日曜日の中京メイン、名鉄杯にアスカノロマンが斤量60キロで出走します。
中央競馬の平地競走において斤量60キロ以上での出走は、2016年1月9日中山11R ポルックスSのグロリアスノア以来。ここ10年では6頭目です。
基本的に現在はハンデ戦で60キロ以上の斤量を背負わされないので、平地においては賞金別定戦でのみ斤量60キロ以上を見ることになります(最後に中央競馬の平地ハンデ戦で斤量60キロ以上を背負ったのは、1995年8月13日 函館11R マリーンSのゴールドマウンテン)。
TARGETでデータを拾える1986年以降、中央競馬のレースで斤量60キロ以上となった例は、延べ頭数でサラブレッド128頭、アラブ173頭の計301頭。ひとまず、この延べ301頭を色々な面から集計してみましょう。
※以下、1985年以前に出走歴がある馬でも、1986年以降、中央競馬のデータのみでの集計です。
また、各馬の戦歴と所属厩舎はTARGETに表示されているものを記載しています。
○斤量60キロ以上での出走回数
1位 ハクサンツバメ(アラブ) 27回
2位 ロータリーアイドル(アラブ) 24回
3位 ワクセイ(アラブ) 17回
4位 シロキタタロー(アラブ) 15回
5位 ワカサルーチェー(アラブ) 13回
アキヒロホマレ(アラブ) 13回
7位ミスタートウジン(サラブレッド) 12回
--------以下、サラブレッドのみ-------
11位 ダイナレター 7回
12位 ユウキトップラン 6回
上位にはアラブ馬が並びました(重賞勝馬やオープンで何勝もしている馬が別定・ハンデの平場オープンに出てくるので当然ではありますが)。
1位のハクサンツバメ(父エルソプラノ・母ホクトシヨウリ・栗東・加藤敬二厩舎)は、88年~93年にかけて62戦17勝。90年12月のアラブ大賞典(中京芝2500m)などを勝利。
2位のロータリーアイドルは後述。
3位のワクセイ(父スイセイガバナー・母チルウィンドヒメ・美浦・宮沢今朝厩舎)は、86年~90年にけて、62戦11勝。重賞勝利は87年7月のセイユウ記念(札幌ダ1800m)。
サラブレッドでは、ミスタートウジン(父ジュニアス・母ナオユキ・栗東・福島信晴厩舎)が出走回数トップ。88年~00年にかけて98戦11勝。重賞勝利こそありませんでしたが、94年帝王賞2着を始め、オープン競走5勝の実績。
○斤量60キロ以上での勝利回数
1位 アキヒロホマレ(アラブ) 12勝
2位 ロータリーアイドル(アラブ) 10勝
3位 ワカサルーチェー(アラブ) 6勝
4位 ハクサンツバメ(アラブ) 5勝
5位 ダイナレター(サラブレッド)など5頭 3勝
10位 ユウキトップラン(サラブレッド) 2勝
1位のアキヒロホマレは後述。
2位のロータリーアイドル(父トサテンプウ・母ミチルリンボー・美浦・中尾銑治厩舎)は、86年~89年にかけて、42戦19勝。86年11月・89年12月のアラブ大賞典(中京芝2500mなどを勝利。芝で9勝、ダートで10勝のオールラウンダー。
3位のワカサルーチェー(父コンセクエント・母タイムレツト・栗東・橋口弘次郎厩舎)は、90年~94年にかけて、33戦14勝。アラブのOP特別を多数勝利し、94年2月には、サラブレッド混合のG3・小倉大賞典で5着に入っています。
サラブレッドではダイナレター(父ノーザンテースト・母トウザレター・美浦二本柳俊夫厩舎)がトップ。60キロ以上では、90年に銀嶺S・京葉S・武蔵野S(いずれもOP)を勝利しています。それ以外では、89年に札幌記念と根岸Sの重賞2勝。
○重斤量での出走
70キロ アキヒロホマレ(アラブ) (89年11月11日 福島9R アラブ王冠(OP)・ハンデ 1着)
68キロ アキヒロホマレ(アラブ) (89年7月16日 函館9R 第16回セイユウ記念・別定 3着)
アキヒロホマレ(アラブ) (89年9月17日 函館8R 第60回タマツバキ記念・別定 1着)
67.5キロ アキヒロホマレ(アラブ) (89年3月26日 中京9R アラブスプリントS(OP)・ハンデ 1着)
--------以下、サラブレッドのみ-------
63キロ ゴールドマウンテン (95年11月26日 中京11R シリウスS(OP)・別定 10着)
62キロ ダイナレター(90年5月12日 東京11R 武蔵野S(OP)・ハンデ 1着)含む10例
何やこれは…(唖然)
アキヒロホマレ祭りですが、このアキヒロホマレ(父マルケンダイドウ・母ビクトリアータイム・栗東・坪憲章厩舎)は、87年~90年にかけて、29戦18勝(うち、アラブ限定戦では20戦18勝、3着1回、除外1回)。重賞は、88年・89年にセイユウ記念・タマツバキ記念を勝って計4勝。
※83年以降、中央でのアラブ重賞は、セイユウ記念とタマツバキ記念の2つしかありませんでした
89年11月に70キロでオープンのアラブ王冠を勝った後、サラブレッド混合のレースに6回出走。90年4月に陽春S(OP)では3着に入っています。
アラブ馬の凄さを十分分かったところで、最後はサラブレッドのみの項目を。
○斤量60キロ以上での重賞勝利
86年11月30日 第18回ダービー卿チャレンジT(中山芝1600m・G3・別定) スズパレード 60キロ
90年1月27日 第40回ダイヤモンドS(東京芝3200m・G3・ハンデ) スルーオダイナ 61キロ
91年2月17日 第105回目黒記念(東京芝2500m・G2・ハンデ) カリブソング 60.5キロ
92年3月1日 第23回読売マイラーズC(阪神芝1600m・G2・別定) ダイタクヘリオス 60キロ
02年2月16日 第95回京都記念(京都芝2200m・G2・別定) ナリタトップロード 60キロ
以上の5頭。重賞に斤量60キロ以上で出走したのは、延べG324頭・G217頭の計41頭(取り消し1頭)ですので、勝つのは結構難しいことが分かります。
G2では、ヤエノムテキ・イナリワン・ライスシャワー・エイシンプレストン・ヒシミラクルあたりが敗北。
ちなみに、最後の斤量60キロ以上での重賞出走は、11年2月6日・第61回東京新聞杯(G3)のショウワモダン(60キロ)。管理していた杉浦宏昭調教師は当時、 「(60キロ?)65キロでもこっち(※同週にハンデ戦の小倉大賞典があった)を使うよ。あとはレース当週に追ってみてどうなるかだな」と 語っていました。(スポニチWebサイト、 2011年2月1日 06:00 「【東京新聞杯】ショウワモダンG1戴冠舞台で復活だ」 URL:https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2011/02/01/kiji/K20110201000159480.html)
とまあここまで適当に書き散らしましたが、日曜日、アスカノロマンはどのような結果になるでしょうか。