ。
あさ) 頭取。ここはうちが。
榮三郎) あっ、お姉さん。
萬谷) 誰や? このおなごは。
新次郎) はぁ。こら、わての、家内だす。ほれ。
あさ) へぇ。
    うちがこの銀行の融資の担当さしてもろてます。
    御用件、うちが伺わせて頂きまひょか。
萬谷) はぁ? おなごとなんか話できるかいな!
    人が金のうて下手に出とったら、
    あんたら大概にしときや!
あさ) そない言うてもほんまの事だすさかい。それに
    そない熱なってはりましたらなぁ、お金の話なん
    かでけしまへん。今日は帰っとくれやす。
萬谷) 言わんでも帰るわい! ケッ。
    何じゃこの店、けったくそ悪い!
女店員) おおきに、ありがとう…。
萬谷) じゃかあしいわ!


**********

その日、京都見物に行っていた
よのと千代が帰ってきました。


うめ) やぁ!
    まあぎょうさんお土産お買いになって。
千代) あ…うめ。はい。これうめの。
うめ) おおきに。すんまへん!
千代) 京都もえらいにぎやかで、あちこち歩き
    回ってしもて。膝ぼんがブルブルだす。

(笑い声)
千代) そやけどお父ちゃん。
新次郎) ん?
千代) うち、京都の町は、
    思てたより気に入りましたわ。
新次郎) そうか。


**********

そして、千代は数か月後、
京都の女学校に入学する事となり、
その寄宿舎へと、引っ越す事となりました。


千代) 行ってきます。
新次郎) うん。行っといで。
あさ) 気ぃ付けてな。
千代) (頷く)

(みんなにお辞儀をする千代)

**********

(本を読んでいる女生徒)
千代) 失礼致します。は…初めまして。
    うち、同室の、白岡千代ていいます。

(軽く会釈する女生徒)
千代) 何や…愛想悪い子。

**********

新次郎) なぁ、あさ。
     たまには、旅に出も行かへんか?
あさ) 何言いはりますのや。お互いなかなか
    一緒にお休みも取られへんいうのに。
新次郎) せやろ? せやさかいやな、たまには休む
     時は休むて、しっかり心決めて、体休めな
     あきまへんのや。それによう考えたら、わて
     ら長いこと一緒にいてんのに、いっぺんも、
     旅したことあらしまへんのやで。
あさ) やぁ。ありまへなんだか? どっかには…。
新次郎) いいや。炭坑は、旅には入りまへん。
あさ) そうだすか。
新次郎) 和歌山なんか、どないだす?
     近いうち寄らしてもらう言うてたのに。
     もう長いことそのままや。
     惣兵衛はんにも、会いたいしな。
あさ) そうだすなぁ。
    養之助にも会うたことあれへんし。
    ええ考えだす! 行きまひょ、旦那様!
新次郎) よっしゃ。ほんなら、何か、
     お土産、持ってたらなあかんな。


あさと新次郎、
結婚してから初めての、旅です。


あさ) おみかんなんかどないだす?

**********

和歌山の家が、花子とアンの花子の家よりはずっと
小奇麗だったのが印象的。腐っても鯛、落ちぶれて
も山王寺屋? 「ごちそうさん」でも次男坊の役だった
かっちゃんが、養之助となって再登場。大阪制作は、
常連さんの役者がホント多くて、いろいろ役のイメー
ジがごっちゃ煮。もうちょっとほとぼりが冷めた頃の
キャスティング…にしてほしいような気もするけれど。

わてらは、
船動かす、船頭やあれへん。
いつでも振り返る事のできる、
港にならなあかん。

ついつい親ってのは、船頭タイプになってしまいそう
になるというか、その方が楽なんだろうなぁとは思う。
ふらふら~っと、どこに行くのか、今にも難破しそうな
船をただ見守るのは、親としてはきっと苦行のような
ものなんだろうなぁ…。信じて、見守ってくれてありが
とうって、大人になると、そのありがたみがよく分かる。
いつでも振り返ればそこにある、帰ることができる港。
お父ちゃんとお母ちゃんが待っていてくれる港があれ
ば、子供は、安心して遠くまで船をこぎ出していける。
あさだって、新次郎という港があるから難破せずにい
られるんだものね~。港には船が、船には港が必要。

あさが千代に子供の頃作ってあげた、新選組の人形
がこんな風に、あさの千代への愛情を感じさせるアイ
テムとして生かされるなんてね。ものを大事に…エピ
ソードを大切にするドラマが好きです。そしてなにより、
正吉さんの想いと一体化したようなよのさんの、器の
大きさ、優しさが物語をやわらか~く包んでいるのが
いい。いつのまにかよのさん…菩薩のようなお人に。
素直になれずイケズな口をきく千代も、おばあちゃん
の前では花のように笑う、かいらしいお嬢ちゃんだし。

加野屋の人たちは、みんな本当に気持ちのいい人ば
かり。やっぱり、人となり、人柄って大事よね~(*^。^*)
来週は、あさと新次郎の和歌山行き、そして、「はつが
来た」パートがメインとなりそうです。今からワクワク♪


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